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地域企業のSX〜ソーシャル・トランスフォメーション〜

先日、イノベーションアクセルなる、神戸大学名誉教授で現在東京大学で教鞭を取っておられる忽那教授が立ち上げたアカデミックな経営者のコミュニティーの神戸会に講師として招かれました。
もともと大工あがりの建築会社経営者の私では少し属性が違うのではないか?との危惧もありましたが、教育事業にも踏み込んで10数年、今や高校の校長も務めていることもあり、せっかくのお声がけなのでホイホイと応えてきました。

テーマは「地域企業のSX〜ソーシャル・トランスフォメーション〜」。私が長年学んで来た、
理念経営→マーケティング→UXデザイン→CSV経営→クリティカル・ビジネス(今ココ)
までの流れを実際に行ってきた事例を交えて話させて頂きました。
もちろん、地域企業のイノベーションはSX(ソーシャル・トランスフォーメーション)がこれからキーになるとの提言と具体的なプロセス、そしてその先に目指すべき目的や目標も含めて熱めに語らせて貰いました。

滅亡が確定している日本

私はいつも、はじめの頭出しで現状の認識を共有します。
今の日本、どこに向かっていて、どんな結果を招くのか?との問いへの私なりの解釈ですが、絶対の外さない、外したことがない予測を引用しています。
それは、政府の統計局が発表する人口動態のデータです。今年示された最新の統計では2050年に人口は30%減少して高齢者の比率は40%に、そして若年層は10%に止まるとありました。
これは日本国内のマーケットは壊滅して国内産業は破綻してしまうことを示唆しており、もう一回、25年ターンすると日本はほぼ滅亡するとの衝撃的な内容でした。

社会構造をトランスフォーメーションするしかない

これまでの延長線上の路線を突き進むと確実に、しかもたった50年先に日本は大まか消滅する。これが鉄板予測の統計局から出されている事実に向き合えば、これまでとは違う道を選び、事業そのものをトランスフォームするしかないのは火を見るよりも明らかです。特に国内産業の主役、地域企業は今すぐにでも変態するべきだし、もし、違う未来をこれからの若者、子供達に示したいと思うなら、2050年までに日本の構造をガラリと変えてしまう位の勢いと覚悟、そして決意が必要です。
私の持論は、持続可能な、とは即ち構造的にしっかりしていて、簡単に崩れない体制や仕組みが整っている状態だと思っています。そして、その根本にあるのは簡単に折れることのない強い意志、絶対に次の世代により良い社会を引き継ぐのだ。とのぶれない目的に裏付けられたモチベーションだと思っています。吉田松陰先生が言った通り、一人ひとりの強い想い、志が万事の源だと考えています。

実践とブラッシュアップ事例

こんな理論に基づいて、私達が地域に対して行ってきたこと、建築業界に対して取り組んできたこと、そして社会課題の根本解決を目指して教育業界に足を踏み入れ、全国に活動の場を広げている現状を具体的な事例としてお伝えしました。

地域活性化には地域の事業者の支援やコラボイベントの開催、定期メンテナンスのサービス拡充を含めた月額制の会員サービス、あと地域通貨の実証実験なんかも行っています。

地域から社会へ、社会から地域へ

また、地域事業の一環としての教育関係では、無料学習塾とキャリア教育の高校の運営。あと、隠れた才能に光を当てる機会の創出を目指して無料で個展を開けるアートギャラリーを開設しています。

これらの地域課題、社会課題への取り組みをベースにしてマイスター高等学院のスキームをオープンソース化して全国に展開する中で様々な団体や法人とコラボが生まれ、シナジー効果が生まれ始めています。

クリティカル・ビジネス=社会運動

離職率が非常に高いとされる児童養護施設から社会へと飛び出してくる若者へのサポートを行われているフェアスタートさんとは高校でのキャリア教育で若者がソフトランディングできる体制を整えつつあります。

また、建築・土木系の学生とのコラボ企画も進行しています。

地域企業がSXする意味

このように、自社の課題解決から始まった私たちのトランスフォーメーションは建築の枠を飛び越えて暮らしに焦点をあて、暮らしから地域経済に、さらに根本解決へのアプローチとして教育へと地域を飛び越え全国にステージを広げながら、自分たちが実践を通して培ってきた知見や知恵に磨きをかけ続けています。
全国に放りげていると言えども、その実はそれぞれの地域の課題解決に寄与することを目指しています。変革は常に辺境(地方)から、ボトムアップで起こるものとの信条はずっと同じです。
多くの企業のSX(社会課題解決型モデルへのシフト)のお手伝いをすることが、消滅が確定していると言われている日本をなんとか取り戻す結果に結びつくと信じてアグレッシブに活動を続けています。

一人では、一社ではできることは高が知れている、社会は絶対に変わらない。しかし、多くの人や特に地域企業の経営者が連携すれば、日本は生きるに値する社会の実現を叶えることができると思うのです。

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新たな時代への適応、SXに興味がある!という方は是非繋がってください。

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