センター国語(現代文)勉強法

◆センター国語(評論、小説)

《前書き》
説得力があるかどうかは不明ですが、何人かの方に要望を頂いているので書かせて頂きます。国語は実際に解いている様子を見る方が力つきますので、参考程度に聞いて頂ければ幸いです。

《センター国語一般論》
個人的にセンターで点を取るのに、記述の練習は不要であると思っています。
また、予備校が作成しているマーク式問題集はあまりオススメしません。これは、林先生も仰っていました。※ただし、小説の表現の問題に慣れるのには良いと言っていた。
つまり、最高の参考書はセンター本試験の過去問ということです。

また、よく「国語はセンスだ。」という言葉を聞きますが、これは間違っています。確かに、本をよく読んでいる友人はとくに国語対策しなくとも、いつも8割以上で安定していました。しかし、本を読まない人でも客観的に、文章を読む訓練と正しい解答プロセスを辿れば、安定してとれるようになります。

《評論の解答プロセス》

漢字と文書全体の内容一致問題を除く読解問題の解答プロセスは以下の5STEPです。
このプロセスは評論のみならず、小説、古文、漢文の読解問題にも有効です。

0.文章を読む

Ⅰ.傍線に出くわす

Ⅱ.設問の把握

Ⅲ.傍線部の徹底分解

Ⅳ.根拠拾い

Ⅴ.選択肢チェック


0.文章を読む
初めから、どんどん読んでいく。この際、前書きや注にも解答の根拠がある設問が過去のセンターで出題されているので、面倒だが読む。

Ⅰ.傍線部に出くわす~Ⅱ.設問の把握
傍線部に出会ったら、その設問を読み、何が問われているのかを理解する。(傍線の少し先の段落の区切れまで読んでキリの良いところで、設問の把握に取り掛かっても良い。)内容説明なのか、理由が問われているのか、など設問内容を明確にする。ここがフンワリしていると、これからやるべき作業もブレる。

Ⅲ.傍線部の徹底分解
すぐに傍線部前後に目をやるのではなく、傍線部自体をまず徹底的に解析する。傍線部から得られる手がかりはとても多い。傍線部中の指示語や接続語はもちろん、文を内容毎にも区切る。

Ⅳ.根拠拾い
Ⅲで得られた情報を使って、Ⅱで理解した設問内容の解答根拠を探す。根拠はだいたい二個ある。一個で解答に辿り着く場合もあるので、1個根拠を拾ったら、すぐに選択肢チェックに移り、該当する選択肢を残し、そのあと、もう一つの根拠を拾って一つに絞るというやり方(林先生はループ型と呼んでいた)と、二つの解答根拠を先に見つけて、即答するというやり方を上手く使い分ける。

根拠拾いは、

・対比表現
・因果関係

に注意し、

・指示語
・接続語
・相同表現

をヒントに行う。


例えば、

・傍線部中の指示語→内容を抑える
・設問が内容説明→傍線部を分解して、前後から相同表現を探す
・設問が比較論→二項対立を抑える(これで2根拠)
・理由説明→上の5つに注意し、根拠を拾う

というのは、頻出というよりむしろ、必出の根拠拾い作業。


林先生は、1つ目の解答根拠と2つ目の解答根拠を色で分けてマーカーを引く。
これにより、解答根拠がヴィジュアル的にも明確になり、次の作業『Ⅴ.選択肢チェック』を行いやすくなる。初めのうちは、このように解答根拠を色付けし、選択肢にもその根拠とマッチする箇所を同色で線を引いて、Ⅳ→Ⅴの訓練をすると良いかもしれない。


Ⅴ.選択肢チェック
Ⅳで行った根拠を設問の選択肢に求める。あれば、その選択肢を残し、無ければ、削る。
5つの選択肢の中で、一つの根拠で3つ残り、もう一つの根拠で、2つ削れて正答が得られるのが一般的。だが、何度も言うが、一つの根拠で答えが決まるものも過去の出題では何個もある。

この作業では、「選択肢の表現を見て、本文に解答根拠を求める」こととは根本的に真逆のことをしていることに注意してほしい。
選択肢→根拠拾いではなく、根拠→選択肢というように、根拠を基に選択肢を決め打ちするのが基本スタイルである。
これが難しい所だが、全部が全部、根拠→選択肢なのかと問われると、そうでは無い方が良いことも勿論ある。根拠をどの辺りから拾えばいいのか分からない場合、選択肢→根拠の拾いの方が速いと思われる場合などがその例ある。評論や小説の最後の設問に見られる文章全体を問う問題はこの例の前者にあたる。

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初めにも述べましたが、小説でも基本的には同じ作業を行います。しかし、主観ですが、小説の方が根拠が薄いものが多くあることは否定できません。その辺りは、センター過去問を通して、どのあたりまでが解答根拠になるのかという選別眼を身につけて欲しいと思います。ただし、あくまで上記プロセスがあってのことだということを忘れずに。

また、話が脱線しますが、『理系科目のアプローチ法の核』がここでも使われていることに気付きますか?理系科目ではないですけどね。Ⅱ.設問の把握=ゴールの設定 Ⅲ.傍線部の徹底分解=条件の把握 Ⅳ.根拠拾い=解法の選択 Ⅴ.選択肢チェック=解く というようにです。このような論理的思考は受験勉強の核になっているということですね(笑)

林先生の東進の授業は、確か1講目は無料体験できるはずなので、講座受けてみるのもありかと思います。百聞は一見にしかずですからね。上で述べたようなことが、実践的にわかるはずです。

<使った参考書>
※現役の時の、テスト対策用に買ったのも含みます。
※手元にあるので、質問あれば答えられます。
※★はオススメ、数は思い入れ


⚫︎現代文

・理解しやすい現代文
・よくわかる現代文
・出口のシステム現代文 バイブル篇編
・出口のシステム現代文 ベーシック編
・出口のシステム現代文 センター対策編
・出口の好きになる現代文 論理入門編 上下
・出口の好きになる現代文 センター対策編
・きめる!センター国語現代文★
・センター対策現代文正答率別問題集★★
・現代文と格闘する
・田村のやさしく語る現代文★
・新・田村の現代文講義(1)評論篇★
・新・田村の現代文講義(2)評論・随筆篇
・読解を深める現代文単語
・大学入試現代文単語
・銀の漢字

【東進】センター試験対策現代文(90%突破)林修 ★★★

【東進冬季】センター試験現代文完成(90%突破)林修 ★★★

センター赤本20年分 ★★★

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