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はなうた食堂ごはん日記

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はなうた食堂(大阪・中崎町のコモンカフェにて毎週金曜日営業)の、主に料理に関するノート。
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#中崎町

豚肉の豆鼓炒め

豚肉の豆鼓炒め

前週がお休みだったので、2週ぶりのはなうた食堂でした。
メインは、豚肉の豆鼓炒め。下味をつけたお肉と野菜を、豆鼓と共に炒め合わせますが、味のベースは下味で整えられていて、最後は一気に合わせていく、という、いかにも中華な調理法です。(とはいえ、今回は大きめのネギやパプリカ類を使ったので、じっくり蒸し炒めにしたのですが)

よく言われることではありますが、中華料理というのはとても合理的で、私のように独

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まこもだけと鶏肉のピーナッツソース炒め(2016/10/14)



まこもだけ(真菰。中国語では茭白筍/jiao1bai2sun3)。たけのこのような、キノコのような名前ですが、イネ科の植物だそうです。歯ごたえもたけのことエリンギの中間みたいな感じです

中華圏ではおなじみの野菜で、台湾では「美人腿(美人の太もも)」なんて呼ばれたりしています。そう言われれば皮を剥いた白い部分は、そう見えなくもありません。むっちり。

味はたんぱくで、生でも食べられるという「身

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鶏肉と栗のオイスターソース煮(2016/10/7)

一気に秋らしくなってきました。私は夏が大好きなので、寂しい気持ちのほうが強いのですが、秋の食材が売り場に溢れる光景は楽しいし、実際美味しいのが素晴らしいですね。
今年になってから急に薩摩芋やかぼちゃが美味しいと感じることが増えました。今までは「女性はいもくりなんきんが好きだ」みたいな話を聞いても、?そうかなぁ?くらいの感覚しかなかったのですが…歳のせいかしら。

この日は、鶏肉と栗をオイスターソー

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キャベツと豚肉の中華風うま煮(2016/9/23)

八宝菜という方が上等そうでしょうか。キャベツ、豚肉、イカ、干し椎茸、人参を中華風の炒め煮にしました。オーソドックスなおなじみの料理です。
中華料理にもいろいろありますが、こういった「旨味爆弾」みたいな組み合わせの料理はやっぱり美味しいですね。ベースに鶏のスープ、豚肉、イカ、干し椎茸、そして野菜からも出汁が出るんだから間違いない!という感じです。
それを醤油なんか使わずに塩味だけでまとめるわけですが

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鶏肉の紹興酒煮(2016/9/19)



名前の通り、鶏肉を紹興酒「だけ」で煮込みます。豆板醤を隠し味に使いますが、辛いというほどではありません。

お酒で煮込むと、驚くほどお肉が柔らかくなり、うっかりすると勝手にほぐれてしまうほど。紹興酒は香りもいいですし、心なしか、食べた後に体がぽかぽかしました。
スープは海苔と卵。中国語だと「紫菜蛋花湯」でしょうか。きれいな名前ですね。台北の某店でオーダーしたのがとても美味しかったので、思い出し

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茶葉蒸鶏(2016/9/9)



烏龍茶の葉と一緒に鶏肉を蒸し上げました。お茶の香りはほんのり。茶葉も一緒に食べられます。少し苦味があるので、残してもいいですよ、とお伝えしましたが、皆さんほぼ召し上がられていました。黒酢のタレを添えました。

付け合せは、焼きビーフンと胡瓜の花椒炒め。小鉢は茄子の煮物でした。
焼きビーフンが大好きで、いつか食堂でも出したいなぁと思っていたのですが、何せ麺類はタイミングが命。ビーフンは不思議と伸

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五香粉唐揚げ(2016/8/26)

みんな大好き!唐揚げの日でした。五香粉という、中華のスパイスミックスを効かせています。八角やシナモン、花椒、陳皮など5種類のスパイスが入っています。メーカーによって少しずつブレンドが違いますが、香りを嗅げばきっと、これ!とわかるはず。家庭でも使い勝手の良いスパイスミックスです。餃子なんかに使うと、一気に中華の香りが広がりますよ。

スープは茄子と茗荷。びっくりされるのですが、茄子からも良い出汁が出

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茄子の肉味噌炒め(2016/8/19)



みんな大好き(多分)、茄子の肉味噌炒め!でした。中国語だと「魚香茄子」と言いますが、魚は入っていません。
麻婆茄子ほどは辛みを出さず、少し酢を効かせて仕上げました。
とろとろに火を通した茄子は、本当に美味しいですね。

スープは、冬瓜と豚肉。少しだけとろみをつけたシンプルスープです。
小鉢にはズッキーニのおかかマヨ和え、トマトと大葉、ミョウガのマリネ、鶏レバーの生姜和えを添えました。

お盆明

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玫瑰鶏(2016/8/12)

8/11が今年から祝日となったので、事実上お盆に突入しての営業となりました。ほぼランチのお客様で占められる平日と違って、カフェの方もちらほら。
この日のメインは、玫瑰鶏。香港でよく使われる、玫瑰露酒(ハマナス酒)と、中華圏でよく使われる香辛料を使ったチキンの軽い煮込みです。
玫瑰露酒は、香港などのチャーシューなどにもよく使われています。甘い独特の香りで、嗅げば、ああ!とわかるかもしれません。
冷め

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鶏胸肉の沙茶醤炒(2016/8/5)



メインは鶏胸肉の沙茶醤(サーチャジャン)炒めでした。胸肉がふっくら仕上がりました。
沙茶醤というのは、エビ味噌をベースにした調味料で、台湾では鍋のタレにしたりもします。インドネシアの「サテー」から来たと聞いたことがあります。サテーソースの台湾アレンジ版ですね。

不思議なのは、私はエビアレルギーがあるのですが、このエビの発酵調味料は今のところ大丈夫ということです。発酵すると成分が変化するのか、

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さわらの梅紫蘇包焼き(2016/7/29)

お魚も積極的に出していきたいのですが、調理法に悩みます。日本の料理ですと、焼く、煮る、揚げる…がメジャーですが、台湾だと、蒸す、揚げる、揚げ煮…が多い印象。特に蒸す、揚げる、は、出来立てが命ですから、その日のオペレーション全体で考えます。

この日は、包み焼き。紙で包んでオーブンで焼き上げるスタイルにしました。オーブンでグリルしますが、蒸し料理の雰囲気もあります。
ヒントにしたのは、このところブー

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茹で豚の金柑ソース(2016/7/22)

以前にも作っていますが、この日は「茹で豚金柑ソース」がメインでした。
直前に参加した、客家美食文化饗宴というイベント(西中島南方の「一路發(イロハ)」さんにて開催)で改めてこのお料理を頂いて、やっぱり美味しいなぁ!と思ったのです。

ちなみに、客家(はっか)とは、中国大陸にルーツを持つ民族グループの一つで、歴史的に移動と定住を繰り返してきた人たちのこと。常に「よそ者」であることから「客家」と呼ばれ

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三杯鶏(2016/7/20)



三杯鶏(サンベイジー)という、台湾でもポピュラーなおかずをメインにしました。ごま油、酒、醤油を各1杯ずつ入れるから三杯鶏、なんだそうです。そのままの比率だと、結構濃い味になってしまうので、少しアレンジしています。仕上げに九層塔というタイワンバジルで香りを出すのですが、タイワンバジルは日本では手に入りにくいので、スイートバジルで。

甘辛くて香りが良くて、ご飯にとても合うおかずです。

スープは

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豚ひき肉の蓮の葉蒸し(2016/6/24)



あいにくの大雨の日でした。
足を運んでくださった皆様、ありがとうございました。

メインは、香りの良い蓮の葉で、下味をつけた豚ひき肉を包み、蒸しあげました。中心部には、ゆでたまごと鹹蛋。鹹蛋というのは、卵の塩漬け。生の卵を、とても濃い塩水に数ヶ月漬け込む、保存食です。
特に白身部分は塩気が強いので、どちらかというと調味料的に使いますが、黄身だけを取り出して月餅の餡の中に入れたりもします。

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