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世界観がグルグルするからこそ固定椅子で観たかった無念(インセプション)

8月の終わりに観たインセプション、10年前の映画なんだって。
私の10年前は、自分の店のことで手一杯・頭一杯・身体もキャパオーバー。
映画どころじゃなかった。
レオナルド・ディカプリオも好きじゃなかった。
とにかくフィクションというフィクションが苦手であった。

それが10年後にはフィクションの極みとも言えるインセプション。

岡山ではIMAXでしか観れなかった。
あの動く椅子は確か25年前に、デートで初めて座ったのであった。

何の映画だったかはさておき(覚えてますが)
すこぶる機嫌を損ねた私は帰りの車の中で無言からの爆睡して、
速攻で「別れてください」を引き出した。
この先この人といるとまたこんな映画観ることになるんだと思ったからちょうどよかった。

あれから25年かあ、と思ったら、残りの人生が大して残ってないような気がしてきた。
途端に感慨深かった。

そんな思い出のIMAX動く椅子。

いや違った。インセプション。

そもそもが脳味噌がすごく疲れる映画なのに、なんかこっちが撃たれたりして
椅子はガタガタするし背もたれは蹴られるし(そういう仕掛け椅子)

蹴られたレオ様と一緒に揺れたかと思えば
敵が撃たれると自分が撃たれる。
一体私は誰?私の視点を勝手に変えないでもらいたかった。

大きな音がするたびにびっくりしてシートを蹴り上げる子どもが椅子の下にいるみたいな。
私妊婦経験あるからね。
ジャガー横田の産後復帰興行でダンプ松本が入場するBGMで赤ちゃんが私のお腹を蹴りまくってた、のを思い出す。
それが私たち最前列だったんよねーー!!!!!コーフン!!!デビル雅美!!!

・・・インセプションね。

後半、ずっと椅子が揺れる場面では、ついに揺りかご効果で眠くなるし、
ほんとにあの椅子大っ嫌い。

私は過去に戦場で撃たれて死ぬ記憶をうっかり掘り返してしまっているために
ガンファイトで頭を弾がかすめる効果はトラウマ掘り返しでやめて欲しかったし
目の前でくしゃみされるみたいな水しぶきもいらん。
きょうび感染するっちゅーの。
(実際その2週間後に高熱が出た。大ごとにはならず一安心だが。)

インセプションインセプション。

映像が常識を超えてくるから脳味噌をかき回される。

ただそのミッションはリアル世界では珍しいものではないし
地球上のデフォルトの物理で成功してる人もたくさんいると思うので
そこまでやらなくとも、という気がした。

渡辺謙さんってあまり観ないのだけど
それは邦画をあまり観ないからなのだけど

こんなに英語が流暢、というかキュートなのね。

顔かっこいいし、女の人の役も観てみたいな。

なぜじゃ?
男の役しかやらないのってもったいなくない?
せっかくあんなにダンディなんだから。

これは破壊欲かな。

昔吉本新喜劇に出てたおばあちゃん役の、
今名前出てこないけど寛平さんよりも前にやってた人ね。
凄みのあるおじさんがおばあちゃんをやると狂気よね。

何を置いてもレオ様。
レオ様の困り顔がすごく好き。

もうずっと悩んでて欲しいぐらい。
この映画の中でも随分困り顔を見せてくれるけど
もっと普通のやり方があるだろうに難しく難しく考えて
どんどん困り顔になるのがたまらない。
そんでもうそのまま泣き始めて欲しい。萌える!うぉードキドキする。

脇でめっちゃ働くおじさんがいるんだけど
この方もめちゃめちゃ大変そうでね、
頭もいいし取っ組み合いもできるし万能なのね、
でも脇役なのね。
なんか お疲れ様です って思った。

設計士を任される女子大生。
頭もいいし勘もいいし割り切りや思い切りの良さ、
女ってすごい生き物だなって思った。
この映画の中で一般的な感情を理解する役割。
スクリーンのこちら側との橋渡しをしてくれる。
上下左右めちゃめちゃな世界の中に彼女を見つけると心底ほっとした。

レオ様の奥さん、頭いいのか何なのか、
めんどくせえなあと思っちゃった。この人のことなんでそこまで好きなの???
好き、に◯◯感ていう人間の生み出す最大の抵抗力(向かい風・自分で自分を狂わすやつ)が盛られちゃってるからね。
結果執着するよね。
◯◯感については映画の中でレオ様が答えを言ってます。

なんていうか、そこまでしなくても、って思っちゃうストーリーなんだけど
最後まで頑張って観た!映画でした。

それもこれもIMAXのせいなのよ。
TENETは固定椅子で観る予定です。

(アメブロやってます。)


書くことで何かできるのか、それとも何にもならないのかわからないで続けてきたけど、きっとこれからも書き続けます。もしよかったらサポートよろしくお願いいたします。