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「ボディペインティング」で感触遊びを大胆に——写真で知ろう!小規模保育【遊び】

「子どもがしっかり遊ぶ」ことは、1年を通して園でも最も大切にしているテーマ。夏には毎年、プール遊びと並行して『ボディペインティング』の活動を取り入れ、絵の具の感触を子どもたちが楽しめるようにしています。

<にじの木保育園/京都府京都市>

【園児数】19人
【保育者数】7人
【準備物】絵の具(7色)/バット/2ℓペットボトル/筆/透明コンテナ/模造紙やダンボールなど描けるもの

■ ねらいと配慮

夏になると、晴れた日はほぼ毎日テラスのプールに行く、水遊びの大好きな子どもたち。その中で、よりダイナミックな、家ではできない遊びを楽しんでもらいたいと考え、時どき行っているのが『ボディペインティング』です。

絵の具の感触を存分に楽しんでもらえるよう、バット・2ℓのペットボトルいっぱいに、絵の具や溶かした色水を用意。手形を押したり、筆で自由に描けるように、大きめの模造紙(カレンダーの裏紙などをつなぎ合わせて作成)やダンボールも準備しておきます。

横でプールにも水を張っておき、飽きてしまった子どもは通常の水遊びができるように配慮。最後はそのままシャワーで洗い流せるようにして、職員の負担を減らすことも意識しています。

■ 振り返り

それぞれに好きな遊びがある子どもたちですが、『ボディペインティング』をすると多くの子が同じ遊びに集中するのがわかります。紙の上をペタペタ歩いたり、時には筆でお互いの体に絵の具を塗ったりと、一人ひとりが楽しみながら、子ども同士の関わり合いも生まれていました

絵の具を熱心に運んで並べたり、子どもたちだけでコンテナを持ち上げて水をじゃーっと流したりと、大人が驚く行動をすることも。遊びが終わった後、壁や床を洗う保育士の姿を見て「わたしもやる」と言う子どもには、スポンジなど片付けの道具を渡し、一緒にゴシゴシこすったりして楽しみました。

保護者も「家ではできないから、やらせてもらえてよかった」「去年は最初ちょっと泣いてたと聞いたけど、今年はもう泣かんかったんやね」など、この遊びを楽しみにしてくれるようになりました。

みんなで色を塗りたくった紙も、そのままのものを『生活・あそび子ども展』(隣の系列園と一緒に開催する、子どもたちの制作物だけでなく、生活や育ちの様子を見てもらう会)で展示。そこに何が描いてあるかわからなくなっていても、遊んだ痕跡としてきちんと見せることで、子どもたちが楽しむ「過程そのもの」の大切さを伝えるようにしています。

■ 「小規模保育」としての視点

『ボディペインティング』は、0歳児でも高月齢の子どもであれば、1・2歳児に混ざって一緒に活動することができます。2歳の子が0歳の子に色を塗ってあげる、塗らせてあげる、といった光景が自然と見られるのは、小規模保育園ならではの良さかなと捉えています。

絵の具や筆は多めに用意していますが、たとえば片付けのホースなどは1つしかないため、取り合いになることもあります。ただ、そのときも「ケンカはだめよ」と横からすぐ入ることをせず、子ども同士のやり取りを見守っています。子どもたちの「やってみたい」の気持ちを見逃さず、受け止める保育をしようと考えてきました。

一方で、2歳児までの子どもたちしかいない小規模保育園では、子どもも保護者も「3歳以降」への見通しを持ちづらい課題があります。だからこそ大切にしているのが、近隣の園との連携です。
当園では、隣にある企業主導保育園(同一法人)の子どもたちと遊ぶ機会をつくったり、その園の3〜5歳児さんが水遊びをしたときの様子を作品展で保護者の方にも見てもらったりしています。「大きくなったらこうなるのかな」と感じてもらい、子どもたちの成長を日々一緒に喜び合いたいと考えています。

【園情報】
にじの木保育園墨染ルーム(株式会社にじの木保育園)
https://www.instagram.com/nijinoki_hoikuen/?hl=ja
京都府京都市伏見区深草石橋町1−9
定員19名
小規模保育事業A型・管理者設置あり

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