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【 5/7 】 リモート演奏の話 その2

前回投稿したブログ、【 5/3 】リモート演奏の話 その1 ご覧くださりありがとうございました。主にこの企画の経緯や映像制作について紹介しました。少し内容が被る部分もあるかと思いますが、今回は演奏や編曲についても書いていこうと思います。

今もなお、多くの方々が不安で辛い毎日を過ごしているかと思います。僕自身も3月後半から5月までの案件が全て無くなりました。中には自粛させていただいた案件もありますが、今年から本格的にフリーランスとして活動を始めた身としては非常に辛い部分があります。僕のまわりでも、内定の取り消し、仕事依頼のキャンセルなど多くの仲間が影響を受けています。それに加えて「人と会えない」ということが日々をより暗くしているような気がします。

そんな中で今回演奏した曲がいきものがかりの「YELL」。卒業ソングや合唱曲のイメージが強い方もいらっしゃるかもしれません。サビの「サヨナラは悲しい言葉じゃない」という歌詞。またきっと笑顔で会える日を夢見て、今を生き延びる僕たちを勇気付けてくれる言葉だと思ったということが、一番の選曲理由です。

打ち込みでストリングスやシンセ系の音色を追加することももちろん可能でした。しかしあくまでセッションということで、4人が込めた思いやパワーをそのまま感じ取ってもらえるように、あえて実際に演奏した音以外は入れませんでした。僕は録音の際にメトロノームを聴かず、パスタさんのドラムに完全に身を任せて演奏しました。各パート細かなアレンジは自由に演奏してもらいました。それぞれの個性と、長年共に演奏してきたからこそ生み出せるバランス感が見所です。

構成の変更は尺を一定に収めたいという観点から2番をカットしたのみですが、特にラストのサビ後半からクライマックスにかけてコード進行や演奏内容が大きくアレンジされているのがお分かりかと思います。アウトロの最初の部分のルート音(主にベースの音)をLow Dの音でステイさせた点、この曲のテーマともいえるメロディを改変した点などは、この状況に対する先の見えない不安や恐怖、悲しみを僕なりに表現しました。そして最後の音は直前までの重く悲しげな雰囲気から、やや不安定さは残るものの微かな希望を感じられる響きに。歌詞から言葉を仮りるならば、皆さんのそれぞれの「つぎの空」できっと待っている明るい未来を願ってB♭M7(サブドミナントコード)で終結。

まだまだ未熟ではありますが、ちゃんと意味を持たせたアレンジを心がけました。曲に対するリスペクトを込めつつ、オリジナリティーを演出するのもカバーの醍醐味なのです。もう一度原曲と聴き比べて、僕たちの思いをひとつでも感じ取っていただけたら何よりです。

サヨナラは悲しい言葉じゃない。また笑顔で皆さんにお会いできることを願って。以上、リモート演奏のお話でした。ご覧いただきありがとうございました!

菅沼 翔揮

Photo by 安藤 淳太

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7.5 長野県出身 ベーシスト/ピアニスト/ユニット「夢積」都内を中心に活動。auのCMソングを担当したHalf time Oldをはじめ、バンドやSSWのライブサポート、RECにも多数参加。
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