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自分は自分の才能を最大限発揮すればいい

これまでの記事はこちらを是非ご高覧下さい。

1、「チャンスは来た瞬間につかむ」

2、「圧倒的な準備をする」


今日は三番目の「自分の領域以外は人に任せる」のお話です。

忘れられない思い出があります。

私はお酒が大好きで、建築設計事務所の所員時代からよく福岡市の天神周辺で飲んでいました。ある寒い冬の日、天神で飲んでふと財布を見るとタクシー代がありません。終電の時刻をとうに過ぎていました。私は、仕方なく自宅まで歩いて帰ることにしました。徒歩で約2時間半かかる距離でしたが。ちょっとこれからの自分でも考えるか、なんて感じで。

私はその時、一体どうやったら質の高い建築をつくることが出来るのか、本気で悩んでいました。設計だけやっててもダメなんじゃないかと何か危機感を感じていました。

建築をつくるには色々な人が関わります。お施主様がいて、設計者がいて、施工者がいる。施工者の代表は大工さん、職人さんですよね。いくらいい設計をしても、大工さんや職人さんが下手だったら、質の高い建築にならない。と言うことは、

設計者&大工&職人になるしかない

なんて、夜空の星を眺め、鼻水を垂らし、トボトボ歩きながら本気で考えました。

もう亡くなられたのですが、昔、田中文男さんと言う棟梁で、工務店を経営して、自分で図面まで描いちゃうなんていうスーパーマンがいました。その人みたいになろうと。

じゃあ、今の事務所辞めて京都に修行に行かないといけないな。それもえらい大変だな。一人前の大工になるまで10年はかかるぞ。その後職人の修行だから、、、、。というか、まだ設計も一人前になってないぞ。そのうちおじいさんになっちゃうじゃん、、、。ダメだこりゃ。

なんて本気で悩みました。今思い出すと笑ってしまうのですが。しかし、その後冷静になり、しばらくして気付きました。

仕事は皆んなでやるものだ

田中文男さんのようなスーパーマンであっても、弟子がいて、皆で仕事をするんです。どんな天才であっても、結局人間は一人では何も出来ないんです。建築のような沢山の人が関わる仕事ならなおさらです。

今私がやっている仕事の設計競技の準備もそうでした。模型を作る人、パースを描く人、競合他社の情報を集めてくる人、積算をする人。準備はチームプレーでした。もちろん、その人の力量をある程度見抜く力は必要です。しかし、ある程度力量がわかったら後は信じて任せるしかありません。

人には必ず一つ、何か才能があるとよく言います。その理由はきっと、

仕事というものは、人それぞれの一つの才能を寄せ集める事でうまく行くようになっている

からだと思います。ですから、自分は自分の才能を最大限発揮すればいいんです。

自分の才能を最大限発揮することが、周りの人の才能を最大限発揮させることにつながるんです


貴重なお時間を頂き最後までお読み頂きありがとうございます。

少しでもお役に立てばとても嬉しいです。

是非、またお越し下さい。




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