③新規事業開発のアプローチ(MVP開発のマインドセット編)
おはようございます!
今回は「MVP開発のマインドセット」についてのまとめとなります。
3,000字程度で、キーポイントだと考えられる部分を記載しております。
その前に前回、前々回の記事と合わせてお読み頂くと理解が深まるかと思うので、記載しておきますね。
1:アイディア検証編
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2:ユーザーヒアリング編
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▼MVP開発に至るまでのアプローチの整理
【初期開発の全体のイメージ】 ※大きく分けて4段階
1、アイディア検証(リーンキャンパス作成)
目的:事業全体の構造や整理
→やるべきこと、進め方、観点、注意点:こちらへ
2,(アイディア検証のテストマーケティングや)ユーザーヒアリング目的:ニーズの検証
→やるべきこと、進め方、観点、注意点:本記事の内容(基礎的内容)
3,MVP開発 ※最小限の機能×短期間目的:ユーザーヒアリングを踏まえた、ソリューションの検証
→ユーザーインサイトを得て、失敗確率の減少を図る
4,(MVP開発のユーザーヒアリングや)ユーザーテスト
→MVPの検証
1,前回からのサマリー
構造的に理解した方が、頭に入ってきやすいので、念のため前回、前々回の記事の内容ついて振り返っておきます。
1,アイディア着想
→最適な課題の仮説出し
2,ユーザーヒアリング
→基本に則った最適な課題の仮説出し
(リーンキャンバスの)
上記2点を経ると、赤色部分の検証ができておりアイディアが具現化できている状態で、ニーズが概ね見えているような状態(ニーズの検証が一定ライン完了している状態です)になるかと思います。
⑴サービス・プロダクトのビジョン
⑵プロダクトのWhy(赤塗の部分を固める)
が定まってきている状態だと思います。
また上記が出来ている状態であれば
誰を、どんな状態にしたいか(独自の価値提案)
が仮説として出せているような状態になっているはずので、次の段階で価値の検証(解決策の)を行うためにMVP開発を行うフェーズになるのが一般的です。
2,なぜMVP開発を行うのか
簡潔に説明しますと
新規事業の成功確率を高める(失敗確率を減らす)ため
です。
事業開発を成功させるために、必要な諸条件というのがあり、それが以下になります。
(一部抜粋)
⑴本当に必要な製品を作る、という意思があること
⑵スキルをもった人材を揃えること
⑶新規参入するタイミングが合致していること
⑷参入する市場が良いこと
⑸撤退ラインが明確な新規事業であること
⑹社内のチームワークが取れていること
新しい事業(特に潜在的なユーザーにアプローチするような事業や独自の価値を提供するような事業)の場合、想定している課題の仮説と解決策が合致していない状態で、製品開発(最悪、いきなり正式版を作ることも‥)を行うこともあります。
合致していない状態でプロダクトを開発すると、結論が見えている通り、ニーズが無い(使われない、全く不要な)プロダクトになってしまいます。
ニーズがないプロダクトを作らないために、段階を追って、仮説→検証(MVP開発)→効果測定・評価のサイクルを回しながら、プロダクト作りを行う必要があります。
図引用:https://yurukaiha.hatenablog.com/entry/Hypothesis-testing-type-agile-development
「仮説→検証(MVP開発)→効果測定・評価」のサイクルを回しながら
というのは、下部の図のことを指します。
※順番に機能を追加して、本当に必要な機能のみに特化して構築する開発方法を取ります。
具体的なイメージとして
1,最も深い課題に対して、刺さる最もコアな価値(機能)を実装して検証
2,1が実証されたら、続いて価値提供すべき優先度が高い機能の実装
3…
というように、課題と解決策の仮説をセットで実証し、対象ユーザーに対して、使われる(本当に必要とされる、なくてはらない)プロダクトを構築していきます。
3,MVPは成功確率の向上より、失敗確率を減らすことにフォーカス
新しい事業を立ち上げようとすると、当たり前ですが、誰しもが成功するために立ち上げます。
しかし、新規事業は90%以上失敗しているというデータがあります。
このデータから考えると、私個人的には、「事業を成功させよう」と考えるよりも、失敗確率を減らそう、という考え方の方が成功確率率が高まるのではないかと感じております。
特にそのためには、失敗しないためのマインドセットが必要です。
急がば回れではないですが、多くの新規事業は「仮説→検証(MVP開発)→効果測定・評価」のサイクルを回せず(または上手く回せずに)に、失敗しているのが事実です。
なぜ、失敗しているのか、というと、主に6つの要因に収斂されます。
⑴本当に必要な製品を作れていない(ニーズがない商品を作ってしまう)
⑵スキルをもった人材がいない
⑶新規参入するタイミングが悪い
⑷参入する市場が悪い
⑸撤退ラインが不明確
⑹社内のチームワークが取れていない
私自身の失敗としては、⑴、⑵、⑶が要因で撤退しました。
裏を返すと
⑵スキルをもった人材がいる
⑶新規参入するタイミングが良い
⑷参入する市場が良い
⑸撤退ラインが明確
⑹社内のチームワークが取れている(個力×チームがある)
の状態で、適切に
⑺「仮説→検証(MVP開発)→効果測定・評価」
を回せていれば
⑴本当に必要な製品を作れている
の状態になり得ると考えています。
あくまで肌感ではありますが
1,⑵~⑹がハマっている状態
→失敗確率90→70%へ
⇒自社の状況、トレンド、外部環境、競合性等を鑑みれば外さない
2,普遍的な課題×独自のソリューションの発見
→失敗確率70→40%へ
⇒適切なインタビューができれば、ニーズは外さない
3,⑺が最適化されている状態
→失敗確率40→10%へ
⇒ここが最も難しいですが、「独自のソリューション」を検証し、本当に必要とされる新しい価値を発見できると…
⑴本当に必要な製品を作れている
状態になるのだと、私は考えております。
MVP開発を行うと、確かに工数が嵩んだり、開発工数が初期でかかってしまうように見えてしまいがちですが、失敗確率を減らすために「仮説→検証(MVP開発)→効果測定・評価」を行う必要がある、と考えられれば、MVP開発の価値は、物凄く大きなアクションだと捉えらえると思います。
4,MVPの事例
有名な話ではあるので、簡単に記載しますが
1、Twitter:社内でメッセージのやりとり
2,AirBnB:実際に写真家を使って部屋の写真を撮影して実験
3,Amazon:本屋からスタート
4,Instagram:チェックインアプリ×写真加工・共有
※Instagramの前身「Burbn(バーボン)」
今やメガテックと呼ばれ、規模も大きく有名なサービスであっても、必ず初期は、本当に全くといっていいほど違うサービスからスタートしているものも多いです。
ここから分かるのは、特にスタートアップのような事業は一筋縄ではいかず、これが事業立ち上げや事業開発の難しさであり、面白さであります。
5,最後に
私たちは
・アイディアがあるけれど、開発人員、事業立ち上げ人員がいない
・事業検証は終わっていて、MVPの開発に要件を落とすことができない
・MVP構築後に、テスト検証の仮説作りができていない
など、開発前の段階から伴走のご支援が可能な体制があります。
開発だけではない事業立ち上げのノウハウがありますので、事業開発されているスタートアップ、大企業の新規事業担当者様等、bizdevご担当者様からのご連絡お待ちしております!
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