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#3 打刻はココロのバロメーター

2019年夏。僕は大きな商談を抱えていました。
数万人規模のお客様との商談です。

TeamSpiritはSalesforceという堅牢なクラウド上で稼働するSaaSです。
このような堅牢なクラウド環境でなければ大手企業は安易とクラウドサービスを入れることはできません。
情報漏洩なんてしたらたまったものではないですし、システムダウンなんてしたらとんでもないですからね。
しかも、勤怠の領域をSaaSではじめた会社としては10年の歴史を誇ります。
この間に色々なお客様からのフィードバックを吸収し、多くのパラメータを有したことで、様々な勤務体系に適応できる唯一無二の存在となりました。
更に某大手シンクタンクからの貴重なフィードバックを参考に作り上げた工数管理機能はジョブの設計から勤怠との連動、更にそのUIまで洗練されており、使う人の利便性を最大限まで引き上げることができます。

先輩「ショウヘイくん。このシステムが売れなかったら、君の営業としての腕がなかったということだね」

うおぉぉーい、言ってくれるぜパイセン…!

社会人になって10年。確かに前職はメガバンクだったし、名刺で仕事してるなんてたまに揶揄されたこともありますよ。
でもね、営業やら広報やら色々やってきて、それこそ叩き上げてきたスキルはあると思ってるのよォ。試されてますよォ。

この言葉のおかげ?か、商談は大成功。今でもそのお客様には非常に満足してTeamSpiritをお使い頂いています。この時の商談の話はまたいつか…。
←ものぐさ

さて、この当時の僕はそれこそ脇目も振らず営業に没頭していました。
お客様が喜んでくれるのが嬉しかったし、何よりやりがいがあった。
やれ提案資料、やれ顧客へのプレゼン、とそれこそ全集中の呼吸(当時は知らない)で仕事をしていました。たぶん、職場の6階まで霹靂一閃・六連で駆け登っていたと思います。

ただこの時、僕は忙しさにかまけて打刻を忘れまくっていました。

チームスピリットでは打刻忘れがある程度のレベルまでいくと執行役員との面談が設けられる仕組みになっています。それは勤怠システムを売っている会社なんだから打刻するのは当然、という背景だから、と先輩から聞いていました。それが嫌で普通はみんな打刻は忘れないのだとか…。
そして案の定、僕には役員面談がセットされました。

〜とある日、役員面談にて〜
役員「ショウヘイくん。最近、生活乱れてない?」
ショウヘイ「え?なんでわかるんですか…。ニキビですかね?アハハハ… 汗」

冗談言っているが、実際のところかなり乱れている。営業に没頭しすぎて寝ても覚めても、営業のことばかり考えている。でも僕が望んでしているんだから何か言われる筋合いはない。しかもしっかり時間は調べて手入力している。よーし、打刻忘れのことで怒られたら抗弁してやるーッ!

役員「いや、打刻のことだよ」

…キターッ!

やっぱソレのことですよね

ショウヘイ「…んんッ、確かにごめんなさい!勤怠管理の会社にいながら打刻漏れなんて恥ずかしいですよね。でも、その時間は後からしっかり正確に手入力して…」
役員「いやいや 笑 ”打刻はココロのバロメーター”って知ってる?」
ショウヘイ「…ココロの?バロメーター??」

『打刻はココロのバロメーター』
そう。役員は僕を叱りつけようとしているのではなく、心配してくれているのだった。

曰く、打刻というのは忙しかったり、ココロに余裕がない時に忘れるものらしい。余裕がなくなると仕事の精度も落ちるし、そのままにしておくと身体に不調を訴えかねない事態になる。
打刻忘れ、というのはそれに気がつくことができるシグナル、というわけだ。これ、今でもホントその通りだと思っている。

時は経ち、2022年の今。
部下のトーヤマさんの打刻が漏れがちであることに気がついた。
新しいチームになって気合いが入っているのだろう。社内で随一の行動力はより光速になり、没頭している姿はいつかの僕のように見えた。(今ならわかる。あれは霹靂一閃・六連だ。)

ショウヘイ「トーヤマさん、ちょっといいかな?」
トーヤマさん「はい、なんでしょう??」
ショウヘイ「いつも頑張ってくれてありがとう!でも、もしかして最近余裕ない?」
トーヤマさん「え?…なんでわかるんですか?」

打刻はココロのバロメーター。
色々経験ってしておくもんだなぁと思う今日この頃。

みなさんも是非、気にしてみてくださいね

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