リードスコアリングを叫ぶその前に
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マーケティングオートメーションベンダーのSatoriさん主催のイベント「標(しるべ)」にも登壇させていただく事もあり、今回はマーケティングオートメーションに関するよくある質問「リードスコアリング」についてお伝えします。
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リードスコアリングが必要な企業は10%くらいだろうか
私は中堅小規模のマーケティング責任者や事業責任者の方との関わりの方が多く、この話は特に中堅小規模の顧客層をお持ちの方を対象にしています。
「リードスコアリングで質の高いリード抽出するにはどうすべきか」という声をよくいただく。一方で、リードスコアリングの存在意味合を理解しているマーケティング担当者はあまり多くない気がしています。
そもそもリードスコアリングはセールスサイクルを短くするための考えから発展しており、マーケティングリードにスコアを付与することにより、営業担当者がセールスパイプライン上での優先順位をつけ、活動を効率化、速度を早くするために利用するために存在しています。
(What is a Sales Pipeline? A Guide to Build and Manage Your Own)
この図を頭に入れておくと、マーケティング担当がリードスコアリングを導入すべきか、という決断の物差しとなるのでぜひ覚えて欲しいです。
企業によって定義が異なることはありますが、一般的にはこの様な感じ。
- セールスファネル:カスタマージャーニーに沿った営業活動の段階
- セールスパイプライン:営業プロセスでの行動定義
- セールスサイクル:セールスパイプラインの開始から終わりまでの日数
リードスコアリングは、大量にリスト購買ができる米国のマーケティングオートメーションの主力機能として発展。
状態不明の大量のコンタクト情報の中から、セールスパイプラインへいち早く供給できるリードに得点を与え、セールスサイクルを短くさせるために発展してきました。
マーケティングの活動は営業指標から逆算されて導かれることが大半で、リードスコアリングも同じ。一般的な顧客が通過する企業都合の段階はこの様な感じで(上の図とは若干異なる)、
1.成約(営業)
2.商談(営業)
3.架電(営業)
4.有望(営業/マーケティング)
5.リード(マーケティング)
6.潜在リード(マーケティング)
7.匿名(マーケティング)
このような段階に最適なチャネルでコミュニケーションがとられます。
マーケティング部門がリードスコアリングを活用するには、セールスパイプラインの各段階を構成する必要情報への理解が欠かせません。
例えば、架電状態になるには、BANTが必要、従業員数&売上が特定の数字以上、など。クラウド製品を販売しているのであれば、非クラウドツールユーザー、など。
営業担当がセールスパイプラインの各ステップで必要とされている情報をマーケティング活動で収集し、必要情報を持っているリードにスコアを付与し、営業担当に通知することにより、セールスサイクルの短縮化に貢献するできる様になるわけです。
「リードスコアリングを導入して質の高いリードを抽出したい」という質問は、実はパイプライン管理ができていれば容易に行うことができます。
逆にいうと、パイプライン管理がないところにリードスコアリングは成り立たないということです。
まとめ
実際この条件を満たしている企業の数はどれくらいあるのかな、とパッと想像すると10社に1社もいないかもな、という肌感です。
また、そもそもリード数も電話し切れる数なのであれば、きちんとTierごとに区分して、電話をかけたり個別メールする方法が良いのではないかな、と思います。
もしもリードスコアリングを活用したいのであれば、セールスサイクルの可視化、パイプライン管理、営業部門との密接な会話を意識する様にしてみて下さい。
自ずとリードスコアリングに必要な情報要素が見えてきます。
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