文春コラムについて

コラムを連載している文春オンラインで、今月の記事が更新されました。

「なぜ女性棋士がまだいないのか」女流棋士の私が考えてみた

今回はとてもデリケートな問題に触れています。
連載をお引き受けした時に、どこかのタイミングで書きたいと思っていた話題です。
恐らく将棋界では初めて女性の生理とPMSに言及した記事になるのではないかと思います。

まず前提としてですが、私の考える1番の理由は競技人口差です。
近年女性は増加傾向にありますが、プロを目指す、具体的に言うと奨励会に所属する比率は、未だ女性は男性の1割未満です。
これがイーブンであればまず間違いなく女性の棋士は誕生すると個人的には思っています。

よく囲碁との違いを指摘されますが、制度が違うので一概に比べる事ができません。囲碁界の女性のお話しも聞いてみたいです。

夫の指摘した部分も難しい問題で、同じ様に教えたら男の子の方が多く将棋を好きになるとしたら、改善するためには女の子が将棋を好きになりやすい環境を整える必要があります。
もっともこれは子どもに教える事に関しては、私は詳しくないので、もう既に指導者の方々は自発的に考えて行われているかもしれません。

生理やPMSに関しても、今回コラムの中に書いたのは「これがあるから女性は大変なんだよ!」と主張するためでは一切ありません。文中にもある通り、個人差や男性は男性で大変な事があると思います。
ただ事実として、女性の身体はこういう事が起こるという事。そしてそこで止まらないために、知識として知り、実際になった時に正しい対処をして欲しいという思いで書いています。

特にPMSに関してはまだまだ認知度は低く、知らないまま不調に陥る人も少なくないと思っています。自分の身体に何が起こっているのかが分からないまま将棋が不調になってしまえば、精神的にも追い込まれます。
タブーとして触れず、個人の強さのみを理由にしていては、悩みも個人で抱える事になってしまうのです。

誰かが言及する事で、少しずつ物事の認知は進みます。私自身が奨励会を経験していないからこそ、この件に関しては書いておかなければならないと思いました。
あくまで私見ですので、全て正しいと主張するつもりはありません。
さまざまな角度から考察が深まり、強くなろうと努力する人達が、真っ直ぐ進み続けられる様に願っています。

読んでいただきありがとうございます。 単純なのでスキやフォロー、サポートをしていただけると更新頻度が上がると思います。笑