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活動レポート(5/31)「劇場再開に関する情報交換会」

6月になり、様々な制限が徐々に解除されています。民間小劇場の中でも、稽古場や無観客公演のかたちで、施設の利用や活動が再開したところもみられています。

全国小劇場ネットワークでは、これからも、おそらく一歩一歩進んでいくであろう、劇場の活動再開の様子を地道にお伝えしていきたいと思います。

去る5月31日(日)、全国小劇場ネットワークでは2つの情報交換会を行いました。

まず午前中は、ネットワークに参加している劇場による現状共有と情報交換、意見交換を行いました。大阪、京都のケースを紹介していただいた後に、再開に向けた対応を検討中の他地域の劇場から様々な質問があがりました。

◯出た話題
・各劇場での最初の公演予定日の共有
・客席の配置について
・消毒の方法や資材の調達について
・利用料金の考え方。中止・延期への考え方。
・再開にあたっての運営方法やガイドラインを誰に相談するか(保健所、専門家など・・)
・予防の対応、感染が出た場合の対応について(観客向け、利用団体向け)
・検温の方法と、方法による違い
・オンライン対応において何を新しく整えるか。どの技術レベルを想定するか。
・チラシの配布について
・劇場から感染が出たときに、世の中に向けてどういう姿勢をとるか

夜は、韓国の演劇人とオンラインで繋いで「韓国小劇場報告会」を開催しました。

◯情報提供者
・キム・グヮンさん(ソウル/韓国演劇協会事務局長)
・キム・ソンテさん(ソウル/ホウォン大学アートホール芸術監督兼劇場長)
・キム・ビョンチョルさん(プサン/NADA劇場劇場経営者/演出家)

ソウルの劇場街・テハンノでは、この4〜5月の間、中止・延期となる公演もありましたが、予防策をとって上演が継続されていました。

その背景には、韓国政府やソウル市による消毒に対する支援ほか、様々な文化芸術支援策が素早い対応で行われてきたことがあります。

一時、上演を継続することについて世間から疑問を持たれることもあったそうです。そこで現場の演劇人自身がSNSを通じて「どれだけの対策を実行しているのか」を、動画や写真で公開し、真摯にアピールして、それを観客が見、役所の人も現場を見に来て、徐々に「劇場は安全である」という認識が一般的になっていった、ということです。

その他、さまざまに韓国と日本の対応の違いを感じながらも、同じように新型コロナウイルスに向き合っていること、劇場での公演実施のために強い気持ちをもっていることを共有する機会となりました。

折をみて今後も、こうした情報交換・学びの機会を設けていきたいと思います。


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