【障害者雇用・助成金ニュース】障がい者雇用にシナジー効果あり:労働生産性も向上~後編~
皆さんこんにちは、伊藤です。
日曜日休日の方も多いかと思いますが、いかがお過ごしでしょうか?
さて昨日から下記のニュースの解説をしておりますが、本日は後編をお届けしたいと思います。
このニュースでは横浜市立大学都市社会文化研究科教授の影山摩子弥氏の「 障害者雇用と労働生産性の向上の相関関係 」の研究について取り上げられています。
前編では影山氏が「 障害者雇用をすると企業の労働生産性の向上に繋がる 」と提唱してる要因のうち、
「 職場のレイアウトや仕事の流れを変えることの効果 」
という内容について私の実体験を元に解説させていただきました。
※前編の記事はコチラ ↓
※昨日投稿した後に一部内容を修正させていただいております。
後編である今回は影山氏が今まで特に重点的に研究し、ニュース内でもその結果を述べている、
「 社内のコミュニケーションを活性化したり、社内の人間関係を改善したりするということの効果 」
という内容について解説させていただきたいと思います。
ずばり上記のメカニズムを解明する為に影山氏は、
M.I.Eモデル
というものを提唱されております。図にしたものがコチラになりますね。
出典:障がい者雇用にシナジー効果あり:労働生産性も向上( https://news.yahoo.co.jp/articles/c4f521b5704e2f9fcdb9bf001e57bc8259185b51?page=1 )
本文では特に、
職場内に障害者の方への支援や配慮の気持ちが生まれることで、職場の心理的安全性が高まり、結果職場全体の業務パフォーマンスが高まり、労働生産生の向上に繋がる
という一連の流れについて強調して述べられています。
個人的には特に本文のこの部分の効果が大きいのではないかと思っています。
自分のマイナスの部分や弱み(能力の低さや病気などによってチームに負担をかけるような要因)を見せても、受け止めてくれるという信頼感
障害者の方への支援や配慮をすることで障害者の方以外の社員同士でも苦手なことなどの弱みをお互いに理解し合ったりフォローし合ったりという流れが生まれます。
その結果、仕事における社員同士のチームワークが強化され職場全体の業務パフォーマンスが高まるのではないかと思います。
これはまた、違った面での示唆を私たちに与えてくれているようにも思えます。
それは成果主義のデメリットの解消です。
日本でも欧米型の成果主義を導入した企業も多いと思いますが、仕事の実績が給与などに反映され社員のモチベーションを高めるいうメリットも確かにあるかと思います。
ただし、それが行き過ぎてしまうと、個人間での競争が激しくなり助け合うことが無くなり、職場の空気が悪くなってしまう可能性があります。
結果、チームワークの低下により職場全体の業務パフォーマンスも下がってしまうというリスクに繋がってしまいます。
欧米型の成果主義が流行したのは90年代のようで、現在は上記のようなデメリットから行き過ぎた成果主義の見直しを図っている企業も多いようです。
そんな中、是非影山氏の今回の研究結果を元に、障害者雇用を図ることで成果主義のデメリットの解消を図っていくことも強くおススメいたします。
障害者雇用で労働生産性の向上のメリットを享受できることはもちろんのこと、企業内の心理的安全性が高まることで明るく働きやすい雰囲気の職場が生まれ、社員の仕事への意欲も高まり離職率の低下にも繋がるのではないでしょうか。
影山氏には是非今後も研究を進めていただき、「 障害者雇用=労働生産性の向上 」のエビデンスとなる研究結果を提唱していただくことを期待しております。
本日もご拝読いただき、誠にありがとうございました。
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