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【ひとりドラフト】戦力編成・指名方針の考察【東北楽天編】

どうもどうも。ついに10月に突入し、辛い時期がやってきました。消費増税でしょうか。家計には響きますが違います。連載の締め切りでしょうか。筆者個人としては辛いですが、どうせもう間に合わないのでいいです()そう、戦力外通告です。編成など考えているとどうしてもシビアに戦力を見なければなりませんが、野球選手も人であり、それぞれに人生があります。そういうことを考え出すと戦力分析やドラフト予想が出来なくなるので心を無にします。また、こういう記事を書いている時に戦力外通告を始められると記事の内容が変わりかねないのでやめてほしいです()そんなわけで、楽天編スタートです!

現有戦力の分析

先発投手
ここ数年、則本昂大岸孝之への依存を脱するべきと主張していましたがなかなか改善されませんでした。そして今年、則本と岸が怪我で離脱したことでついにそのツケが回ってきました。そんな中、ローテの中心になった美馬学が規定投球回まで投げました。与四球率の低さは素晴らしいですが、19被本塁打で防御率4.01と打たれたら意味がありません。辛島航は自己最多の勝利数をマークしましたが、中継ぎに回った時期もあるなど万全というシーズンではありませんでした。なんだかもうひとつ信頼できないというのが筆者の辛島評です(偏見)。石橋良太は”育成落ち”も経験しましたが大卒社会人4年目にして花開き、ローテーションを支えました。弓削隼人は後半戦から戦力になりました。大学時代の彼が投げるところを偶然中継で見た時にはまさかプロになるとは思っていなかったので感慨深いです。則本・岸の離脱でイニングを稼げなかったこともあり、合計14人を先発で起用するなど層の薄さ・先発全体の弱さが露呈してしまった形です。
2軍では藤平尚真が9勝・100イニング超と結果を残しました。ただ、高卒3年目であることを考えればこんなものでしょうが、現地で見ても何が良いのか分かりづらいです。そろそろ生き方を決めねばならないかもしれません。その他、安楽智大のスピードが戻ってきたり、由規・釜田佳直・戸村健次らが復活しましたが、菅原秀熊原健人渡邊佑樹らは塁上をだいぶ散らかしていたようで。あまり若くなく、質的な意味で層が薄いなと感じます。

中継ぎ投手
松井裕樹が好調で、自身初の最多セーブのタイトルを獲得。リリーフでありながら先発並みの107奪三振で率にして13.82。とんでもない投手です(語彙力)。ただ、抑えなのに68試合も投げていて、防御率1点台なのに8敗しているというのはかわいそうだなと。セットアップにはやや苦労しましたが、ハーマンブセニッツ宋家豪の外国人選手たちと森原康平が20ホールド以上を記録し、質的な不足を数でカバーしました。他にもベテランの青山浩二が62試合に登板し、高梨雄平も離脱がありながら48登板するなど、意外と(?)役者がそろっています。この活躍でチームのリリーフ防御率はリーグ1位でした。
2軍では小野郁が2年連続で最多セーブのタイトルを獲得。”育成落ち”した寺岡寛治は50試合超えで防御率1点台。西宮悠介も抑えています。ただ、どの投手も与四球率が悪く、またフレッシュさもいまひとつ感じません。リリーフもまた、質的な意味での層の薄さを感じます。

捕手
嶋基宏への依存から脱したいと言い続けて数年経ちましたが遅々として進まず、いよいよ手遅れになってしまった感があります。太田光堀内謙伍では足りない部分が多すぎます。太田もたいがいですが、堀内は若月をも下回る衝撃のOPSを残しました。守備面でも批判が多いです。まだまだ経験が足りないので致し方ありませんが。衰えたように見えてもOPS.635を記録できる嶋ってすごいですね。中堅どころの山下斐紹足立祐一もアレでした。
2軍では太田が主に起用されました。2軍でならそこそこ打てていますし、少なくとも堀内や石原彪は既に超えたと言っていいでしょう。捕手に復帰した岡島豪郎は大怪我でシーズン前半を棒に振りましたが、終盤には捕手での出場もありました。山下も太田並の出場機会がありました。頭数が足りないわけではありませんが全体的にパッとしません。また、若手を育てたいのに中堅どころにもかなり出場機会があって、それでいいのかなと思うところも。

内野手
銀次がファーストなのは筆者好きくないんですよね。外国人を取っかえ引っ変えで固定できないよりはマシでしょうが、このポジションは力こそパワーであるべきだと思っています。まあ、3割打った今年に言っても説得力ないですが。サードはウィーラーが大不振。ここ2年どんどん成績下げていてこの先も不安です。渡邊佳明茂木栄五郎も代わりにちょろっと出ていました。
2軍では内田靖人岩見雅紀が多く起用されたように思います。ここにまだ耀飛がいたり和田恋を獲得したり、似たタイプがたくさんいます。大砲を育てたい気持ちは伝わりますが、似た選手をそろえてもなあと。1軍で結果を残せていない人ばかりですし。他にはヒメネス今江年晶もいました。

セカンドは浅村栄斗が大活躍。FA移籍した野手が初年度に30本塁打放つのが巨人以外では初めてらしいです。なぜこの成績でファンは文句を言うのでしょうか。銀次や藤田よりはるかにいいでしょう。茂木栄五郎はショートからコンバートして打撃に集中させたいなと思っていましたが、結局怪我無く、かつ打撃成績も良く茂木が走り切れました。より先を見るとコンバートしたほうがいいでしょうが(諦めが悪い)。そもそも1軍レベルの二遊間が少なく、渡邊佳明を指名しましたが層が厚くなった感はなく、レギュラーへの負担が増えただけでした。
2軍では山崎剛西巻賢二が中心。2人ともIsoDが優秀で選球眼は良さそうですが、パワーとそもそもの打率がもう少しほしいところ。育成の松本京志郎も同様の傾向があります。このあたりの選手にプラス渡邊佳や村林一輝とでレギュラーを争っていくかんじでしょうか。

外野手
島内宏明が今年も活躍。シーズン序盤は4番を任せられた重圧からか本調子ではありませんでしたが、最後は去年並みの数字に戻しました。レフトならもう少し打ててほしいですが、守備まで含めればなかなかの貢献でしょう。その他の外野手は低調でした。昨年の新人王の田中和基は怪我で行方不明に。ドラ1辰己涼介は守備では貢献できましたが打撃ではもうひとつ。できる子のはずなので我慢してあげて… オコエ瑠偉は2軍では無敵なのですが1軍ではなかなか結果が残せません。シーズン中には和田恋下水流昂をトレード補強し、本職は内野の渡邊佳明も外野で起用するなど苦慮しました。
卓丸は2軍生活が長いように感じていましたがまだ高卒5年目。年々成績は良くなっているので、後は1軍で結果を残すだけです。オコエも2軍では無敵なんですが。”育成落ち”したフェルナンドはチームトップクラスのOPSを記録するなどアピールに成功し支配下に復帰。よく頑張りました。ルーキーの小郷裕哉もパワーと選球眼を見せました。若手がかなり揃っています。

指名打者
神様・仏様・ブラッシュ様な1年でした。リーグ3位のOPS、今季チーム最多タイでチームの外国人史上1位の33本塁打を記録する大活躍。これだけ打ってくれれば157三振もご愛嬌。ライトでも40試合以上出場しました。絶対に引き留めましょう。余談ですが、この項目を作るのを忘れていたのに、パ・リーグ3球団分が今まで普通に書けていたのがアレ。

補強ポイントの整理

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投手は、中堅の年齢の数が多い割には層が厚くありません。質的に物足りないのです。今年の重点強化ポイントはここでしょう。先発タイプをがっつり指名し、くすぶっている選手を中継ぎに回しましょう。先発は則本・岸に次ぐ、ローテーションの柱になれる投手。リリーフは現有戦力の配置転換で「Bチーム」を充実させつつ、主力の怪我離脱に備えてそれなりのレベルの投手を補充したい。また、左右を問わずファームで育てたい人がいません。まずは1軍に蓋をするのが優先ですが、余裕があれば素材型も取りましょう。
捕手は本当に難しいですね… 堀内や石原はまだ2軍で鍛えなければいけないレベルなので、彼らを2軍に引き戻すのであれば即戦力の捕手が必要かなと思いつつ、近い年齢に捕手が固まってしまうのが果たしていいのかと。
一塁は何だかんだいっぱいいますが、三塁を出来る人間は意外と少ないです。ウィーラーが怪しくなってきましたし、外国人枠を投手3野手1(ブラッシュ)で考えたりすると、三塁に即戦力の選手を取っ手もいいかなと思います。1軍の二遊間がまだ薄いので、茂木をすぐにコンバートするのも難しいかと。その二遊間を補強するのも難しいですし。
外野は上にも下にも人がいるので急がなくていいでしょう。
また、石井GMが春先に3軍構想があることを話していました。3軍を単体で動かすためには、ソフトバンクや巨人を見る限り、25人ほどの育成選手が必要になるので、来年すぐにそれだけの選手を用意するのは難しいですが、それに向けて育成指名を拡大する可能性はあります。

補強ポイントのまとめ
・投手投手あんど投手
・捕手はどうしたい?
・内野の即戦力がいてもいい
・育成指名を多めに?

指名方針

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昨年は田中・島内がいてオコエも使えた外野をこれでもかと強化。層の薄いポジションをとことんまで強化するのが石井GMのやり方のようです。最上位に関しては、補強ポイント云々ではなく高校生の人気選手に特攻しています。まあ穴だらけなので全くの的外れ指名でもないのですが。
上記のように、今年はとことん投手を強化したい年。特に先発投手を強化したいのであれば、1位は森下暢仁(明治大)にありえません。しかし、高校生の人気選手にいきがちで、しかも地元・東北のスターである佐々木朗希(大船渡)をスルーするとは思えません。育成が上手いようには思えない楽天に指名してほしくはありませんが。外した場合はとりあえず1位候補の投手なら誰でもいいです(なげやり)。誰を取っても補強ポイントを外しません。外れ1位の大穴は捕手。堀内・太田に物足りなさを感じるので、革命を起こすのもナシではないかと。「知性」の評価が高く打撃もまずまず、しかも仙台育英出身の郡司裕也(慶応大)がいいかと思います。2位でも残っているかもですが。捕手にいくならです、いかなくていいと思いますけど。
先発候補では大西広樹(大商大)や坂本裕哉(立命館大)はそれぞれに大学の先輩が在籍しており、馴染みやすい環境があると思います。東北に縁のある選手では、盛岡大付属出身で最速154キロの杉山晃基(創価大)、完成度の高い稲毛田渉、パワー左腕の大関友久小林快(以上3人仙台大)、隠れた逸材かもしれない石森大誠(東北公益文科大)などがいます。
リリーフには、筆者イチオシであり森原の後輩にあたる宮田康喜(日本製鉄広畑)や、これまた筆者の好きな小久保気(西濃運輸)、瀧中瞭太(Honda鈴鹿)らも単純にプロの舞台で見たいという理由でオススメします。
高校生では、浅田将汰(有明)や前佑囲斗(津田学園)のような人気物件もいいですが、東北には堀田賢慎(青森山田)や渡邉拓海(酒田南)といった好素材がいますし、キャンプ地である久米島出身の国吉吹(沖縄水産)を指名する方針という記事もありました。左腕では、まさかのプロ志望だった林優樹(近江)がどの順位で指名されるか注目です。
サードでは勝俣翔貴(国際武道大)が一番の評価(多分)。左の長距離砲はチームに少ないので丁度いいのではないでしょうか。サードで勝俣がモノになれば茂木はセカンドでもかまいません。二遊間は即戦力の候補が非常に少なく、難しい選択になります。守備型の控えでよければ諸見里匠(日本通運)などでしょうか。日本通運)などでしょうか。
最後に、3軍に絡めて筆者が注目している独立リーグの選手を紹介します。3軍が独立リーグオールスターになるのは好ましくないですが(なお、支配下指名レベルの選手も含みます)。武蔵の松岡洸希は投手に専念して半年ながら145キロを投げるサイドスロー。秋田出身の石井大智(高知)は152キロの直球とシンカーで三振を奪います。長谷川凌汰(新潟)は即戦力とも言われる本格派投手。野手では一部界隈から絶大な人気を誇る強打者・速水隆成(群馬)や、昨年首位打者の遊撃手・妹尾克哉(香川)、「消えた天才」岸潤一郎(徳島)、今年の独立No.1外野手の加藤壮太(武蔵)あたりでしょうか。


いかがでしょうか。そろそろ紹介する選手も紹介するための語彙力も尽きてきました。「おじいさん、その話はさっきも聞きましたよ」状態かもしれませんがもう少しお付き合いください。
去年の補強を見て分かるように、石井GMは弱点を徹底的に補う編成をするようです(それがあるべき姿だと思いますが)。有能な編成をする人が編成トップがにいる球団は羨ましいですね。投手に大きな問題があり、投手重視の方針を打ち出している楽天がどのような指名をするのか。本年のドラフトで最も注視したい球団のひとつです。

もう志望届の提出期限には間に合わないので、とりあえずドラフト前の3連休に本チャンをできるように進めます…
それでは次回の投稿でお会いしましょう!

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