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【ひとりドラフト】戦力編成・指名方針の考察【阪神編】

どうもどうも。いよいよシーズンも最終盤です。筆者の贔屓は先日優勝を決めました。今年は時間が過ぎるのが非常に早く感じているので、優勝だと言われても「え、今年ってそんなに過ぎてたの?」というかんじで。チームの勝ち負けにさほど興味がない見方をしているのも大きいでしょうね。だって一喜一憂しているよりアマチュア見たほうが楽しいし…() そんなスタンスの集大成がこの記事みたいなもんです。というわけで、阪神編スタートです。

現有戦力の分析

先発投手
長年エースとして活躍していたメッセンジャーが肩肘の不調で成績が奮わず、今季限りでの引退を発表。中日から移籍してきたガルシアも度々爆発炎上して大きく期待を裏切りました。西勇輝を獲得していなければどうなっていたことか。チーム唯一の規定到達と10勝(予定)、そしてリーグ1位のQS回数とQS割合を記録しました。なおQS敗戦もリーグ1位。勝ち運の無さは移籍しても一緒なようで。もっと勝ちつけてあげてください。また、青柳晃洋がまさかの(失礼)覚醒。惜しくも規定と10勝には届きませんでしたが、自己最高の成績をあげています。何が変わったのかは分かりませんが、奪三振率が大きく変わらないままで与四球率がかなり改善されたのが良かったのでしょう。2年目の高橋遥人も100イニング超えと大きく成長。3勝しかあげられなかったのは気の毒な部分もありますが、終盤は息切れしたのか打ち込まれる日もあり、収穫も課題もあったシーズンでした。来季の飛躍に期待しましょう。その他、岩貞祐太は怪我や病気で2軍にいる時期が長く、秋山拓巳は今年も不調、岩田稔はプチ復活と爆発炎上を見せ、中堅・ベテランがいまひとつ戦力になれず。望月惇志才木浩人馬場皐輔そして藤浪晋太郎ら期待の若手先発も結果を残せませんでした。
2軍では馬場と望月が多くのイニングを投げ、良好な成績を残しています。秋山も下では無敵(10勝2敗)。藤浪は…頑張って。1軍ではリリーフ起用が多い浜地真澄もファームでは先発で使われており、良い成績です。呂彦青はまだまだ。

中継ぎ投手
リリーフ防御率はリーグ1位と非常に優秀。そんなリリーフ陣を支えたのは間違いなく島本浩也守屋功輝です。島本は60登板超えで防御率1点台かつWHIP1.00以下。守屋も60試合近く投げて防御率3点台前半。ビハインドでもよく投げモップライブ!の常連でした。彼らの活躍なくして今年の阪神の4位は無かったと言っても過言ではありません。「戦力外予想」の常連だった2人の大活躍、涙なしでは語れません。2軍監督時代に彼らの頑張りを見ていた矢野監督だからこその抜擢ではあったのでしょうが、それに応えた2人も素晴らしいと思います。話を戻しまして。セットアッパーのジョンソンは1軍にいない時期もありましたが、開幕からかなりの間0点台の防御率を維持し40を超えるホールドを記録しました。藤川球児は39歳にして50試合に登板し防御率1点台奪三振率12を記録。ドリスに代わって抑えも任されました。ドリスも悪くない成績なんですが。ついに40歳になった(ようには見えない)能見篤史も50登板しましたが防御率は4点台。いや、藤川すげえよ。昨年は不調だった岩崎優は登板こそ減ったものの激的に数字を改善しました。このように、勝ちパターンではない投手も非常に優秀な成績をおさめた年でした。
2軍では福永春吾が良かったはずなのにいつの間にか4点近い防御率になっていました。良い時に1軍に上がって自分らしい投球ができなかったのが痛い。登板1位は石井将希。防御率こそ悪くありませんが、支配下には物足りない成績です。飯田優也も好成績でしたがここにいてはいけない選手。尾仲祐哉歳内宏明は筆者の期待に応えることができていません。齋藤友貴哉に乗り換えようか()
先発もリリーフも、若手が育っているにはいますが、「そろそろ卒業してくれてもええんやで?」という選手が増えてきたように感じます。

捕手
梅野隆太郎が不動の正捕手になったと言っていいでしょう。開幕後まもなくに足の指を骨折したにも関わらず1年間出場を続け、OPS.700超え、盗塁阻止率.355、14盗塁と意外な(?)俊足を見せるなど奮闘しました。序盤の無理が祟ったのか息切れが激しかったですが、来年は健康体で頑張ってほしいです。そこに守備評価の高い坂本誠志郎と代打でも活躍した原口文仁が控え、1軍の層は十分な厚さと言えるでしょう。しかしながら、最年少が長坂拳弥片山雄哉の25歳というのはやや高めな気がしますし、打撃成績ももうひとつ。小宮山慎二岡崎太一のベテランコンビは首がつながるといいですね()いや、2人とも好きなんですけどね?

内野手
マルテは怪我で出遅れたものの、徐々に日本野球に順応して主軸らしい活躍。もうちょっとホームランが欲しいなと思いますが、阪神比では神外国人です。サードの大山悠輔は開幕からずっと4番で起用されていましたが、やいのやいの言われて結局目立つ成績ではありませんでした。意外と(?)繊細なのでしょうか。そもそもあまり4番ぽくないと思うのは筆者だけ? 19失策を犯すもUZRは悪くないらしいので守備貢献はそれなりと思われます。ちゃんと守れる人がサードにいるのはかなり大きいです。とりあえず来年も頑張ってとしか。
このように1軍レギュラーは固いものの、2軍に若手がいません。陽川尚将は今年も2軍の帝王。藤谷洸介も多めでしょうか。転向1年目にしてはようやっとる。外国人選手を連れて来やすいポジションとは言いますが、この球団のハズレ率の高さを考えれば日本人選手を育てておいたほうがいいのではないでしょうか(育てられるとは言っていない)。

二遊間は糸原健斗とルーキーの木浪聖也が中心で、北條史也もそこそこの出場機会を得ました。それぞれに頑張っていますし、打撃成績はまあまあ良いのですが、守備指標の良い人間がいません。センターラインがこれでは投手もかわいそう。上本博紀は怪我の影響なのか酷い数字。何試合か二遊間守ったことになっているソラーテって誰でしょう…? けっこうな課題を残しているものの1軍は一応回せているこの状況を見て、守備型選手の指名に踏み切るかは政治判断です。
2軍では小幡竜平熊谷敬宥が多くの打席を与えられ、1.5軍には植田海もいますがみんな似たタイプで、脚は速いものの打てない上に守りも怪しい身体能力系です(小幡は高卒ルーキーなのでまだいいですが)。荒木郁也のような立ち位置・年齢の選手の打席が多いのもあまり健全とは言えないかもしれません。

外野手
近本光司の定着がひじょーーに大きく、彼がいなければどうなっていたことかと。セ・リーグ新人安打記録の更新、盗塁王争いトップ、オールスターでのサイクルヒットなどなど輝かしい活躍を見せ、新人王の筆頭候補でしょう。昨年8人が先発起用され最多が38試合だったセンターにピタリとハマってくれました。ドンピシャの指名だったとは思っていましたが、こんなにも上手くいくとは。しかしその他に明るい話題は多くありません。糸井嘉男は38歳にして規定で3割を打ちましたが全盛期ほど動けておらず、シーズン終盤には怪我で離脱。福留孝介も随所で勝負強さを発揮しましたが、2人ともいい加減年齢に勝てなくなってきたという印象です。高山俊がやや復活し、両翼で出場機会を得ましたがその程度で、中谷将大は伸び悩んでいます。
外野手も年齢層が高く、最年少は島田海吏。その島田は俊足が自慢も盗塁成功率は驚異の5割台。出塁率も足りません。板山祐太郎は何と言うか旬を逃したかんじ。あの強肩は甲子園で活きると思うのですが。俊介ももうベテランですし、江越大賀も2軍でなら無双できますが…

補強ポイントの整理

ひとりドラフト年齢阪神

先発投手ではメッセンジャーが引退し、青柳や高橋遥は経験値リセットの可能性があり、その他の若手の伸びに賭けるのも怖い。となると来季も計算できそうな投手が西しかいません。候補はそれなりの数いるので、量より質で良い先発投手を確保しましょう。
リリーフは勤続疲労による主力の離脱が怖いので、こちらも量より質。ただ、いくら良いとは言っても大ベテランの藤川に抑えの座を譲っているようではいけません。島本・守屋もさすがにそのレベルではありません。クローザーポテンシャルの投手が欲しいです。
また、高卒の右投手を育成するいい流れができていることに加え、若い左腕も少ないので、今年は左右を問わず若い投手を指名したいです。
捕手は、今の主力がまだしばらく活躍できるはずなので、その間に2軍でじっくり育成できます。大学生を取っても余裕で最年少という年齢バランスを改善しましょう。
即戦力の二遊間を取るかは政治判断。他のポジションの指名次第でしょうか。ただ、糸原・木浪・北條並に打ててそれ以上に守れる選手はほぼいません。2軍には小幡以外にも若い選手が欲しい。スラッガー系も育てたい(育てられるとは言っていない)。全部補強ポイントですやん…
外野は近本・高山を固定して糸井・福留を併用するか福留を代打の切り札にするぐらいの布陣に出来ればいいなと思います。即1軍の控えに置けるレベルの攻守を備えた外野手がいれば… 2軍は外野も育てたい(育てられるとはry)。

補強ポイントのまとめ
・先発も中継ぎも量より質
・センターラインの即戦力
・鳴尾浜の全てのポジション(!?)

指名方針の検討

ひとりドラフト5年指名阪神

金本監督期は監督の一存で1位指名の予定が変わった(高山や大山など)ということが報じられていましたが、今年も最後は矢野監督が決めるという趣旨の報道があります。現場の意見を吸い上げるのはいいことですが、監督に編成権を持たせることが良いのか悪いのか。中下位は渋いところを突いていて良いなと感じますし、補強ポイントを大きく外した指名はありません。なのにいまいち強くはならない…

阪神の指名方針を考えるにあたっては、弱点が多くて難しいというのが率直な感想です。即戦力ローテ投手ならば森下暢仁(明治大)か河野竜生(JFE西日本)かと言いたいところですが、ここは奥川恭伸(星稜)の可能性を推そうと思います。高校生右腕を続けて獲得しまずまずの育成成果をあげていますし、ファンをかなり気にする球団にとって甲子園のスター選手は喉から手が出るほど欲しいでしょう。あんな球団にスター選手は入ってほしくありませんが。1位候補でかつリリーフ候補なら津森宥紀(東北福祉大)。矢野監督の大学の後輩にあたります。
上位で狙いたい先発投手としては坂本裕哉(立命館大)、大西広樹橋本侑樹(以上大商大)が挙がります。大西はバランス型で完成度の高い右腕。リーグ内では無敵ですがプロでどの程度通用するでしょうか。坂本と橋本はともに左腕ですが、より完成度が高いのは坂本。制球に苦しむことなく、どの球でも空振りをとっていました。橋本はより球威のあるタイプです。
中日の記事のように地元の高校生投手を紹介したいところでしたが、今年の関西では落合秀市(和歌山東)や吉田力聖(光泉)ぐらいでしょうか。タイプ的には井上広輝(日大三)なんかが合いそうな気もします。左腕であれば宮城大弥(興南)・玉村昇悟(丹生)の他は井上温大(前橋商業)らが高評価されています。
高校生捕手はこれまで紹介していない渡部雅也(日大山形)、石塚綜一郎(黒沢尻工業)、山瀬慎之助(星稜)を挙げておきますが、打力があって身体能力が高い東妻純平(智弁和歌山)が一番のオススメです。上位指名必至でしょうが。
高校生内野手は、攻守にレベルが高い選手が欲しいという意味で韮澤雄也(花咲徳栄)が上位候補。外野転向アリなら森敬斗(桐蔭学園)も並びます。糸原・木浪・北條並に打ててそれ以上に守れる選手はまずいませんが、とりあえず守備評価は高いという点では檜村篤史(早稲田大学)でしょうか。退団する鳥谷の大学の後輩です。近い年齢の選手が多いですが、社会人でもよければ小深田大翔(大阪ガス)は俊足巧打で注目されます。守備だけなら諸見里匠(日本通運)の名前もちらほら。大穴中の大穴で伊藤ヴィットル(日本生命)の可能性も…?
甲子園の広い外野を守るには舩曳海(法政大)ぐらいの脚力と肩力が必要でしょう。地元出身ですし丁度いいのでは。近本にセンターを任せるならば、両翼に置く打撃型の選手でもアリです。加藤雅樹(早稲田大)や柳町達(慶応大)の名前は既に挙げてきたので、あえてその辺を外してかつパイプを探すなら大下誠一郎(白鷗大)なんてのはどうでしょう。高校時代から注目された右のスラッガーで、一三塁も守れます。2年と3年で主将を務めたキャプテンシーも。高校生にはセンターを守れるタイプの候補が少なくて悩ましいので、打撃型で井上広大(履正社)か、粗削りながら身体能力の高さは抜群とされる伊藤海斗(酒田南)はどうでしょうか。


いかがでしょうか。上にも書きましたが、阪神は補強ポイントが多くて考察が非常に難しかったです。2軍を総入れ替えしたい球団なんて普通はありません。全ての穴を一気に埋めるのは不可能なので、根気強く着実に弱点をつぶしていきましょう。それには目先・小手先の結果を追う本社の人間に口出しを許さない体制が必要ですが… まあその…がんばれ()

以上、いい加減期限までに間に合わない気がしてきた正田がお送りしました。
それでは次回の投稿でお会いしましょう!

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