センバツ石川

【選手紹介】第92回選抜高校野球 見たい選手まとめ【前編】

どうもどうも。ぼちぼち気候も暖かくなり、花粉も飛び、春の訪れを少しずつ感じ始めているところです。
例年通りであれば諸々のOP戦を連日観戦しつつ、センバツの開幕が近づきワクワクしている頃ですが、社会情勢を鑑みてセンバツが無観客で開催される可能性が高くなっています。残念ではありますが致し方ありません。テレビで応援しましょう。

さて、今回はそのセンバツの選手紹介です。注目選手紹介、と言ってもどこからの目線なのかで話が変わります。もちろんプロ注目のドラフト候補は紹介しますが、大会を高校野球として楽しんでほしい気持ちもあり、また大学や社会人へ進んでいく選手の未来を楽しんでほしくもあります。なので、今回以降のアマチュア選手紹介記事は、筆者が見てみたいと思う選手のメモ代わり、というスタンスで書いていきます。少々文量は多くなってしまいますがご容赦ください。

今年のセンバツ概観

今大会はプロレベルで注目の選手を擁するチームがそこそこ順当に選出されていて、ドラフト好きにとってはたまらない大会になりそうです。センバツを見れば一通りのドラフト候補が把握できると言っていいでしょう。また、今年の候補全体として投手より野手、特にスラッガー系の選手が充実しているので、派手な試合の動きも楽しみです。一方の投手は中森・高橋のようなスターもいるものの、どちらかと言えば小粒な印象。しかし、140キロレベルの投手を複数育成しているチームが多く、思わぬ掘り出し物に出会えそうな予感もあります。幅広めに見ておいたほうが後々の推しに成長してくれてるかもしれません。

北海道・東北地区

白樺学園
春は初出場。夏は2015年以来で、その時の主力投手だった河村説人(星槎道都大)は今年のドラフト候補です。スケートなど寒い場所らしいスポーツの強豪校で、OBにはそっち系の選手が多い学校です。一番の注目選手はエースの片山楽生。らいくと読みます。最速は142キロと特別速くはないものの、公式戦49.2回で41奪三振5四死球の制球力が光ります。一冬越えて球速が上がっていればドラフト指名も見えてきます。控えの奥村柊斗は191cmの長身から143キロ投げるそうです。川波瑛平は182cmの長身ながら俊足が光る1番打者。宮浦柚基は小柄なセカンドだからと侮ってはいけないパンチ力があるそう。

仙台育英
入江大樹はプロも注目する打撃の良い大型ショート。4番を任され、公式戦12試合で16打点をあげました。笹倉世凪(2年生)は147キロ左腕。打撃もいいので一塁手としても出場し、入江を上回る17打点をあげました。投げるほうでは20回13奪三振17四死球と粗さが目立ちました。笹倉とともに昨夏の甲子園のマウンドに立った伊藤樹(2年生)も最速146キロの速球を投げます。秋は不調でベンチ外になることもありましたが、最近は復調してきたらしいです。以前から期待されていた投手が不調に陥る中、エースに成長したのは向坂優太郎でした。東北大会までは背番号8を背負っていた最速141キロの左腕で、公式戦では38回45奪三振12四死球。その他にも140キロ超えの投手がチームに10人ぐらいいるとかいう話もあります。2年生捕手の木村航大は昨夏からレギュラーで、多種多様な投手を巧みにリードします。

鶴岡東
1番打者の山路将太郎は注目選手らしいですが失礼ながら知りませんでした。太田陽都は背番号10の控え投手ながら秋の公式戦ではほぼレギュラーで打率7割とかいう不思議な選手。未知ゆえに気になる存在です。

関東・東京地区

健大高崎
エースの下慎之介は183cmの長身左腕。最速は141キロですが、決め球のスライダーと腕が遅れてくるフォームを武器にイニングを上回る数の三振を奪いました。球速と与四球数を改善できれば指名も。2番手の橋本拳汰は190cmの大型右腕で140キロ超えの速球を投げます。その2人をリードする戸丸泰吾は強肩で魅せる捕手。新2年生の小澤周平は既に20本近い本塁打を放ったスラッガーとして来年が楽しみなセカンドです。

山梨学院
1年時からレギュラー捕手だった栗田勇雅はこれが4度目の甲子園。扇の要としても、デスパイネ野村を継ぐパワーヒッターとしても期待がかかります。小吹悠人は好守のショート。新チームでは3番を打ちます。

東海大相模
昨夏も強力打線を擁して甲子園に出場しましたが、その時の主力選手を多く残しています。特に、鵜沼魁斗加藤響山村崇嘉西川僚祐の上位打線は、4人合計で150本塁打超えというとんでもない破壊力を誇ります。鵜沼は50m走5.9秒の俊足と思い切りの良いスイングで放つ長打が武器の核弾頭。昨年は2年生ながらU-18代表にも選ばれました。2番を打った加藤も俊足と打力を備えた「2人目の1番打者」。個人的に一番好きな山村は投手としても期待され、最速は140キロを超えます。現在は投手練習に専念しているようですが、打者としての評価が伸びにくくなるので好きではありません。プロ注目のパワーヒッター西川は通算53本塁打。大田泰示が持つ同校の本塁打記録の更新が目前です。技術の話は分かりませんが、山村が「しゅぱっ!」という感じのスイングであるのに対し、西川は「ぶぉん!」という感じのパワー溢れるスイングです。正捕手の神里陸はDeNA神里和毅の弟です。
一方、投手力には若干不安があります。昨夏を経験している諸隈惟大石田隼都(2年生)の両左腕のほか、金城龍彦氏の息子・金城龍輝(2年生)もいてそれぞれに良いところがありますが、4番打者の山村を投手起用したいぐらいで安定感に欠けると言うか信頼が足りないというか。優勝を狙うなら投手の活躍次第です。

桐生第一
正直知っている選手はいなかったのですが、名鑑を見ていて気になった選手が1人。蓼原慎仁です。精神面に課題があるようでエースではありませんが、140キロ中盤を記録するらしいロシアとのハーフ右腕。「尊敬する人物」にヴィクトルスタルヒンを挙げるところもいかすなぁと気に入りました。

花咲徳栄
井上朋也はプロ注目の右の大砲。1年時から外野のレギュラーで、現在はサードに挑戦中。井上とクリーンアップを形成する中井大我田村大哉も去年からレギュラーでした。近年は強力打線が持ち味ですが、そんな花咲徳栄も昨秋は関東大会ベスト8に終わり、センバツはギリギリの選出。そこで決め手となったのはエース高森陽生の好投。飛び抜けた能力があるわけではなさそうですが、気迫を前面に押し出す技巧派左腕だとか。

国士舘
とんねるず石橋も認める東京の強豪校。エースの中西健登は186cmの長身サイド右腕。決め球のシンカーと与四球率1.88の制球力が冴えます。黒澤孟朗は去年のセンバツにも4番で出場。石川県出身で好きなプロ野球選手は岩下大輝、好きな球団はBC石川で将来の夢はプロ野球選手、ということは…? 捕手の吉田健吾は強肩がウリ。主軸打者だった鎌田州真は秋は不調でしたが、その穴を埋めたのは清水武蔵林悠永の新2年生コンビ。これからも追いたい選手か見定めたいです。

東海地区

中京大中京
昨秋の神宮覇者。センターラインに逸材が揃っています。エースの高橋宏斗は最速148キロと言われますが、神宮大会では常時145キロ前後を出しており出力の高さが素晴らしい投手です。155キロを目指しているようで、このセンバツで150キロが見られるかもしれません。制球力や変化球に課題はあるものの最高クラスの素材です。本人は中森を世代No.1投手と評しますが、今大会の活躍次第で追いつき追い越すことも十分ありえます。大学進学を希望しているという噂も。あの大学なら4年後にはドラ1でしょう。2番手の松島元希は小柄ながら最速147キロのパワー型左腕。2人の壁が厚いため出番があるかは分かりませんが、2年生の畔柳亨丞もU-15日本代表でもあった注目の投手です。そんな投手陣をリードする印出太一は中学時代に日本代表に選ばれ世界一に貢献しました。さらに主将で4番とチームの大黒柱です。3番を打つ中山礼都も注目。名前は「らいと」でも左打ちのショートです。逆方向にも飛ばせる打力があり、公式戦19試合で33打点と勝負強さが光ります。守備は賛否両論。センターの西村友哉は1番を任され、打率.464もさることながら7本塁打20打点とポイントゲッターとしても活躍。西村と中山の間を打ち、中山とは二遊間を組む中嶌優は打率も高く、チームトップの四球をとり、守備も固い”良い選手”です。

県立岐阜商業
秀岳館で指揮を執り同校を春夏通じて4回甲子園に導いた名将の鍛治舎巧氏が母校の監督に。シンプルなユニフォームでしたが「秀岳館色」というか「パナソニック色」になりました。絶対的なエースはいないものの、140キロを超える投手が複数います。主力は新2年生の野崎慎裕。昨秋チーム最多のイニングを投げた141キロ左腕です。その他、旧チームから主力の森大河は最速145キロ。主軸打者の佐々木泰も140キロを超えるそうです。その佐々木は打力の評価が高いサードの選手。高校通算34本塁打、昨秋の公式戦では3本塁打を放っています。しかもチームトップの12盗塁とスピードも兼ね備えています。と言うか、14試合で50盗塁というエグい機動力のチームです。3番佐々木の後を打つ佐竹秀也高木翔斗も身体が大きく良い打撃成績を残しているので注目です。

加藤学園
東海大会は準決勝敗退でしたが、中京が神宮を制覇したおかげで滑り込み選出。実は筆者、かつてこの学校の近所まで行ったことがあります。あの時は飛龍高校と沼津中央高校しか見ませんでしたが。エースの肥沼峻はほぼ全ての試合を投げ抜いた鉄腕で制球力が優れています。打線は公式戦4本塁打の3番大村善将と2年生の4番植田颯斗が中心。

北陸地区

星稜
昨夏は奥川恭伸・山瀬慎之助のプロ入りバッテリーを擁して甲子園準優勝。新チームになっても圧倒的な打力で北陸を制しました。エースは荻原吟哉。昨年も奥川を温存する際に主に起用されていて経験は豊富。スピードはありませんが、制球力と変化球が光る投手です。速球派の寺西成騎との2枚看板で引っ張ります。野手で最も注目されるのは内山壮真。1年時からレギュラーショートとして活躍しましたが、新チームでは本職の捕手に復帰。172cmと小柄ながら通算30本塁打のパワーがある攻守の要です。知田爽汰も1年秋から主軸を打つ巧打者。さらに昨夏甲子園で満塁弾を放った強打者の今井秀輔、ゴルフで鍛えた鋭いスイングが魅力の中田達也らが並びます。

日本航空石川
嘉手苅浩太は入学時から注目されていた190cm/105kgの大型投手。昨秋は右肘痛で県大会以降は野手に専念したものの、癒えていれば最速147キロの球が見られます。その嘉手苅に代わって主力として奮闘した田中颯希も180cmの長身から最速143キロの速球を投げ込む投手です。


いかがでしたでしょうか。あまりにも紹介したい気になっている選手が多すぎて、とても記事1本には収まりそうになかったためまさかの前後編でお送りします。

それでは次回の投稿でお会いしましょう!

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