見出し画像

プレゼン上級者に見せるために、あなたがやるべきこと

プレゼンする時に重要なポイントは「アイコンタクト」と「大きな声でゆっくり話すこと」さえ気をつければ、超熟練者感を持ってプレゼンができます。

ただ、どうにもこうにも、これらがちゃんとできる人は少ないです。その理由はいくらでもあるんですが、一番重大な問題は「覚えていない」コトです。

覚えよう

結局のところ「何度も繰り返して練習せよ」なのですが、ほとんどの人が内容を覚えていないから相手を見ることができないのです。結局、スライドを見ながらでないとお話ができないのです。

やり方は大きく二つです。

  1. 自分自身の手でプレゼン資料を準備しよう

  2. 全部覚えようという幻想を捨てて、諦めの気持ちも持とう

プレゼン資料は自分で作れ

え、そりゃ自分で作ってるよ、当然だよ?

と感じている人たちは多いかもしれませんが、話せない人はスライドを作っていません。哲学っぽいことを言って惑わしている訳でもないです。

話せない人の多くは、思いついたことをその時の思いつきでスライドを埋めていって、話したいことが全部スライドに起こせた、やったーで終わるんです。それはプレゼン用の資料を作ったことにはなりません。それは、話したいことを、ただダンプアウトしただけです。

君たちに必要なことは、オーディエンスの気持ちになってストーリーを作って、その流れに沿って必要なことだけをスライドにすることです。

言いたいことを全てスライドに書くことは愚です。言いたいことが全て載っているそのスライドを公開したらあなたは必要なくなります。前にもどこかに書いたけど、プレゼンの主役は君だ。資料は主役ではありません。

話したいことを、ただただスライドにして作っていくんではなくて、君がやるべきことは伝えたいことを聞く側が分かりやすい流れのストーリーになっていることです。

そして、話すべき順番がある程度固まっていれば、スライドの内容も覚えているんです。そこには唐突感がないから。そこら辺から資料をまとめて持って来る時も、ストーリーをちゃんと組み立てておけば、他人が作ったスライドでも見ずに話せるようになります。

だから、他人の作ったストーリーを話すことはとても難しいんです。

あなたのストーリーを伝えましょう。そうすればトークスクリプトなんて全部覚える必要はありません。必要なことは、話の筋道、流れだけです。

筋道の立て方はフレームワークがそこら中にあるので、適当に参考にしましょう。

  • 起承転結 - 日本人が大好きなパターンだけど、ほとんどのプレゼンには不向き

  • ゴールデンサークル理論 - Why → How → What の順番、個人的によく使う

  • SDS法 - Summary(全体概要) → Details(詳細) → Summary(まとめ) よくあるプレゼンパターン

  • PREP法 - Point(結論) → Reason(理由) → Example(例) → Point(結論) 外資で叩き込まれるパターン

  • DESC法 - Describe(客観的課題描写) → Express(主観的表現) → Suggest(提案) → Choose(選択) 自分は使ったことないけど、このパターン使うマーケや営業はたまに見かける

トークスクリプトを全て話さない

トークスクリプトやスライドの内容を全て話す必要はありません。

スライドの流れさえできていれば、実際に話した時に話しやすい言葉の流れがあります。アレもこれも、ではなくて一番話しやすい流れで話しましょう。

トークスクリプトや、ポイントを「完全に」抑えておいて、それらを全て話そうとすると話が繋がらなくなって固まる時があります。

じゃぁ話しやすいようにトークスクリプトを作っておけばいいじゃん、てことになりかねないんですが、それは初心者のすることです。むしろ初心者はそれで良いです。初心者は全部覚えて、覚えた通りに最後まできちんと役をやり切ることに徹したほうが緊張しにくいとも考えています。

しかし、一つ上にランクアップしたいそこのプレゼン初心者の人。そう、君。プレゼンの場は君の思った通りには進みません。ストーリーを作って、アイコンタクトができるようになってくると、恐ろしいことに場の感じがつかめるようになります。

いけてる、いけてない、が瞬時に分かります。「いけてない」と判断した時に、中級者は固まる傾向にあります。初心者は場を見る余裕がないので、いけてないと判断する以前に、これを全部やり切らないとという状況に陥っています。ある意味幸せです。

さて、固まってしまった中級者の諸君。いけてないことを悟ると、この調子で進めると失敗しそうだと分かってしまった状況です。これほど不幸なことはありません。そう、覚えていたトークスクリプトどおりには進められないのではと言う恐怖にさいなまれます。分かります。渾身のしゃれが滑った時も同様です。帰りたい。

こんなときに話す予定になかったトークスクリプトは役に立ちます。話の方向転換の余地があります。

これを突き詰めていくと、結論は二つです。

  1. どんなオーディエンスでもいけるトークスクリプトを準備している

  2. どのようなパターンのオーディエンス・状態でも適用可能な、多くのシチュエーションを網羅したトークスクリプトが完成している

誰もが 1. を望んでいるでしょうが、これができるのは、その場にいるのが全員あなたを心酔しているファンだけがオーディエンスの場合です。

結果、われわれ一般人は 2. のあらゆるパターンを想定したトークスクリプトを準備すべきなのです。そして、それらの引き出しを出しやすいようにしておくべきなのです。これがプレゼン上級者。zoom などのWebinar では分からなかった、オーディエンスの反応が分かってしまう時に我々が選べる手法は、様々なパターンのトークスクリプトを準備するしかないのです。

覚えたものを全て話そうとするんじゃない、その場の反応を見ながら必要なことをピックアップしながらストーリーを壊さずに話すことのできるスキルが最終的に必要なのです。私たち一般人には。

とまぁ最終的にはそこまで全て覚えてできることが望ましいのですが、実はそこまで望んでいません。

話そうとしたことを忘れてしまったら、飛ばせばいいじゃない。全部はなさなくて良い、話そうと考えていたことの 20% 話せれば御の字です。その程度の気持ちで行きましょう。準備をした、というコトと、全部を話せなくとも仕方ないという気持ちが重要なのです。

まとめ

途中で一瞬ヤバい話を入れましたが、一般人が少し上手そうにプレゼンをするために必要なことは。

  1. 自分でストーリーを組み立てて、プレゼンの資料を準備しよう

  2. 準備したトークスクリプトは、全部はなせなくて良い

がんばって次に進んでいきましょう。失敗したら失敗したで、笑ってもらえるから、それもありです。気負いすぎないように。プレゼンは場数が重要です。何度もやって慣れていきましょう。何度やっても、フツーの人は緊張はするものです。気にしない! みなに幸あれ。

貴方がサポートしてくれると、私が幸せ。 私が幸せになると、貴方も幸せ。 新しいガジェット・ソフトウェアのレビューに、貴方の力が必要です。