米国市場環境(2021年10月)

<定点観測>

• 米国株式市場: 2021年10月はS&P500が6.9%上昇、DJIが5.8%上昇、NASDAQが7.3%上昇;いずれの指標も一時史上最高値更新

• 背景として、一部の大手企業の好業績、経済指標(長期金利、失業率、物価上昇率など)の落ち着き、債務上限($28B)引き上げ問題の先送り、など;今後の懸念材料としては、中国経済の先行き、サプライチェーン問題の長期化、スタグフレーションリスク、など

• 米10年国債:8月末1.30%(6bp上昇)→ 9月末1.53%(23bp上昇)→ 10月末1.55%(2bp上昇)

• 米ドル(JPY/USD):8月末110.25(0.5%円安)→ 9月末111.94(1.5%円安)→ 10月末113.61(1.5%円安)

• 原油(WTI先物;$/バレル):8月末69(7%下落)→ 9月末75(9%上昇)→ 10月末83(11%上昇)

• Bitcoin($):8月末47,250(14%上昇)→ 9月末43,791(7%下落)→ 10月末61,294(40%上昇)

• 失業率:7月5.4%(着実に改善)→ 8月5.2%(若干改善)→ 9月4.8%(着実に改善;ただし雇用数はさほど増えていない)

• 物価上昇率(CPI;前月比):7月0.5% → 8月0.3%(前年同期比5.3%) → 9月0.4%(前年同期比5.4%)

• IPO: 8月9社 → 9月34社 → 10月40社(2021年累計353社;年423社ペース)

• ベンチャー資金調達(米国IPO週報の集計):10月は293社(前年同月比71%増)、$29B(同150%増)

○ ICTインフラ/エンタプライズ/マーケティングが23%、ライフサイエンス/ヘルスケアが16%、フィンテックが15%を占めた(金額ベース)

○ $500Mを超える大型資金調達は、Thrasio(コンシューマ製品;Amazonセラーを買収)、N26(モバイル銀行)、Invicti(ウェブアプリセキュリティ)、Octopus(電力販売;再エネ100%)、Magic Leap(ARヘッドセット/コンテンツ)、Neumora(精密医療;精神神経疾患、神経変性疾患)など

<その他>

• COVID-19:米国の感染者数46百万人、死者数74万人超(累計);新規感染や死者数は減少傾向;ワクチン2回目接種率は58%;子どもへのワクチン接種の動き

• 米財政支出は議会での交渉の過程で規模縮小($3.5T→$1.75T;気候変動対策、子育て支援、医療など)

• G20、COP26開催

• FRBのテーパリングは11月中旬から12月中旬にかけてか?

• HertzがTeslaからEV10万台を購入、半数はUberドライバーに貸与;レンタカーとライドシェアの電動化にはずみ

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