Year in Review 2020

【2020年の米国IPO市場】

2020年の米国市場での株式公開は218社(前年比36%増)で、2013年、2014年以来の200社超えとなりました。業界別の内訳は、ヘルスケアが50%、テクノロジーが23%、コンシューマが7%、金融が6%となっています。

新型コロナによる景気後退にもかかわらず、大規模な経済対策、金融緩和の継続、デジタル化の加速を背景に、主要な株価指標がV字回復から史上最高値を更新するなかで、年後半はIPOも活況となりました。

時価総額$10Bを超える大型案件として、Airbnb、DoorDash、Wish、Snowflake、Lufax、KE、Royalty Pharma、Palantir、GoodRX、Unity、Warner Musicがありました。

2020年5月に米議会で「外国企業説明責任法」が可決され、中国企業の米国上場への影響が懸念されていますが、上記のLufax、KE、電気自動車のLi AutoやXpengなど、今のところ中国企業のIPOが途絶えているわけではありません。

VC投資先のIPOは第3四半期までの時点で昨年とほぼ同水準の66件となっています。

2021年は、Coinbase、UiPath、Bumble、Affirm、Roblox、Chime、Robinhood、Expensify、GitLab、Instacart、SpaceX、Databricks、Poshmark、などのIPOが期待されています。

IPO件数: 218社(2019年は160社;2018年は192社;2017年は160社)*
IPO調達総額: $78B(2019年は$46B;2018年は$47B;2017年は$36B)
IPO後の平均リターン: 111%(2019年は34%;2020年のS&P500は15%)**
* 2020年の日本のIPO件数は93社(2019年は86社;2018年は97社;2017年は90社)
** Renaissance US IPO Index:直近2年間の米国IPO銘柄について時価総額ベースで上位80%を加重平均した指標(米国投資顧問会社の上場投資信託商品);2020年12月30日引値ベース

データ出典:National Venture Capital Association、Reneissance Capital、米国IPO週報

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?