真夏の夕暮れに金のゾウとケバブサンド
愛知県の北部、岐阜県との県境にある「リトルワールド」で旅することにした。
広い園内に世界各国の建物が点々と建っている万博みたいな感じのテーマパークなのだけど、開園40年ほどというだけあって古さが目立つ館もある。
でもイベントに全力を注いでて、ちょっと誇大なんじゃというくらいのイベントポスターに何度か誘われて出向いてしまう。そして最大の魅力は知名度の高い国の館では各国の味が楽しめるレストランがあること。
この夏も自粛メインの空気の中、帰省も海もNGとなりふてくされそうなところをこのリトルワールドに救ってもらった。
8月の真夏日、強烈な紫外線をおびた夕日を背にゲートをくぐり、タイ館の金ピカのゾウを横目に、一気に「トルコ イスタンブールの街」へ。一気に歩を進めないと韓国やフィリピンからの甘くて冷たいデザートの誘惑に負けそうになるので要注意。
開園約40年の園内で、このトルコ館は8年前に建てられた比較的新しいもの。ここのお目当てはこのケバブサンド(写真力が無いのを謝りたい)
ピクルスがガツっと入ってて、塩味とスパイスのきいたタレが絡んだ肉と生野菜がちょろちょろという具をピタパンに挟んだもの。
館の前のオープンスペースに点々と並べられたアルミっぽいイスに座って食べる。高温多湿の真夏に食べたら口内と喉水分が全部もっていかれて、汗は滝になる食べ物なのだけど、ドーム型屋根のイスラム建築のトルコ館に夕日があたるのを見ながらだと、異国情緒が手伝ってペロリと食べられる。
おいしい。
旅先で食べるものは、そこの空気感で食べるからおいしんだっけ、と久しぶりに思い出した。
それでいくと、このリトルワールドはたくさんの国の旅感をいっぺんに思い出させてくれる素晴らしいワールドなんだと思う。
リトルといってもその敷地はディズニーランドがすっぽり2つ分入る抜群の広大さなので、体力が本気じゃないと夏に一周できない。
ケバブサンドを食べ乾ききってしょっぱくなった口を潤すために台湾館へ。気軽に台湾へ、と言うが1周2.5キロの園内でトルコから台湾はほぼ半周離れるので、真夏には結構ハードな道のり。
さらに汗だくになった後に飲んだ、タピオカミルクティー。
こってりと甘くて、ごろんろごんに入った大振りの氷で冷たいミルクティー。茹でたてのタピオカはもぎゅっとしておいしい。天国。
けっこう大きいケバブサンドだったけど、小籠包となぜか焼き鳥もテーブルに並べてみたり。
ぼんじり@台湾
こちらもオープンエアの中、ガラスのテーブルにアルミのイスでいただく。
小籠包って熱くて危険だけど、幸せ。
隣の「アイヌの館」の廃墟感を思いながら。台湾はおいしいグルメでにぎわって良かったねって。
喉とおなかが満たされた後、また20分ほど歩いてドイツのソーセージに挑むつもりでいたけれども、その途中で出会ったどこかの国のしゃかしゃかポテトにおなかの空スペースを奪われてしまい。
手土産にフランスの「ロバミルクの石鹸」を買って本日の旅は終了。
真夏の夕暮れに、愛知県の世界一周ができる小さな世界「リトルワールド」に行った記録でした。
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