赤いサボテン
黄色の荒野に、赤いサボテンが咲いている。
さらさらと心地よい風が吹いている。
よく見ると赤いのは花で、サボテン自体は緑だ。
生き物の気配はないが澄んだ空気が流れている。
何もかもが終わったような地平線、しわが刻まれた大地がおじいちゃんのようだ、あとは余生を過ごすのみ。
ふと荒野が語りかけてくる、思い出話をするように
「昔々…この辺りには動けない眠れないオオカミが、ずっと独りで立っていたんだ。
この赤いサボテンがその証拠だ。
そのオオカミはイエローフラワーが好きで、サボテンにも花が咲くように一生懸命みていた、咲いたのは赤い花だった。それでもオオカミは嬉しくて、つがいのオオカミと喜びをわかち合っていた。」
黄色い花は憧れ、赤い花は成長のあかし。
題材の漫画 https://note.com/shitara_ryo1988/n/nadef2e025152?magazine_key=m55248b64f95e
世界中の本を集めた図書館があったとして。きっとその本棚は過去の名作や傑作でいっぱいです。その隙間のちょうど良い所に、自分の作品を差し込んでいけたら、良いなと思います。