JC-120の考え方を踏まえた使い方。その1
以前の記事
を踏まえて頂いた上でここでは私なりの考え方に基づく使い方をお話しして行こうと思います。
前回の記事ではJC-120の特徴を以下の3つとしました。
1・再生出来る範囲がギターアンプより広い
2・入力(INPUT)の許容範囲が広い
3・EQだけはギターアンプっぽい
私の使用法としては各特徴を理解した上で状況に合わせて「活かす」と「消す」を判断しながら「自分にとってやりやすい」を目指すという事になります。
もちろんそんなに考えなくても「普通にギターアンプとしてJCが好きだ」という方々もおられるでしょうし、それを否定する事など全くありません。
私がこういう特徴を感じていてそれにどう対応しているか?をお話ししますので、皆さんそれぞれの状況や好みに応じて使えるところだけ参考にして頂ければと思います。
説明の都合上、特徴の順番が前後します(笑)ご了承ください。
「2・入力(INPUT)の許容範囲が広い」への対応。
前回の記事でのヘッドルームの部分です。INPUTに入ってきた大きい信号に対して伝統的なギターアンプであれば許容量を越えた時、適度な頭打ち感(これが所謂コンプ感)や僅かな歪みになり、「弾き心地」の印象に大きく影響します。
これがJCの場合だと許容範囲が広いので、入ってきた信号をそのまま受け入れる事が出来ます。つまり、弾いた事に対するアンプ側の「色付け」がほぼ無いとも言えます。状況によってはこの特徴が強みでもあるんですが、アンプの反応を感じながらピッキングをコントロールする事に慣れているプレイヤーにとってはとてもやりづらい部分なんです。
そこに対しての私なりの対応策は
「コンプレッサーを繋ぐ」です。ギター用のコンプというと「サステインを伸ばす」と「音の粒を揃える」という事を主な目的にしたものが多いですが、私の場合はJCのヘッドルームの広さを擬似的に狭くして大きい入力に対して「微かな頭打ち感」を作り出すものとして使います。ですのでコンプの効果はかなり薄い設定です。そして考え方としては同じ部類になりますが
「反応の良いオーバードライブを繋ぐ」というのも有効だと思います。弱めにピッキングした時にはクリーン、強めの時は微かに歪むという挙動は本来アンプのINPUT部分で起きる事です。それを上手く再現したペダルは現代では沢山出ていますので擬似ヘッドルーム的な使い方にとてもマッチすると思います。このように「オーバードライブ」を使う場合もかなり薄い設定になります。
「コンプ」「オーバードライブ」、どちらを使うにしても掛けっぱなしを基本とします。つまり、「ギター+コンプorOD、ON状態+JC」で擬似的に「ギター+伝統的なギターアンプ」にしているわけです。
ですので擬似INPUTとしてODを使う場合、「歪みを得るためのペダル」は別に用意する事になります。そうすると結果的に「歪み二重がけ」という状態になりますが、音色のバリエーションを作る…という考え方とは少し違いますね。
(蛇足ですが、このように掛けっぱなしにした状態をベーシックとする方法を巷では「プリアンプ的に使う」と言っているのだと思います。)
ここで重要な注意点です。
それはペダルを「繋ぐ順番」です。エフェクトペダルに「LEVEL」や「OUTPUT」というツマミがあった場合、それよりも前に繋いだペダルでいくら音量を上げていたとしてもその後ろのペダルで設定した音量になります。
例えばギターからメインの歪みのためのオーバードライブ、次にブースター、ディレイ、と繋いだ後に「擬似的アンプのINPUT用」という意味でアンプに入る直前にコンプ(OD)を繋いでしまうと、ギターからコンプ(OD)の手前までの間でどう設定しても音量が全て揃ってしまいます。
実はこの状態、普通のギターアンプのINPUTでも起こっている現象なのですが、ペダルの場合はより顕著に発生します。ご注意ください。
私がこの方法をやる場合、(ギター)〜(JC用コンプ)〜(歪みペダル)〜(音量上げブースター)〜(ディレイ)〜(JC)という感じになります。
「コンプorOD+JC」で「ギターアンプ」としているのにペダルとアンプが離れているとイメージしづらいかもしれませんが、こういう理由のためです。
(JCのINPUT直前に対応用のペダルを繋ぐのもアリですが、それ以前のペダルの音量設定を全て引き算で考える必要があり、なかなか難しいです。)
以上が「JC-120の入力の広さ」に対する私なりの方法です。
「良い音」「使いやすさ」は人によって違いますので特定のペダルを推すことはしません。皆様それぞれでフィットするペダルを探す際の参考にして頂けたらと思います。
ここまで読んで頂きありがとうございます。
やはり今回も長くなってしまいました。。
このまま進めるとかなり長くなるので一旦区切ります。
続きは近々その2として公開します。
引き続きよろしくお願いします。
※この記事はここまでが全ての内容です。
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