台風がゆく頃は

昨日は仕事。外に出たら、夏の空気だった。僕はなんとなく鼻で季節を感じている気がする。青臭いような、むわっとする匂いが、夏の空気。さすがに日差しは弱まっていはいるけれど、昨日は夏が帰ってきたみたいだった。

西から台風が来ているせいかな、と思った。反時計回りに渦をまく台風が、南の空気を連れてきたのかもしれない。

松任谷由実さんの「Hello, my friend」の中の、「台風がゆく頃は涼しくなる。」という歌詞が好きだ。季節の移り変わりを体で感じると、自分がただの生き物であることを思い出せる。精神ばかりに気を取られる日々だから、身体的感性は気をつけて大事にしたい。

1991年、長崎の実家で経験した台風19号の時のことを覚えている。当時は7歳。小学校が休みになった。停電して、一晩ロウソクや懐中電灯で過ごした。家の前の空き地にあった大きな看板が、風で飛ばされていった。風がやんでもしばらく停電は続いた。暇つぶしに公園に遊びに出かけて夕方帰ると、家の電気がついていてほっとした。

子供心にはワクワクする体験だったけど、今思うと、両親はきっと気が気じゃなかっただろうな。

東京も、今日はこれから雨の予報。妻と食材を買いに行くつもりだったけど、雨が降ったら大変だから、僕一人で行くことにしよう。

九州には特別警報が出ている地域もある。大きな災害につながらないことを願っている。


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