pip について
# python実践試験
pipコマンド概要
基本コマンド
インストール: pip install パッケージ名
アンインストール: pip uninstall パッケージ名
アップグレード: pip install --upgrade パッケージ名
パッケージリスト表示: pip list
パッケージ情報取得: pip show パッケージ名
installコマンドのオプション
--upgrade: パッケージを最新バージョンにアップグレード
--force-reinstall: 再インストール
--no-deps: 依存関係のインストールをスキップ
--pre: プレリリースバージョンのインストール
-r <requirementsファイル>: 複数パッケージの一括インストール
uninstallコマンドのオプション
-y: ユーザー確認を省略してアンインストール
listコマンドのオプション
--outdated: アップグレード可能なパッケージの表示
--uptodate: 最新バージョンのパッケージの表示
--format=<形式>: 出力形式の指定
showコマンドのオプション
--files: パッケージに含まれるファイルの表示
--verbose: 詳細情報の表示
pipの省略形オプション
install コマンドの省略形オプション
• -U : --upgrade の省略形。指定したパッケージを最新バージョンにアップグレードします。
• -r : --requirement の省略形。指定したrequirementsファイルに基づいてパッケージをインストールします。
• -e : --editable の省略形。ローカルのディレクトリをインストール可能にします。
uninstall コマンドの省略形オプション
• -y : --yes の省略形。ユーザーに確認を求めずにアンインストールします。
list コマンドの省略形オプション
• -o : --outdated の省略形。アップグレード可能なパッケージのみを表示します。
--constraintsオプションとconstraints.txt
--constraintsオプションは、特定のパッケージバージョンの制約を設けてパッケージをインストールするために使用されます。このオプションを使うと、インストールされるパッケージのバージョンを指定することができます。
constraints.txtの例
以下は、constraints.txtの内容例です。
# constraints.txt
numpy==1.19.2
pandas<=1.1.5
requests>=2.24.0
このファイルを使ってパッケージをインストールするには、以下のコマンドを使用します。
pip install -r requirements.txt -c constraints.txt
このコマンドは、requirements.txtに記載されたパッケージをインストールし、constraints.txtに記載されたバージョン制約を守ります。
requirementsとconstrintsの活用事例
シナリオ
あなたは、データ分析チームのリーダーです。チームは、さまざまなデータサイエンスプロジェクトを進めており、プロジェクトごとに異なるPythonパッケージが必要です。チーム全員が同じ開発環境を使うことで、一貫した動作を保証したいと考えています。しかし、一部のパッケージは特定のバージョンに制約を設けたい場合があります。
ストーリー: データ分析プロジェクトの環境設定
要件
1. プロジェクトAでは、以下のパッケージが必要です:
• numpy
• pandas
• matplotlib
• scikit-learn
2. 全てのプロジェクトに共通して使うパッケージには、以下のバージョン制約があります:
• numpyはバージョン1.19.2を使用
• pandasはバージョン1.1.5以下を使用
• requestsはバージョン2.24.0以上を使用
requirements.txtの設定
プロジェクトAで必要なパッケージをrequirements.txtに記載します。
# requirements.txt
numpy
pandas
matplotlib
scikit-learn
constraints.txtの設定
共通のバージョン制約をconstraints.txtに記載します。
# constraints.txt
numpy==1.19.2
pandas<=1.1.5
requests>=2.24.0
インストール手順
1. プロジェクトAの作業ディレクトリに移動します。
cd /path/to/projectA
2.requirements.txtに基づいてパッケージをインストールし、constraints.txtでバージョンを制約します。
pip install -r requirements.txt -c constraints.txt
pip install -r requirements.txt -c constraints.txt
このコマンドを実行すると、プロジェクトAに必要なパッケージがrequirements.txtに従ってインストールされますが、パッケージのバージョンはconstraints.txtに記載された制約に従います。
使い方のポイント
• requirements.txt: プロジェクトごとの具体的なパッケージ要件を記載します。プロジェクトごとに異なる内容になることが多いです。
• constraints.txt: 複数のプロジェクト間で共通するバージョン制約を記載します。全体的な一貫性を保つために使用します。
結論
このように、requirements.txtとconstraints.txtを使い分けることで、プロジェクトごとの要件を満たしつつ、全体のバージョン管理を効率的に行うことができます。これにより、チーム全体で統一された開発環境を維持することができ、バージョンの不整合による問題を防ぐことができます。
このシナリオを参考にして、実際のプロジェクトでもrequirements.txtとconstraints.txtを活用してください。
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