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新人に「成功」は求められていない

冒頭

新人社員ほど、自分はこの会社で成果を出して出世してみせる!等のモチベーションを兼ね備えているように思う。
そのモチベーションが悪いなんてことは一切思わない。
むしろ良い心がけだと感心する。

しかし、会社は新入社員や若手社員に大きな成果は望んでいないのが現状なのである。

なぜ?そのようなことになるのか。
今回はそんな話を書いていこうと思う。

上司が望むのは努力して掴んだ成果

基本的に会社での成果は個人の努力よりも、会社の力によるものが多いはずだ、会社の名前を使って、会社の商材を使って、自分以外の社員を使って、全社総動員で成果は見えてくるものである。

しかし、新入社員や若手社員はそういった事実を何となくしか理解しておらず、成果は自分の自助努力だ。と言い張る人間を多く見てきた。

そして、評価されないなら自分を評価してくれる会社に行くと言い退職していく。
一概にこれが間違いとは言えないが、周囲の人間が優秀だったからこそ、成し遂げることが出来た成果であるという事実に目を瞑ってはいけないのだ。

だからこそ、上司は言う「最初のうちは一杯失敗して、周囲に助けてもらえ」と。私も口酸っぱくなるほど言われてきたし、周囲の人間も「若手のうちしか失敗できないのだから今のうちに失敗しろ」と言われていた。

それは、一見優しさからくる言葉のように感じるが、きっと違うのだ。
下手に成果を出して給与の交渉や昇進などのチャンスを与えたくないのだろう。沢山失敗してこの会社でなければ自分はやっていけないのかもしれないなどの不安材料を植え付け、皆でそれをカバーすることで良い会社であるとアピールしたいのだろう。

そして、5年や6年くらい経ちやっと周囲の手助け無しに成果を出す人材あってほしいのだ。その後も社員にも受け継いでいけるように。

本当に欲しい人材は能力の高い人材ではない

会社が欲しい人材は決して能力が高くて、弁が立つ人材ではなく小さな努力を続けていくことが出来る人材なのであると社会に出ると痛感する。

会社は努力する人間を好む。成果よりも大切なんだそうだ。
そんな訳あるか。何度もそう思ったが、結果として会社の望んでいる人材は若くして頭角を現すような人材ではなく、地道に努力を繰り返し、数年経ってやっと成果を出す人材なのである。

だからこそ日本企業では未だに「またやっちゃいましたーテヘ!」のような輩が上司に好かれ、昇進するのだ。そして、それが代々継承されていく。

私も若手社員の頃は良く上司に媚びを売って飲み会に行っては自分から一発ギャグを披露する社員であった。それが私の思う正解だった。

一回目の転職する際には、自分がどうしてあんなことを本気になって行っていたのかと不思議に思うほど、正常な脳になっていた。

最後に

ここに書いてあることは、特定の会社内での話であることをご容赦いただきたい。たまたま私が体験した会社や特定の人物だけかもしれないし、意外にも皆さんが体験したことがある内容かもしれない。

ただ、私も上司になった時に成果ではなく失敗を望んでしまう気持ちが無いわけではないから、この議論はきっと厄介な問題なのだろう。

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