『荒野のメガロポリス』が美しい組曲であることを語りたい。
夕闇に入っていく時間帯が好きだ。
それまで色に満ちていた街が、街灯の光と、それ以外の闇とに分かれていく。
カラフルで多様な色に溢れた街が、光に照らされた部分と、闇の部分という単一の色調に沈んでいく。
「光がなければ多様な色などない」
こんな当たり前なことに気づく。
多様であることに疲れた一日の終わりに、闇は優しい。
だから私は夕闇の時間帯が好きなのだが、しかし、こうも思う。
朝には闇が消え、また光に溢れた一日が始まるからこそ、私たちは闇がやってくることを受け入れられるのだろ