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変人はあたたかい

トップの写真は、出会って3回しか会った事がない『いっちゃん』って人に作ってもらった昨日の昼御飯。

「ワカメと豚バラをゴマ油と醤油で炒めてご飯にのせたやつ」

昨日、朝からTwitterで出会った主婦の集まりに行ってきた。

・45歳主婦 いっちゃん
・48歳主婦 さっこ
そして、私の3人。

さっことは初対面。
まさに、出会い系やん。お見合いか。


いっちゃんちは金持ちで、家の天井が高い。
吹き抜けもあって、天井にデカイ扇風機がクルクル回ってる。
ピアノも置いてあって、素敵。
はじめておうちにお邪魔した。

「手ぶらできてな」といっちゃんは言ったが
私はナチュラルローソンで、ナチュラル風味なものを1400円ほど買い込んで家に向かった。

こんな時、何か気の効いたモノでも買っておいたら
良かったといつも後悔するけど、もう遅い。
しかも、そんな器用じゃない。

なんしか、いっちゃんは2回しか会った事がないので食の好みも、習慣も何にもわからないのだ。

ましてや、さっこは初対面だし、本当に『さっこ』という人物が存在しているのかさえも怪しい。

私「遅なってごめん~!これ、みんなで食べようと思って買ってきたよ」

いっちゃん
「上がって上がって!手ぶらってゆうたのに~笑ありがとう!座って~」

さっこがいた。
「しろちゃん!はじめまして!さっこです」

さっこ…キレイ。かわいい。おしゃれ。

年齢を聞いたら、私より年上で大学生のお子さんがいるとのこと。

いっちゃんも、背が高くて肌がキレイで常にすっぴん。モデルみたい。

(一体何の集まりやねん…)

と、ちんちくりんな私は笑顔の後ろの方で思っていた。

3人の共通点は…

『生きづらい人生を生きてきた』

それだけだ。

小さい時から3人ともが考えている事は

【なんでこんな世の中に生まれたんだろう】

【なんで、『他の人』ではなく『この自分』に生まれたんだろう】

ということ。

小学生時代は、軽い地獄をさ迷いながらも
今もこうやって生きている。

さっこ
「小さい時ね、周りの人に聞いたわけ。死んだらどうなるの?ってね。そしたら、みんなそんな事は考えた事がないってゆうの。」

さっこは関東の言葉を話す。

いっちゃんは、カウンターキッチンで何やらカチャカチャしながら
「そうそう。常にそれを考えるねん。でも、誰も、親も、お姉ちゃんも、そんな事に興味ないねん」と笑った。

私「それ、私もずっと思ってた。でもさ、それ友達に聞いたら変人と思われへん?笑」

二人「思われる!(爆笑)」

さっこ「だからね、小学校の高学年になるとだんだんと人に合わせるのがうまくなってくるのよ。あ、これ美味しい」

テーブルの上には、黒砂糖と奄美大島のベージュの砂糖などが知らぬ間に置いてあって、
いっちゃんは、「これ、今年の砂糖」と言った。
新米みたいだ。

私は、ベージュの砂糖を舐めながら言った。
「そうそう。合わせすぎて自分がなくなる感覚やねん。ほんまや、美味しい。」
優しい甘さだった。

『世間の当たり前』を疑う3人のトークは、話題が多岐にのぼり話が尽きない。

いっちゃんは、「お昼~」と言って、どんぶりをドンと出してくれた。
そして、一つのどんぶりをどこかへ持っていく。
「どこいくの?」と私は聞いた。

「旦那二階で仕事してるから。食べといてな~!あ、豚バラ切ってないから長いで」

お箸で豚バラをつまんでみると、言葉通りだった。

(歯で噛みきるタイプやな…)

変人は変人の中にいるとき、一番イキイキするもんだということを再確認した。
もはや、私の変人具合も薄れてきて、私なんて凡人だ。

生きづらい世の中。それでも生きていかねばならない。

大人になり、自分と似た価値観の人に出会った時、心が震えて、嬉しさと懐かしさが入り交じったあたたかい気持ちになるのだった。




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