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051 かくとだに【令和訳百人一首】

【原文】

かくとだに えやはいぶきの さしも草

さしも知らじな 燃ゆる思ひを

(藤原実方朝臣)


【個人的解釈】

このようにあなたを思ってるなんて言えない。

伊吹山に生えるよもぎのような私の燃え上がる思いなんて

あなたは知らないだろうよ。


【感想】

心中に秘めた思いを訴えた首。

ちょっとヘラってますよね。言わないんだから気付くわけないよね?

相手、エスパーやロボットじゃないんだからさ。

このプロポーズで果たしてキュンするかね?

生涯添い遂げたいと思うかね?

結婚後もあんたはそうやって、言いたいことも言えないままで

勝手に病んで変に責任押し付けるんだね?って思ってしまうわ。

まじ言いたいことも言えない世の中。ポイズンだわ。

でも世の中のせいなのか?そこに住まう人間のせいなんじゃないか?

だって1000年以上前の平安の段階でもうポイズンしてんだよ?

求婚にポイズン要素いらないっしょ!

これもう新婦の友達の間で笑いものだよ。プロポーズの言葉、まじポイズンじゃんうけるーってなってるよ。(なってない)


【令和に言い換え】

空気中にある酸素でものが燃え上がるような

私の、あんたと結婚したい気持ちには

酸素みたいに見えなくて気付かないんだろうね。


【備忘録】

・かく:このように。

・だに:さえ。

・えやは:え+やは=出来ない。

・いぶき(掛詞)

①伊吹山:滋賀と岐阜の県境の山。薬草の産地。

②言ふ

・さしも草:よもぎ。

・思ひ(掛詞)

①思い

②火

※上二句は「さしもしらじな」の序詞。

※「思ひ」は「もぐさ」の縁語。


【自己評価】

★★☆☆☆

酸素が不要な人間になりたい。

やっすいけど酸化しないアクセサリー欲しい。

自分にとってあなたは酸素ぐらい必要なんですよ、という気持ちも込めました。

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