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人に見てもらうための作品作りの話

気がつけばフリー台本配布を初めて半年以上がたち、YouTubeにUPされた動画は200本を超え、Twitterに投稿された動画あわせると500本超えてるわけですが…

そういえば、「台本書く時になに考えてるか」とかあんまりオープンにしたことなかったなぁと。

私は基本的に「需要に応えることしか考えてない」人間なので、そこだけ切り出すと話が終わってしまったりします。

ただ、「どうやって需要に応えるか」「誰の需要に応えるか」は割と重要で、数字にも絡む問題になってくるのですが…

個人的にはそのあたりが絞れなくて苦労している若いクリエイター、Vtuberが多いかなぁと感じていたりします。

で、私のライターの仕事って、需要に応えないと仕事にならない、お金にならない職業だったりしますので…

今回は需要と供給、人に見てみてもらうための作品作りの話です。

なぜフリー台本を作るのか?

私は台本をフリー公開しているわけですが…

作る理由は明快で「あった方が便利だから」です。

ただ、作って出すだけでは不十分なので、色々なことを考えながら作品に落とし込んでいます。

基本的に私の台本は

「シチュエーションボイス初心者」

「自分が読める台本がなかなか見つからないVtuber

に向けて作られています。

フリー台本の配布自体は昔からある文化で、ヒット台本を生み出している人もたくさんいます。

ただ、シチュボ初心者にネックになるのが台本の長さです。

というのも、

「尺が長いと一発収録などが難しく、演じるハードルが格段にあがる」

からです。

また、Vtuberは個性的な語尾の人、特徴的な一人称を使っている人が多いので、

「アレンジ不可だと使えない台本がほとんどになる」

のもポイントですね。

なので、初心者が挑戦しやすい短めの尺中心で、改変自由な台本を作ることを意識して台本を作っています。

あとは数字をとりたい人が多いと感じていたので、ヤンデレなど題材の時点で数字をとりやすい台本を中心に投入してる感じですね。

一番最初に投入した台本で再生数が2万超の動画がうまれてたりもします。

YouTubeにアップされている読み上げ動画で、私が把握している本数は今65本
Twitterにアップされている数も含めると100本超えます

実際私の台本の読み上げきっかけで伸びた方もいたりするので、うまく供給できて良かったなぁとは思っています。

ちなみに、初心者を脱してくると「長めの尺の台本を探して、私以外の人の台本読んだ方が数字稼ぎやすい」状態になるので、そこは完全に捨ててます。

現状の肌感覚で言えば私の台本が使われる頻度が減った一方で、シチュボに積極的に挑む人の人口は増えています。

演じることが楽しくなると『語尾なども役柄の一つ』と考えられるようになりますし、実際私がフリー台本配布始めたときよりも解釈の自由度高い台本増えているので…

正直、一定の役割は果たしたかなぁ…とは思っています。

少数派のための台本作成

初心者向けの台本を作り続けるという方針を変えるつもりは無いのですが、フリー台本公開してわかったのが

「台本の種類の少なさ」

だったりします。

いや、探せばあります、ありますが…

探すのに苦労するようだと大変だなぁと。

じゃあ、私が作っちゃった方が早いよね? ということで、個人のリクエストや、マイナージャンルの台本の割合を増やしています。

睡眠導入・誘導用の朗読台本なんかがそれですね。

まぁ、再生数は余り稼げない台本なのですが…

ありがたいことにYouTubeにUPされた動画の本数は7本と結構多めになっています。

配信で使ったーと言う報告も結構多かったりするので、隠れたヒット台本ですね。

性別関わらずに読めるのも魅力になっているようなので、動画も数本紹介。

ちなみに、究極の少数派のための台本が「自分が作りたい台本」だったりもします。

完全に趣味で作って投入したのがこの「月が綺麗ですね」だったりするのですが…

こっそり読み上げ動画が10本に達してたりするので、再生数取れるかどうかとは別に需要はあるんだなぁと。

百合にアレンジして見たり、ギャルゲー風にアレンジしたり、多くのバリエーションが生まれた台本だったりもします。

まぁ、何というか「供給が足りていないジャンルの作品出すと、その分反応が熱くなることもある」という例ですね。

数字がとれるジャンル…例えばヤンデレは供給も豊富で、読み上げれば数字は増えやすいけど、台本として選ばれるのが大変とか…

まぁ、需要と供給のバランスってそういうものなんですよね。

多くの人に見て貰いたいのか、記憶に残りたいのか?

フリー台本に限らず、記事の話もそうなんですが…

多くの人に見てもらえる作品と、少数でも記憶に残る、心に刺さる作品って作り方が全く異なるんですよね。

多くの人に見て貰いたい場合は大衆受けとか、ブームに乗る工夫をするとか、需要が強いのに供給が足りていないジャンルを狙うとか…

考えるべきことが増えます。

ただ、考えても思い通りにいかないのが普通ですし、結果的に誰の心にも引っ掛からずに終わることも多い。

商業でバンバン宣伝広告出してもこける作品もあるんですから、個人でやってたらそれはなぁ…と言うお話でもあります。

Vtuber界隈で考えた場合、これは「新規の人に見て貰う」戦略になりますね。

人気のゲームをプレイしたり、流行のタグに乗ったりとか。

ただ、思ったように新規の人に見てもらえるかは話が別。

それでもあきらめずに、クオリティをあげるとか、市場を分析して受け入れてもらえる工夫とかを重ねて「成果がでるか?」と言う世界。

私の場合はシチュボ関連で研究重ねて、「ヤンデレ題材のシチュボであれば1000再生はとれる」くらいまできましたが…

そこから上は演技力や音質などの向上が必須になるので諦めてます。

私は声で勝負する人ではなく、あくまでライターなので。

一方で、少数派のための作品、それこそ、「一人のリクエストから作られた台本」って、記憶に残りやすいのですよね。

場合によっては読まれないこともあるわけですが、それだけ特別なものになりやすい。

Vtuberの場合はファンに向けた取り組み(ファンコンテンツ)なんかはこれが該当しやすいでしょうか。

それと、Vの仲間と盛り上がったりする企画とか。

ただ、この場合は情報が広まるルートが口コミだったり、ファンからの信頼と言う見えない部分の蓄積になることが多いので、数字が派手に動くことは少ないです。

どんな作品作るかで見てくれる層も、心に響く層もかわってくるんですよねーと言う話。

数字に悩むなら考えて損はない

極論、別に大衆受けとか、少数派のためにーとか考えなくてもいいです。

自分の活動に満足いっているならノイズにしかならないこともありますしね。

ただし、作品を発表した後の数字にで悩むようであれば、「自分が望むものと発表した作品の方向性にずれがないか」確認するのはおすすめです。

私は基本的に「少数派を含めた需要に応えること」しか考えていないので、数字取れなくても「そういう活動してるから」で終わっちゃったりします。

数字はおまけで、一人でも喜んでもらえればそれでいいと言う感覚なので…

伸びないとか悩んでる人、反応が得られないと悩んでいる人は

「多くの人が見る=競争が激しいジャンルになりがちだから、個性をアピールするための工夫をしたり、時間をかけて自分の良さを知って貰う」

とか、

「少数派に向けたジャンル=爆発的に広まる可能性は低いので、口コミで広めて貰うために積極的に視聴者にお願いする、あるいは居心地の良さなどを武器にする」

とか、組合せて考えると良いんじゃないかなぁと。

あとは、ターゲット絞り込んで作品作ったらどうなるか、実際試して見るのも方法ですね。

私は手軽に再生数獲得する手段としてシチュボの情報発信してますけど、配信や普段自分がやってるコンテンツで伸びるってそういうことなので。

次々新人が誕生し、面白いコンテンツが生まれてくるのがVtuber界隈です。

配信やTwitterの発信も含めですが、作品作りへの向き合い方で周囲の反応も変わってきますよーと言うことで。

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