戦いを忘れた白瀬慧

自分をBPSだと思い込んでる痛いオタクです。 趣味は主にSF。歴史。プログラミング。I…

戦いを忘れた白瀬慧

自分をBPSだと思い込んでる痛いオタクです。 趣味は主にSF。歴史。プログラミング。IT系ではなく組み込みマイコン系です。 たまに自分の家系について書きます。調べる度にわけがわからなくなる。

最近の記事

一匹狼 仕事屋(プロ)ダルファズ

一仕事終えた俺は見知らぬ街で、のどの渇きを覚えた。いや、酒が欲しい。 そう思って真っ先に見つけた酒場に入り、空いてるカウンターに腰を下ろす。 「初めての街なんだ。この店のおすすめは無いか?」 店員は無言で棚のグラスを取る。どうも愛想が悪い。 「長居するな。一杯飲んだら店を変えろ。」客の一人がつぶやくように言う。こっちを向いたわけでもないが、俺に言ったようだ。 これでも俺はプロだ。多少の問題なら対処できる。だかいきなり当たりを引いたっぽいぞ。アンラッキーだな。 「ホールダ

    • 重武装営業マン代理業社

      「ご挨拶に参りました」 会社の玄関に重武装重装甲の営業マンが飛び込んできた。飛び込み営業だ。 「アポイントはございますでしょうか」 同様の重武装重装甲の案内係が受け答えをする。 「いえ、ありませんがご挨拶だけでも」 「当社はアポイントなしでの営業はお断りしております」 「そうですか」 営業マンはいきなり攻撃を開始した。案内係もこのような事態には慣れておりすぐに応戦。しかし見た目重視の紙装甲。社内の応接係が来るまで持てばよいと割り切ったものだ。 しかしこの営業マンの武装は

      • 超訳孫子 計篇

        孫先生が言うには、「戦争って国の存亡がかかってるやん?よーく考えて決めなあかんねん。俺は「道、天、地、将、法」の5つの事と、七つの基準を元にすると良えと思う。」 以下は「孫先生が言うには」は省く。孫て悟空じゃないで。孫武という昔の戦争学の先生やね。サイヤ人みたいに個人の戦闘力に期待するわけやのうて、集団での戦いについて書いとんねん。 道ってのは政治の状態やね。リーダーと民衆が同じ考えになっとらんとうまくいかん。 天は自然現象。季節や天候、そして一時二次産業による経済バラン

        • 私以外がみんな間違えた問題

          これは高校三年の時のこと。定期試験の物理で、ある問題が出された。 クラスに三十人くらいいる。このクラスは皆理系志望なのである程度は物理は得意と考えている集団だ。 正解したのは私だけ。他はみんな間違えた。 他の人が間違えた理由は、はっきり言って私にはさっぱりわからない。私は、問題文の中に書いてある文章をなぞって、式を書いただけなのだ。 あるいは「描いた」でもいい。掛け算割り算が入り混じって建て増しに建て増しされたような奇怪な数式が出来上がったのである。 学生の頃、私はほと

        一匹狼 仕事屋(プロ)ダルファズ

          美人は…

          三日で飽きる、と言われる。確かにそうかもしれない。でもそれは毎日そばにいればということだろう。アイドルなんかは基本美形だ。でもファンは飽きることがない。そばにいるわけではなく、常にあこがれだから。 実は、私の母は、美人だ。私を直に知ってる人はまさかと思うだろうが、十人が十人「美人」と認識する容姿の持ち主である。さすがにもうおばあさんだが。でも自分の母を「美人だ」と自慢する気にはならないし、そのようなことを特に言ったためしもないと思う。そもそも離れていてほかに会わせる人もいな

          遺伝、か?

          最近、親に電話することが多くなった。特に意味はない。 何やかやで雑談している。 最近の話とか聞いてみると、父はハーモニカを習い始めたらしい。もう80近いのに。母によると道具がどんどん増えていっているそうだ。最初は先生からさんざん言われていたというのだが、このはまり具合はどうも習うのが気に入ったということらしい。つまり上達しているのだろう。 先日も定例の演奏会に出ていたとのことだ。本人は「まだ上手くないので吹く真似だけしてる」と言っていたらしいのだが。 これは私が歌を習って

          おどろいたなあ

          まさかの第1回「逆噴射小説大賞」の二次選考通過です。しかも最初に書いた作品。 さすがにプログラム言語で書いた奴が通過するなどとは思ってませんでしたが、一つだけでも、それも一次選考でも通過したらそれで満足だったのだけど、まさか二次選考通過とは。 なんか自信がついたような気がします。これからも駄文でもいいので書き連ねていこうと思っています。一番大事なのは継続ですね。

          魔王と姫王女

          その王国は若く美貌の王女が治めていました。 先年、両親を亡くしたばかりの姫は、継承の混乱を狙った近隣諸国に攻め込まれましたが、たぐいまれなるその知性により、複雑な力関係を持つ諸国を外交的に手玉に取り、攻撃軍は自分たちの戦いに専念すべく撤退していかざるを得ませんでした。 これを見ていた臣民たち、そして大陸各地の勇者たちは姫を慕い、集まり、国は栄え、守りは固くなりました。 しかし、突然魔王の軍が現れ、その圧倒的な戦力に防衛軍は破られ、城もたちまち大群に攻め取られ、魔王は姫の

          村八分

          何やら、最近も村八分が問題になってるところがあるらしい。調査では中部地方に多いとか。確か、何年か前にも一人による大量殺人があったのは中国地方だったと思うが、あれも村八分扱いに逆上したものだったと記憶している。現代版の津山事件であろう。 自分は長年出生地から遠く離れて住んでいるのだが、幼少期から休みごとに実家に帰り、盆暮れには親戚たちと集まりという中で育ったので、血縁レベルでは未だにそれほど疎遠ではない。両親も長年県外に出ていたが、今は戻っている。両親にとっては何やかやで青年

          武将にされた人たち

          歴史に興味があるので、いろんな武将とか調べてみたりするのだけど、一握りの英雄的な人以外はみんな「普通のおっさん」だなと思う。 たまたま武将の家に生まれたというだけで、武将として生きていくしかなかった普通のお兄さん、オジサンたち。もっと身分の高い家に生まれたおじさんに「お前、一緒に戦場に来い」と言われるとついていくしかなかった人たち。嫌々、自分の家の家来を連れて、敵に遭ったら武器を手に戦うしかない人たち。そして最悪は殺される。うまく手柄を立てたら、えらいおじさんに「手柄を立て

          武将にされた人たち

          身元調査

          この題名でいいのかちょっと不明。 自分の名字はそう珍しいものではないのだけど、自分の地方では珍しい。そこら辺に興味を持って、自らルーツを調べている人たちがいる。私もそれに加わる形になって、私の方が世代が若いので、あとをつげと言われている(笑) やはり近隣に同じ苗字の家があって、どのようなつながりがあるのか調べたらしい。そしたら、かなり詳しい家系図が出てきた。 実は、その一族の一人が外国人と結婚するということになって、その際に家系調査をしたらしい。それが渡ったということのよ

          カバ王国3

          カバ王国ではリスナーの手紙を読むコーナーが充実していた。まあ、ラジオ番組はだいたいそのようなものだが。 普通の話題、お題付きの投稿、番組の感想、そしてギャグコーナー。私もギャグコーナーには何度か投稿し、何度か読まれたことがある。そして毎週一番よかった内容を書いた人にはプレゼントとしてトレーナーがもらえるのだ。実は一度もらったことがある。いつしか私も投稿の常連として認められ始めた。 勇や伊もしばしば投稿していた。みんなペンネームは知っていたので、読まれると「あのネタ、あの時話

          従兄妹たち

          自分は一人っ子だが、同世代の親類、従兄弟は合わせて八人いる。みんな兄弟だ。男女比率では1:3で女性が多い。 年が近いのは叔母の子供二人。兄は一つ上、妹は一つ下。だが、私が早生まれなので兄の方と同じ学年で、妹の方は二つ下になる。 ほかの従兄たちはかなり年が離れる。というのは、私が「兄、姉」の夫婦の子で、年の近い従兄弟は叔母の子。女性の方が結婚が早いので年が近くなる。ほかの従姉は父方、母方の叔父の子供。だから間が空いている。 というわけで、一番親しかったのは年の近い兄妹だ。と

          カバ王国2

          そのラジオ番組は、今から考えると非常におおらかなことに、いわゆるMADを放送していた。これはこの番組に限らず、当時の全国ネットでもやっていたことなので、作品の改変についても「面白けりゃいい」というノリだったのだろう。 私が聞き始めたころにはすでに四年もやっており、その間に放送されたMADは膨大な量になっていたし、供給する側もほとんどが10代~20代前半の若者たちで、後に開花する才能の練習になっていた面がある。 放送は週末で、私たちはみんなでそれを聞き、集まれば内容で盛り上が

          カバ王国 1

          アニメファンは子供のころからだ。松本零士作品などはリアルタイムで見ていたし、ガンダムは何度も繰り返す再放送を飽きずに見ていた。ちょうどブームになり、映画化もされてた頃が私の中学時代だ。 父が転勤族だったこともあり、九州からいきなり北関東にやってきたのが高校の時。公立高校の願書締め切り直前で転勤が決まってしまい、そこがどのような学校かもよくわからないまま、それまでの成績で入れそうなところを選んだ。 結果は合格。後で担任が言うには、トップクラスの点数だったという。ところが最初の

          昔、見合いを良くやらされてた頃

          今も未婚だが、ちょっと前は見合いをさせられてた。 その時だが、母が、相手から「血筋がいいんですね」と言われたという。母は、事前によく調べてきたなあという事を言っていた。うちは相手に対してそんなことはしていない。気にしていない。 それよりも、母の無自覚さである。ちょっと調べれば父も母もその祖父が村の中で大きな地位を占めていたことがわかるし、二人ともそのことは知っている。私も話は聞いていた。最近になって、ようやくそれが重要だと気が付いたというところだ。 まあ、家そのものは田

          昔、見合いを良くやらされてた頃