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くだらないけど、それが良い。


「.…もしやで、、、

    宝くじ1億当たったら、何したい?」


深夜1時の焼き鳥屋。

地元の友達と、くだらない話をしていた。



そうやなぁ、俺やったら……


『一旦仕事辞めるわ笑。

  そんで、世界一周したい。


   色んな国の美女とイチャイチャしたり、

   上手い飯食ったり……


   …まぁ、なーんも考えらんし、

    なんとなく生きるわ笑。」



俺のくだらない妄想に、

友達は、「サイコーやん笑」と言って、

もも塩を一本、俺の皿に置いてくれた。



その後、宝くじの話はさらっと流れ、

学生時代の思い出話や、

最近、気になっている音楽の話をした。




午前3時。


そろそろ帰ろうかー、となった時に、

友達が言った。



「俺はなぁ、

    宝くじ1億なんかいらんねん!!


    お前とたまに、こうやって酒飲んだり、

   くだらん話したり、大笑いしたり、、、

    1億もらうより、そっちの方がええわ。」




……確かに、、その通りやな、と思った。

…心にドーンと響いた。




ささいな幸せが、

この先ずっと続いて欲しい。



…1億は欲しいけど、、


でも、

金が無くても、人生は面白く出来るはず…。




『お前って、ほんまに最高やな。』

 と言って、友達の肩を叩くと、


 少し照れながら、

「そーやろ。」と笑う顔が、愛おしかった。






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