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前提を覆された本

身体中に力が漲り、このまま何かに変身してしまうのではないかと思う瞬間があります。それは、当たり前と思っていた「前提」を覆されたときです。

そんな瞬間を初めて体験したのは、20歳の頃、「脳内革命」という本を読んだときでした。

脳内革命―脳から出るホルモンが生き方を変える
(春山 茂雄 (著) サンマーク出版)

独り暮らしの一室で一気に読み通し、その瞬間からプラス思考の人間に生まれ変わったことを、よく覚えています。


最近では、この本が、そんな体験をさせてくれました。

脱近代宣言(水声社)
落合 陽一 (著), 清水 高志 (著), 上妻 世海 (著)

私は法律家として、法秩序、すなわち「人間」が個人として尊重されることを本質とする「言語」で編まれた世界を前提にしてきました。

この本が提示するのは、「人間」という主体を前提とせず「言語」というフレームワークを介さない世界。
前提が覆され、脳内に革命が起こりました。
前提が覆ると、そもそも「人間」とは何か・・「言語」の果たす役割は何か・・そういった根本的な問いも生まれてきます。

この本に出会ったのは、入場料を払って利用する「文喫」という本屋をふらついていた時でした。
 「文喫BUNKITSU 本と出会うための本屋」

Amazonの「あなたへのおすすめ」は、自分が前提としてきたものしか薦めてくれませんが、
ふらふらと書店を歩きまわっていると、天啓を受けるように、今の自分に必要な本に出会うことができます。

そんな有難い日常が戻ることを信じて、自粛の日々を過ごしたいと思います。

(了)






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