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病院にて。

こんばんは「かいぶつ」です。

今回の記事は
PIN:Gamesさんが企画されている

「PIN百物語」

に投稿させてもらうために書いてます。

ぜひ最後までお付き合い下さい。

今から20年以上前

僕が病院に入院していた時のお話です。

今では考えられませんが、その頃、院内には普通に喫煙所があり、ヘビースモーカーだった僕は度々 喫煙所に足を運んでいました。

その日も僕は煙草を吸うため、病室を抜け喫煙所に向かっていました。

いつものようにエレベーターで一階まで降り、喫煙所までの廊下を歩いていると、その少し手前でポツリと立っている一人の男の子に出会いました。

僕は特に気にするでもなく、その男の子の前を通り過ぎ、喫煙所の扉を開けました。

喫煙所には誰も居ませんでした。

僕は喫煙所の中に入らず、そのまま扉を閉め、今来た道を見返しました。

先程と変わらず、男の子はポツリと立っています。

僕は急に怖くなり、男の子の前を早足で駆け抜け、エレベーターまで向かいました。

早足で駆け抜ける僕を気にする様子もなく、その男の子はポツリと立っています。

病室を抜けるときに確認した時間は間違いなく深夜0時を過ぎていました。

あの男の子が何だったのかは、未だに分かりません。

普通の男の子だったと思いたいのですが、あの時間に一人で居たことが、あまりにも不自然なんです。

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