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「親から子への手紙」を書いてみた。

娘の通う小学校では、2年生の学習内容に「いのちの授業」というのがあります。
自分が生まれてきたときのことや、出産までのストーリーなどを学び、いのちの大切さを学ぶのが目的のようです。そしてその中に出てくるのが「家族からの手紙」。授業の中で保護者が子供に向けて書いたメッセージを読むというものです。(みんなの前で発表とかはしないと思いたい;)
娘の学校からの要求は「自分への愛情を知り、自分が支えられて成長してきたことに感謝の気持ちをもてるようにする。また、自分の良さや可能性を伸ばそうとする気持ちを高められるような手紙」とのこと。
えーっと……なかなかハードルが高い。

保護者からの手紙という取り組みそのものに賛否はありますし、私自身、小学校2年生の子供に『支えられて成長してきたことに感謝させる』のは、まだ無理なんじゃないかなと思っています。……が。やれと言われたら本気でやるしかありません。
こういうのって、真剣に書かないと、子供や先生にその雰囲気が伝わってしまうんですよね。学校の取り組みに対して保護者がダルそうに対応していれば、子供に対しても示しがつきません。主義主張はいったん引っ込めて、真面目に書くことにしました。

親から子への手紙(コピペ可)

そうして出来上がったものがこちら。現物は病気のエピソードがもう少し詳しく書いてあります。

〇〇へ
〇〇がママのおなかの中に来てくれたと分かったのは、2011年〇月のことです。2011年の3月に日本で大きなじしんがあった少し後のことでした。まわりに、かなしい気もちがいっぱいあったときだったので、ママは〇〇や〇〇のどうきゅう生は、今の日本のきぼうになる子たちだと思いました。なぜなら、赤ちゃんや子どものえがおは、みんなを明るい気もちにしてくれるからです。だんだん大きくなっていくお腹をかかえて、ママはこの子を大切にそだてようと心にきめました。
〇〇がうまれたのは、2012年〇月〇日です。パパだけでなく、びょういんの先生やじょさんしさん、かんごしさんがママをたすけてくれました。生まれてきた〇〇はとってもかわいい赤ちゃんで(おばあちゃん)や(おじいちゃん)も、とってもよろこんでくれました。
〇〇がうまれてから、たのしいことも、おこっちゃうこともいっぱいありました。お熱を出して、ずっとママがだっこしてねたよるもありましたね。小さい体があっつくて、ママはハラハラしていました。
〇〇も赤ちゃんのときに比べると大きくなりました。でもママよりはまだ少し小さいね。いつかママくらい大きくなるのかな?
〇〇はどんなお姉さん(お兄さん)になるんだろう?中学生、高校生になったとき、何を好きになって、何をべんきょうしたいと思うのかな?ママは〇〇が自分の道を選ぶ日を楽しみにしています。色んなことにチャレンジして、楽しいことをたくさん見つけてくださいね。

いやーしんどかった。
何がしんどいって、手書きなんですよね、これ。それから使える漢字が少ない。気を抜くとつい漢字で書いてしまって、あわてて直すのを何回もくり返しましたよ。

コピペ可にした理由

ハッキリ言って、こういう取り組みがあんまり好きじゃないからです。
家族の事情はそれぞれというだけでなく、Twitter上のやりとりで気づいたんですが、子供への愛情を学校から評価されているような気がしてしまうんですよね。実際はそんなことはないのでしょうけど。でもやっぱり、こういうのが得意な保護者と、そうでない保護者で文面に温度差が出てしまう。愛情はたっぷりでも、それを思うように伝えられない場合だってあるわけです。逆に外向きの顔を作るのが上手い保護者さんなら、愛情云々に関わらず「学校が求める手紙」を書けてしまう。
何かおかしいじゃん?
一応プロのライターですから、私が書いた手紙には、学校が求めるような温度感はそれなりに出てると思います。ですからこれをベースに実際にあった出来事を少し加えてもらえれば、ある程度の見栄えのものが出来上がるでしょう。
愛情はそれなりにあるつもりだけど、文章にしようと思うとどうしても手が止まる。そんな保護者様におかれましては、こんな文章ではありますが、ちょっと真似をしてもらえればいいなと思っています。

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