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ライティングスキルの有無は、「文章を書く前」から決まっている #“2倍速”小原課題図書



「文章を書く」ことは、難しい。——これは約4年半、メディアに関わる仕事をするなかで、僕が実感してきたことです。

良い文章が書ける人は、同時に、情報のインプット/アウトプット量を膨大に積み重ねてきた人であることが多い。付け焼き刃的にスキルを磨いたりSNSでTipsを拾い集めていたりしていても、良い文章はすぐに書けません。

僕自身、まだ短い期間となりますが、取材をする回数が増えていくにつれて、ライティングスキルの至らなさや表現力の未熟さに痛感する機会が増えてきました。これは他のライターや編集者の方々と比較して、インプット/アウトプットの量が圧倒的に足りていないからだと思います。


そこで、日頃から抱いていた課題を突破すべく、本日から #“2倍速”小原課題図書 を始めることにしました。


「#“2倍速”小原課題図書ってなに?」と思われる方に補足させていただくと、これは弊社で推奨されている読書プログラム #小原課題図書 を踏襲する想いで付けさせていただいた、新企画の名称となります。

#小原課題図書 では、各週ごとに指定された3冊の本を読み、1本のnote記事にまとめていきます。弊社ボス・リョーさんの一番弟子・小原さんが最初に始めたことから彼の名前がつけられており、成長プログラムの一つとして、これまで数々の弊社メンバーが取り組んできました。

「至らなさから来る焦燥感を、できるだけ早く乗り越えたい。そして、今後より急速な成長曲線を描いていきたい。」そういった意志を込め、この度、“通常の2倍”にあたる密度で #小原課題図書 を完走することにしました。

毎週6冊の本を読み、1本の記事にまとめていく、それが #“2倍速”小原課題図書 の概要となります。


今回のnoteを書き終わるまでに成し遂げたいことは3つです。
1. 短期間でライティングスキルを向上させる
2. 知らない知識や語彙に触れるなかで、思考と表現の幅を広げる
3. 人生に楔を刺すことで、仕事に対するマインドをリセットさせる

目標に向けて、頭の中を整理しつつ、読書記録を残すつもりで、本日からnoteを更新していければと思います。

初回ということもあり、前置きを長々と説明してしまいました…。次回からは、本題に焦点を当て、執筆に取り組んでいけますと幸いです。

ということで、 #“2倍速”小原課題図書 の第1回目スタート!

・・・

1冊目:『20歳の自分に受けさせたい文章講義』

世界中で350万部を越えるベストセラーになった『嫌われる勇気』で有名なライター・バトンズ代表の古賀史健さんの作品。タイトルの通り、「20歳の自分に向けて話すなら何を伝えたいか?」を意識して書かれたそう。

ライターとして第一線で活躍する古賀さんの文章には、どんなに難しい内容でもスラスラ読めてしまう、不思議な力があります。そんな古賀さんの「文章の書き方」を余すことなく明かしたのが本書です。

書籍のなかでは、「書くことは考えること」と定義し、文章力はライターや編集者だけに必要なスキルではないと、語っています。

業種や職種に関係なく生涯にわたって身を助けてくれる武器、それが文章力なのだ
文章力という武器を手に入れておくことは、将来に対する最大級の投資になる


本書のなかでも、特に印象的だったのは、構成の立て方で“眼”の使い分けを説明しているところです。優れた書き手とは、主観と客観の目線を自在にコントロールできる人であると記されています。

文章を論理的にするためには、主張(主観)-理由(客観)-事実(客観)の3要素を揃えなければいけない。そして全体の構成を成立させるためには、導入(客観)-本編(主観)-結末(客観)の流れで文章を展開していく必要がある。つまり、主観と客観、両方の視点を使い分けながら執筆することが、書き手に求められているのです。

文章を書いた後にも、手は抜けません。本書では、「良い文章」を「読者の心を動かし、行動までも動かす文章」と定義。“10年前の自分”や“特定のあの人”といった読者視点に立ち、刺さる文章へのブラッシュアップすることが重要だと、筆者は言います。

書き手でありながら想定する読者にもなりきれる、複数の“眼”を持つことが「文章を書く」上でのポイントとなるのです。


2冊目:『書く力 私たちはこうして文章を磨いた』

続いても、「書き方」がテーマとなった書籍。NHKの記者、フリージャーナリストとしてキャリアを築き上げた池上彰さんと、読売新聞の朝刊1面にあるコラム「編集手帳」を長年担当した竹内政明さんによる対談の様子がまとめられたものです。

エッセンスの大枠を整理すると、

『「部品」(文章の要素)の種類を多めに持つ』→『記事の完成に向けて「見立て」をつくる』→『読者を想定する』→『(文章を)とにかく「削る」、簡潔にする』

ことが、執筆の流れだと語られています。

また「書く力」をつけるために、「読書」や「写経(書き写し)」など、「書く」以外の習慣を推奨していることも本書の特徴です。

乱読するなかで、文章の好き嫌いが生まれてくるはず。その原因を考えることが、執筆のスタイルを確立していく上で役立つと、二人は言うのです。

そして良い文章を何度も繰り返し書き写すなかで、リズムが身に染み渡る。自ら文章を書く際には、蓄積してきた型が大きな力を発揮するとのこと。

池上さんは、このように語っています。

「書き写す」ことこそ最高の文章鍛錬だ、とつくづく感じます。

「文章を書く」には、スポーツや伝統芸能のように、型を覚えることからはじめる必要があるのでしょう。


3冊目:『思考の整理学』

大学時代に、誰もが一度は見たことがあるであろう表紙。「東大・京大で1番読まれた本」の帯とともに、大学生協の文庫コーナーで売れ続けている書籍です。

本書では、思考を整理していく方法として「インプットしたらアウトプットをする」「物事を覚えたら、物事を忘れる」など、物事の対となる行為の必要性がエッセイ調で解説されています。


なかでも興味深いのは、メモの項目。書かれている内容が「メモの魔力」に通じるもので、面白いと感じました。

メモの魔力では、(日々の生活で感じたことや起こったこと書く)「事実」→(要素を抽出して学びを捉える)「抽象化」→(他の事象で活かせないかを考える)「転用」のステップで、メモを書いていくことが紹介されています。

思考の整理学における、「手帖とノート」「情報の“メタ”化」「メタ・ノート」の章でも、起こったこと書く(「事実」)→物事をメタに捉える(「抽象化」)→手帳からノートに書き写す過程で情報を整理する(「転用」)と、似た事象が書いてありました。

メモの重要性は、世代を超えて問われているものなのかもしれません。


また、古賀さんの書籍と同様に「書くことは考えること」だという説明もありました。発信だけでなく、整理するためにも「文章を書く」ことは有効であると力説されているのです。


4冊目:『本を読む本』

『本を読む本』は約80年もの間、世界各国で翻訳され読み続けられている読書の方法を解説した本。日本では、『思考の整理学』外山滋比古さんが翻訳を担当されています。

4段階に分けた読書の種別が大きなテーマとなります。(※ザックリと、以下のような内容)

・レベル1「初級読書」:基礎的な読み書きをする(義務教育の範囲)
・レベル2「点検読書」:短時間で要点を把握する
・レベル3「分析読書」:時間を書けて精読する
・レベル4「シンピカル読書」:論文的な読み方をする(テーマを設定し、目的をもって複数の書籍を読み比べる)

レベル1からレベル4までに読書の技術を上げることが目的ではなく、4段階を踏まえた上で、読書の方法を使い分けられることが求められます。

読書の成功は、あくまで書き手のメッセージを知ること。意外にも、本書ではレベル2の「点検読書」の併用も薦められています。合わせて、レベル3「分析読書」やレベル4「シンピカル読書」が必要な書籍は、限られるはずだと読者に問いかけているのです。


また「本を読む負担」を減らす上での工夫として、本文を読むだけでなく…

表題・序文→目次(構造理解)→索引→帯の文言→重要そうな項目の精読→全体の拾い読み

の手順で読書することが効果的だとも指摘。1940年のアメリカで初刊発行された本書ですが、情報が溢れる現代にも有効なエッセンスばかりだと思います。


5冊目:『学問のすすめ 現代語訳』

明治初期(1872年)、江戸幕府が倒れて新政府が近代独立を目指したタイミングで福沢諭吉が発行した本書。「学問の目的=社会的な役割にふさわしい知識・人間性に備えて、国の平和と安定を守る」と書かれています。構成は、前半(1章〜11章)で「国家と個人と在り方」が続き、後半でより実生活寄りの「良い生き方」がテーマになっています。

冒頭のキーワードは「独立」です。

「国家の独立」と「個人の独立」を同じものとして整理。これは個人が独立をしていないと、

1.国を思う気持ちが浅くなる
2.外圧(国内外からの不本意な要求)に主張できない
3.権威を振りかざして悪事を行う

と著者が危惧しているからです。「平等」や「権利」など、当時の日本人に馴染みが薄い概念の説明が続くのも、「独立」をしていく上で、必要不可欠な考え方だからなのでしょう。


後半の12章〜17章は、「品格」「判断力」「人望」など個人の私生活に結びついた項目が並びます。解説で斎藤孝さんが「最強のビジネス書として読める」と評しているように、現代のビジネス書・自己啓発本でも紹介されているようなノウハウが詰まっていました。

時代の変革期、国民に指針をもたらすべく発行された本書。同じく元号が新しくなり、あらゆる価値観が変化する現代にも活きる、エッセンスばかりであったと思います。


6冊目:『美女と野球』

最後はリリー・フランキー著『美女と野球』。書籍の名前は、著者が好きなものを二つかけ合わせて取ったものとのこと。

美女と野球を眺めていれば楽しい。美女と野球をヤレれば、もっと楽しいだろう。だったら、もしかして、野球選手になって美人のお嫁さんでも貰うのがボクにとって最高の幸せなのか?いや、たぶん、それはそれでツマラナイのではないだろうか?いやいや、ツマラナイはずがないじゃないか!?しかし……。

冒頭の説明だけでも、リリー・フランキーさんの人柄が上手く文章として伝わってきます。笑


本書は雑誌に連載していた作品による短編集。ユーモアなストーリーや表現が続くなかで気づいたことは3つあります。

一つは、優秀な書き手は、洞察力が優れていること。日常の一場面から繰り広げられる物語の節々には、「なぜか伝わる」小ネタが散りばめられていました。半歩先をいくような洞察が、読み手を唆り、書き手の関心を惹きつける秘訣となるのでしょう。

二つは、リズムの気持ち良さ。スルスルと読みやすい文体には、文章の流れが自然なものが多いです。本書では約2割、独特なワードが並びますが、残り8割ほどの綺麗な文章(壮大なフリ)が効いているこそ、引き立っているのでしょう。このリズムのバランスが整っていないと、文章はおそらく成立しません。

三つ目は、筆者自身のキャラクターやスタイルがあって成立している面が強いということ。見出しも本文も下ネタばかりの本書ですが、それが嫌な感じに映らない(むしろ、心地良くさえ感じる)のは、ひとえにリリー・フランキーのキャラクターやスタイルと一貫性があるからだと考えられます。


上記で挙げた「洞察力」「リズム」「キャラクター」は、人生経験の積み重ねで決まるものではないでしょうか。自分に置き換えた際、『美女と野球』のような文章は一生書けないと思います。ですが、「洞察力」「リズム」「キャラクター」を磨き、自分だけの味ある文章を書けるように努めていきたいです。


・・・

今週は、『20歳の自分に受けさせたい文章講義』、『書く力 私たちはこうして文章を磨いた』、『思考の整理学』、『本を読む本』、『学問のすすめ 現代語訳』、『美女と野球』、以上の6冊でした。

来週からは読書メモを活用して、引用も複数入れつつ、まとめられればと思います。

・・・


#小原課題図書 は、当の本人(小原さん)いわく「俺以外、達成したやつを見たことがない」らしいです。Twitterでハッシュタグを検索しても、決意表明や感化された声はあれど、5週以上「続けた!」と報告している方の姿は観測できませんでした。もちろん弊社メンバーも、例外ではありません。

言うは易く行うは難し…

人間とは弱い生き物ですし、熱意とは寝て起きたら冷めるもの。この連載企画が、“その場だけ“の生半可な覚悟だけでは成し遂げられない事実を、突きつけられているかのような気持ちになります。

過去に、リョーさんからこんなセリフを聞いたこともありました。

毎日ブログを書くことは強靭な覚悟がないとできないことだから、日常がなんとなくで流れなくなります。

ほぼ毎日1冊のペースで本を読み、そのアウトプットを公開していくことは、決して簡単なことではありません。

ですが、“やると自分に約束した“以上、自分が途中で辞める選択肢はありえないと考えています。(本連載は、毎日ではなく一週間に一度のみの更新ですし、やれるはず…!)

初回ということもあり、お見苦しい点が多々あったと思います。ですが継続して、今週…再来週…と続けていきたいと思います。


2019年5月22日(水)現在、#小原課題図書 はvol20まで。2倍速で進め、毎週水曜にご報告していくと、7月24日(水)に終了する見込み。

次回の公開は、5月29日(水)です。

「このnoteを書いている今の自分と、7月末の自分が全くの別人になっていればいいな…」と願いつつ、1本目の記事を終えられればと思います。

長文になるところ、お読みいただきありがとうございました!


(全然つぶやけてないので、少しずつツイートを増やします。。)

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紆余曲折経て、ヘクトコーン企業の会社員。気が向いたらnote書きまする。TOEIC:900点、HSK:6級。

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“2倍速” #小原課題図書
“2倍速” #小原課題図書
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長谷川リョーが選書する書籍を週に3冊、自分のために読み、書評する「 #小原課題図書」。これを“2倍の密度”で達成することが本マガジンの目的です。毎週水曜日に更新していきます。

コメント (1)
ストレートにプロモさせていただきます😆
134umisora文書作成術、あります✨✨✨
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