家に帰りたくない病を克服した方法

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9歳から19歳までの約10年間は、殆ど外出出来なかった私が、今度は家になかなか居られなくなったのは20歳になる直前のことだった。アルバイトを始めた事で外へ出る事に抵抗がなくなった事がそのきっかけだった。

それから23歳まで、家に帰りたくない病で悩んだ私だったけれど、21歳ごろにその症状が原因で色々と自分にとって嫌な経験をした事がきっかけで、真剣に向き合うようになった。後はそのタイミングで出会った友人達のおかげでもある。

家に居たくなかったり、帰りたくなかったりで、本当に極端な事を色々と考えてしまって辛かったので、誰かの参考になるかはわからないけれど、私がどのようにしてそれを克服したのかをココにまとめようと思う。

帰りたくない病の種類も書くけれど、興味がなかったら目次クリックで飛ばしてください。

帰りたくない病の形態3つ

・強迫観念タイプ-1 (なぜか家に帰るのがとても怖い)

・強迫観念タイプ-2 (複数人でいて、そこから離れて独りになるのが怖い)

・恋人と一緒にいないとなぜか不安

①強迫観念タイプ-1 (なぜか家に帰るのがとても怖い)

19歳〜21歳頃。自分でもはっきりとは理由がわかっていなかったけれど、家から徒歩15分くらいの場所に対に建った高層マンションがあって、その2つの高層マンションの間(3階くらいの場所)に、広場があった。毎晩その広場で2時間も3時間も暇を潰していた。

毎晩行っていたからか、警備員さんに目をつけられて声をかけられるようになってからは、その広場へは行かなくなった。ただ近くには他に座れるような場所がなかったので、近所をひたすら歩き回っていた。この時はいくら歩いても疲れなかった。

「誰か助けて」って念じていたのは覚えている。でもどうして「助けて」なのかは自分でもわからなくて。わからないけれど毎晩どうしても家に帰れないし、なぜかとても息苦しくて、とても不謹慎だけれど犯罪の被害者になれば「辛い」って言えるのだろうかな、と暗い道を選んで歩きながら考えていた。

②強迫観念タイプ-2 (複数人でいて、そこから離れて独りになるのが怖い)

22歳ごろ。これは半年間くらいで終わった。①の間に色々とあって、居酒屋へ通うようになった。その居酒屋で常連さんたちと話したりしていたのだけれど、その人達には帰る家があるし、社会人だから次の日には仕事がある。皆、次々に帰っていく。家にすんなり帰れる事が自分とは違うように感じて取り残されたような気分になっていたのか、誰かが帰ろうとすると駄々を捏ねていた記憶がある。

また、どうしても独りにはなりたくなくて、酔いつぶれたふりをして男の人に持ち帰ってもらったりをしていた。この事で後々かなり面倒な事になるので、こういう事は本当にしないほうが良い。人間関係の問題だけでなく、当人の精神面でも、身体面でも。

③恋人と一緒にいないとなぜか不安

23歳頃(つい最近)。②の頃にまた色々あって、先述した居酒屋とは距離を置くようになっていた。置くようになると、今度は別の出会いがあって、その人達がすごくいい人たちだった。それは大きかったと思う。私は段々と皆と「またね」と別れる事ができるようになって、ふつうに帰れるようになっていた。

けれど23になって恋人が出来て、付き合いだして5ヶ月ほど経ったあたりから、主に週末に日中だけのデートでは不満に思うようになっていた。おそらく、それまでほぼ毎週末ふたりでホテルに宿泊していたのが原因で(というのもお互いに家族と暮らしている)、それに慣れてしまったからなのだけれど、祝日とか週末に「泊まり」の約束が出ないと不安になってあからさまに拗ねてしまったりした。

そんな自分が、自分でも嫌で、克服しようと考えた。

家に帰りたくない病を克服する方法

・趣味を見つけてみる

・習い事を始めてみる

・目標を持ってみる

・ボランティアをしてみる

・料理をしてみる

・友達にもっと甘えてみる

・夜のおひとり様時間で贅沢してみる

・帰ってからやることを残しておく

①趣味をみつけてみる

よく「失恋から立ち直る方法」とか「依存体質から抜け出す方法」みたいな記事でも紹介される方法だけれど、趣味をみつけてみる。

とは言え、趣味ってそんな簡単に見つからないよなって思う。でも「ちょっと興味のある事」を片っ端から試してみるのは面白そうじゃない?

②習い事を始めてみる

英語、ダンス、ヨガ、料理…。身につけたら何が出来るかなぁって考えるのは楽しい。新しい事を始めて、それに真剣に向き合うと、何かしら良い出来事がオマケでついてくるもの。それが何かは始めてみてのお楽しみだけれど、何かに挑戦できるって楽しい。

③目標を持ってみる

私の場合は「日本語検定2級取るぞ〜!」と「TOEICで600点超えるぞ〜!」。その目標に向かって計画をたてて勉強したりする。日常に自分で学習の時間を設けるのって中々大変だったりするけれど、これも勉強する場所をファミレスやカフェにしたら、キラキラライフ(とはまたちょっと違うか)っぽくて楽しそうじゃない?

④ボランティアをしてみる

自分以外の人に興味を持ついいきっかけにもなると思う。悩んでいるのが自分だけじゃない、って事は誰かに相談したりした時に言われると「そういうことじゃない!」とカチン!とくるけれど、自分で好意をもってその人達に接すると見えてくるものってある。

ボランティアをしている中で、目に見えて困っている人ばかりではないかもしれないけれど、その人達に好意を持てたら、その人達の悩みまで愛おしく思えたりする。「そういう事で悩んでいても、あなたが好き」って誰かに思うことが出来たら、自分もその人達にはそう見えているのかもって考えられるようになるんじゃないかな、と。そうしたら、悩みを持つ自分でも愛せるようになると思う。「帰りたくない病」を治すには、自分に満足してあげる事がけっこう大事だと思う。

⑤料理をしてみる

自分で食べたいものを作れるようになると、家にいるのが楽しくなる。「夕ご飯はポキ丼食べて〜明日の朝ごはんにはチゲリゾットをつくるぞ〜!」なんて考えたら、お腹も空くしワクワクするし。最高。

⑥友達にもっと甘えてみる

私の周りには強がりな人が多くって。悩みを打ち明けたりはしてくれるんだけれど、本人は相当悩んでいるはずなのに、「でも大丈夫。頑張るしかないね」みたいに言ったりする。辛い時は「つらいよ〜!」と泣きついてくれても私は全然構わないと思うのに。

それはきっと自分自身にも言える事で、相手との信頼関係があってこそだけれど、きっともっと甘えていい。友達に甘えられないと、一人の時は孤独だし、恋人ができたら恋人に甘えすぎて結果依存してしまう気がする。

⑦夜のおひとり様時間で贅沢してみる

いつもは30枚入りの大袋に入ったパックを使っているけれど、たまには1枚300円するパックを使ってみるとか。浴槽に入浴剤を入れてみるとか。お布団で横になって映画を見ながらひとりで晩酌をするとか。もう陽の出ている時間に入浴して、夜を長く楽しんでみるとか。

家の外なら、レイトショーをひとりで見るとか。公園で散歩しながらお酒を飲むとか。ひとりで遊ぶのも楽しいモノ。

⑧家に帰ってからやる事を残しておく

洗濯でも良いし、食器洗いでも良い。⑦のおひとり様時間の計画をたてておくんでも良い。帰ってからひとりでやる事を考えておく。

そうすれば別れるのが寂しいな〜どうしよう、皆(または恋人)に拗ねて迷惑掛けそう、なんてなった時にも、一旦その場から離脱して深呼吸をしながら「帰ったらあれをやろう。そうだ、私にはまだ帰ってやることがあるんだ」と思える。

やる事がある、というだけで自分の居場所はその「やる事がある場所」にもある気がしちゃうのは不思議。だけれど本当にこれは結構効果あるので、帰りたくない病でお悩みの方には試してみてほしいな。

自分と向き合うという事

自分で「弱点」だと考えて治そうとできるだけでももう変化は出ているんだと思う。そしてそれに向き合う過程で、先述した様々な方法を試していくと、色々と新しい趣味・楽しみがわかるし、気がつけば資格をとっていたり、特技が増えていたりするわけだ。

自分と向き合う方法って色々あって、向き合う内容にも依ると思うのだけれど、私のこの症状のように「いまひとつ理由がわからないけれど」という場合には、こういうポジティブな方法が良いと思う。この症状の根底には底知れぬ不安があるから。不安を癒やすのは、将来への希望だと思う。楽しく、悩みを解決していきたい。

その結果として、気がつけばなんか毎日楽しそうな人になっているかもしれない。

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