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こよみ薬膳 #小満 「八宝オムレツ」

おととい小満の季節を迎えました。
江戸時代の大名、太玄斎は小満について「暦便覧」にこのように記しています。

「万物盈満(えいまん)すれば草木枝葉茂る」

あらゆるものが満ち足りれば自然と草木の枝葉は繁り栄える。それは人間のからだもおなじこと。必要なものが足りてこそ手脚の筋肉はしっかりと動かせて、内臓は十分に機能し、頭もしゃきっとはたらきます。

さわやかでからだを動かすのにぴったりな季節です。栄養補給してからだを動かす、そのサイクルをまわすことで全身にエネルギーと滋養が行き届きます。

今回はからだをのびやかに動かすのに必要な血を増やす一品をご紹介します。血を増やすものは動物性のものなど消化しにくいものも多いのですが、今回は卵と鮭をメインにおなかのはたらきを高める長芋を合わせてスパニッシュオムレツにしました。蒸して鮭はふっくら、長芋はほっくりに。食感の違う食材を合わせて食べ応えがある八宝にしています。

小満20

◎八宝オムレツ◎

【材料】直径20cmのフライパン1枚分(写真は6等分のカットです)
A:蒸す
甘塩鮭 1切れ
長芋 150g(皮を剥いて大きめの角切りに)

B:いずれも5mm角くらいのみじんぎりに
黒きくらげ 乾燥で3gくらい(一晩水で戻す)
にんじん 4cm
たまねぎ 1/4個
さやいんげん 4,5本(これだけ炒めずに分けておく)

C:卵液
卵 3つ
牛乳 50cc
塩 ひとつまみ
胡椒 少々

オリーブオイル 少々

【作り方】
① 蒸し上がった鮭は皮と骨を外して大きくほぐす。さやいんげんと一緒にボウルに合わせておく。

② みじんぎりにしたにんじん、たまねぎ、黒きくらげを油少々をひいたフライパンで中火で炒める。途中で塩少々、火が通ったら火を止めて①のボウルにうつしておく。

③ もう一つのボウルに卵を割り入れて溶き、牛乳を少しずつ加えてよく混ぜ、最後に塩こしょうをしておく。

④ フライパンに油をひいて弱火にかける。卵液の1/3を注いで蒸した長芋を散らし、卵液1/3を注いで③の具材をまんべんなく散らし、最後に残りの卵液を注ぐ。
⑤ 蓋をして弱火のままゆっくり火を通す(目安:10〜15分)。卵液が固まったらできあがり。


◎食材のはたらき
・からだとこころを滋養する血を増やす
  → 卵、鮭、黒きくらげ、にんじん
・血のめぐりを助けるもの
  → たまねぎ
・胃腸のはたらきを助けるもの
  → 長芋、鮭、にんじん、たまねぎ、さやいんげん、牛乳

*今回は欲張って八宝にしましたが、シンプルに鮭・じゃがいも・たまねぎでも。冬なら鮭・ほうれん草・しめじ・玉ねぎの組み合わせも美味しいです。

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