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こよみ薬膳 -sole-

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からだとこころを季節のリズムに乗せてかろやかに。 東洋医学の主流、中国伝統医学と薬膳の知恵を元に ゆるやかに調子を上げていくメッセージを 二十四節気に合わせてお届けします。
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#夙川

こよみ薬膳 #大寒 1/20〜2/3頃

こよみ薬膳 #大寒 1/20〜2/3頃



一年でもっとも冷え込みが厳しくなる頃。空気や水が澄み、寒仕込みで美味しさが引き出される味噌や酒造りが盛んになる。3日前に冬土用入り。

いよいよ二十四節気の最後です。このショートコラムも無事一周!今年は「スローエイジング講座2019」でお顔を見てお話を伺いながらより細やかにお話ししていきます。

さて、節分を越えると立春。冬至から1か月過ぎて日が沈むのが遅くなってきたのを感じます。さしこむ

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こよみ薬膳 #小寒 1/6〜19頃

こよみ薬膳 #小寒 1/6〜19頃



寒の入り。節分までが寒の内、冬至を過ぎ陽の力が戻りはじめることでしばらくはそれを上回る寒さがやってくる。

冷え込みが厳しくなる時期はますます血行が鈍くなるとき。血液は栄養と温かさを全身に届けるため、血行を良くしてからだの隅々までめぐらせることで内臓のはたらきを助け体表のバリアを強めます。

習慣にしたいことの一つは湯舟に浸かること。外出から帰ったらすぐにお風呂で冷えたからだをじんわりと温

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こよみ薬膳 #冬至 12/22〜1/5頃

こよみ薬膳 #冬至 12/22〜1/5頃



夜が一番長くなり転じて光が増しはじめる頃。一陽来復。世界の他の地域でもこの日を祝う風習が多い。クリスマスとも関係あり。

ここから太陽の力が戻ってくるとはいえ、日の出の時刻はあと3週間ほどさらに遅くなり、神戸での日の出は一月末までは7時台。からだもこころも朝はエンジンがかかりにくい状態が続きます。

そこで取り入れたいのが柚子。冬至といえば柚子湯、湯船に浮かべるとからだを温め風邪をひか

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こよみ薬膳 #小雪 11/22〜12/6頃

こよみ薬膳 #小雪 11/22〜12/6頃



大気が冷えて雨が雪に変わりはじめる頃。北国や山間部からちらほらと雪の便りが届く。

今回はむくみと冷えのおはなし。
寒いから温かいものを飲んであったまろう!と、のどは渇いていないのにやたらとホットドリンクを飲んでしまうこと、ありませんか?実はそれが冷えを呼ぶむくみの原因になっているかも。

熱湯も常温に戻れば体温より冷たい水。飲むときは熱々でからだを温めても体内に入ると体温以下まで下が

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こよみ薬膳 #立冬 11/7〜21頃

こよみ薬膳 #立冬 11/7〜21頃



冬の気配が立つ頃。木枯らしの便りが届き、近くの山々の頂も雪をかぶりはじめる。

木枯らしは冬の気圧配置で吹く風速8m/sの強い北寄りの風を指すのだそう。関東と関西ではその年初めて吹いたときに木枯らし1号と発表されますが、関東では平均するとこの立冬の頃に当たり、まさしく冬の到来を告げる風物詩です。

春に芽生え、夏は太陽の力を得て成長し、秋に実りを収穫し、冬はその恵みを以って次の春のため

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こよみ薬膳 #霜降 10/23〜11/6頃

こよみ薬膳 #霜降 10/23〜11/6頃



地に霜が降りる頃。地上で結ばれる雪、霜は冬の季語。次期は早くも立冬を迎えます。

霜が降りる条件は夜間に快晴で風は弱く、気温4℃以下、地表温度が0℃以下になった時が目安なのだそうです。大気よりも地面の方が冷えているから霜は地面に近い草花や窓の下に降るのですね。

手足やからだが冷える、寒がりと言われる方の足元を見るととっても無防備にさらされていることが多いです。頭寒足熱ともいいますが、

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#こよみ薬膳 #寒露 10/8〜22頃

#こよみ薬膳 #寒露 10/8〜22頃



天から降りる寒気が日に日に増して、草花が纏う朝露も冷えていく頃。次期は早くも「霜降」、露が霜に変わります。

これから迎える寒く乾燥する季節の対策、前回は身に付ける物、今回はお肌のケアについて。

秋は大気が乾燥しやすい季節。その影響を一番受けやすいのは乾燥によわい肺と大腸、皮膚です。空咳が出やすくなったり、腸の潤い不足でお通じが鈍ったり、皮膚がカサカサして外からの刺激に過敏になったり。肺

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こよみ薬膳 #秋分 9/23〜10/7頃

こよみ薬膳 #秋分 9/23〜10/7頃



昼と夜の長さが等しくなり、季節が深まっていく頃。彼岸と此岸が通じるお彼岸の中日。

寒さ暑さも彼岸まで。ここから夜の時間が長くなり、太陽から受け取れるあたためパワーが減っていきます。そろそろ冬支度、あったか計画をはじめませんか?特に冷え症の方、冬季うつ気味になりやすい方は早めの準備がおすすめです。

秋の長雨が過ぎると大気は乾燥し冷えてきます。日中はまだ気温が上がる日もあり汗腺はゆるん

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こよみ薬膳 #立秋 8/7〜22頃

こよみ薬膳 #立秋 8/7〜22頃



秋の気が立ちはじめる頃。蝉の鳴き声が変わり、お盆の頃には熱風の中にも涼しいものが混じるようになります。

冷房なしには凌げない暑さが続いていますが、外気の暑さに油断していると案外からだの芯が冷えていることに気づくことも。クーラーだけでなく、立秋を過ぎるとそろそろ外気も変わりはじめます。

夏バテの原因のひとつになるのがからだの内側と外側の温度差。冷たいものを取って体内が冷えると、からだ

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こよみ薬膳 #大暑 7/23〜8/6頃

こよみ薬膳 #大暑 7/23〜8/6頃



暑さが一段と厳しくなる頃、夏の盛り。入道雲が立ち上り、夕立が降ったり雷が鳴ることも。
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毎日汗が吹き出てとまらないほどの暑さが続いています。汗をかくことで体温調節ができるわけですが、かきすぎると体内の水分が減って血液も煮詰まっていきます。
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ちょっと想像してみていただきたいのですが、お皿に入ったスープをさじですくうとき、最初は一度でたっぷりすくえますが、少なくなると一度ですくえる量は減り何

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こよみ薬膳 #夏至 6/21〜7/6頃

こよみ薬膳 #夏至 6/21〜7/6頃



北半球では日が昇っている時間が一年で一番長い日。天の陽気が満ちる頃。

昼が長い=太陽の熱を一番受ける時期ですが、天空の変化が地上におよぶまでは少しタイムラグがあります。冬は冬至より大寒の頃の方が寒いのと同様に、夏もこれからが本番。あと1か月もすると大暑、暑さが厳しい時期がやってきます。

陰暦6月の晦日は夏越の祓。一年の折り返しに半年の罪や穢れを祓います。形代に穢れを移して川に流す他

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こよみ薬膳 #芒種 6/6〜6/20頃

こよみ薬膳 #芒種 6/6〜6/20頃



かつては稲など芒(のぎ)のある作物を植える頃とされていましたが現代の感覚ではだいぶ遅いですね。梅雨入りの頃。

今年の関西の梅雨入りはちょうど今日でしょうか。梅雨時に体調をくずしやすい方、ちょっと見直してみたいのは甘いものとのお付き合いです。

疲れた時に甘いものを摂るとほっとして元気になりますよね。甘みのある食べ物は滋養し疲れを取るだけでなく胃腸の働きを助けたり痛みを和らげたりする効

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こよみ薬膳 #小満 5/21〜6/5頃

こよみ薬膳 #小満 5/21〜6/5頃



あらゆるいのちの伸びゆく力が満ち満ちる頃。麦の穂も一段とふくらむ麦秋、実りのとき。

この時期もうひとつの実りはなんといっても梅。店頭にも青梅が並びはじめましたね。真夏の暑さ対策に今年は梅シロップを漬けませんか?

「酸甘化陰」といって甘酸っぱいものは陰液、からだの潤いになる体液をつくってくれます。汗をかく暑い季節に酢の物やマリネ、はちみつレモンなどが自然と欲しくなるのはからだが潤いを

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こよみ薬膳 #立夏 5/5〜5/20頃

こよみ薬膳 #立夏 5/5〜5/20頃



万物が成長し生い茂る夏のはじまり。新緑にいのちの瑞々しさを感じる頃。

ひとくちに夏といってもさわやかな初夏、じめじめとした梅雨時、うだる暑さの盛夏、寒暖の差が出てくる晩夏と気候が大きく変わる季節です。養生の仕方も変わりますが、夏は総じて早起きして夜まで活動的に過ごすのが良いといいます。

太陽の力が増す夏は自然から受けとるエネルギーも大きいので、冬よりも活発に動いて発散させることで、

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