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【ドイツ】在住15年の私が驚いた「オン・オフ」の価値観

今回は私がドイツに15年住んで感じた、オン・オフの価値観についてお話したいと思います。


1. オン・オフとは?

オン・オフ」とは、「仕事とプライベートの切り替え」を意味します。
ドイツはオン・オフがはっきりしている国で、日本では起こり得ないような経験がたくさんありました。

ハンブルクの夕方

2. 土日に仕事のメールは厳禁!スーパーやデパートもお休み

ドイツでは基本的に土日は休むものと捉えられており、連絡メールや電話が許されるのは友人まで、仕事の場合は本当に緊急の時のみです。

例えば、月曜日の早めの時間にレッスンを予定している生徒さんが、体調不良などでレッスンに来れない場合などが挙げられます。

生徒さんや職場の方から急に電話がかかってくることはほぼ無く、特に生徒さんからの場合だと失礼にあたることもあります。

同様にスーパー、デパート、家電量販店もお休みで、個人のパン屋さんなどは、昼の早い時間帯には閉まってしまいます。レストラン・カフェなど、飲食のお店は開いているので、多くの人たちが、そういった場所で、ゆっくり時間を過ごす光景をよく見かけます。

この日は友人とイタリアンで食事でした🍕

3. 全てがストップ?!ドイツの週末の様子

週末が近づくと、たまに、デモやマラソン大会などのイベントが開催され、交通機関が乱れたり、道路が一部封鎖されることがあります。
そのような光景を見ると、休日が近づいているんだなと感じます。

このように土日は、お店や交通機関などが平日のようには動かなくなってしまうので、人々の行動も休みモードに切り替わります。

また土日はお仕事がお休みで、時間がたくさんあるので、私が開催しているコンサートも、土日に集中させています。そのほうが多くの方に聴きに来ていただけることが多いからです。

2022年9月25日に開催した
ピアノトリオコンサートの様子(左から私🎻・ピアノ・チェロ)
コンサートは聴きに来てくださるお客様がいるからこそ成り立ちます😊

4. オン・オフの価値観の違いから起きた出来事

オン・オフの価値観の違いは、仕事やお金への考え方にも影響してきます。

自分の体験談から、結婚式のバイオリン演奏BGMの仕事のエピソードをご紹介します。
元々この結婚式のBGMの仕事は、知人のドイツ人バイオリニストが自家用車で現地へ向かう予定でした。

意外なキャンセル理由

しかしその日に道路工事が行われることが判明し、その方は土日に電車を使ってまで、その結婚式の会場には行きたくないという理由で、代わりに私へ引き受けてもらえないかとオファーを送ってきました。

先ほども少し触れたように、ドイツでは交通の問題が度々起こります。
基本的に時間通り動きますが、街を歩いていると、至るところで道路工事や駅のライン工事などが行われているのをよく見かけます。

私はそもそも車を持ってなく、公共交通機関(バス・電車)で仕事場へ行ってるということを、彼が知っていたからかもしれませんが、仕事に対する価値観との違いを、そこで感じました。

結婚式でのバイオリンBGM開始前🎻
急な演奏者変更だったのにも関わらず、新郎新婦の方から
「あなたの演奏をユーチューブで見たよ!
素敵な演奏を聴けるのを今から楽しみにしているからね😊」
と前日の電話でいただいたり
とても人の温かい繋がりを感じたお仕事になりました🎶

5. 15年で学んだ、ドイツ生活でのコミュニケーションの取り方

オン・オフの価値観の違いは、ドイツ生活のコミュニケーションの取り方にも影響します。

ちょうど最近起きた、不動産会社とのやり取りを例に挙げたいと思います。

ドイツの住宅事情

ドイツは相対的に物件が少なく、家探しにはとても苦労します。
私のようにアパートを1人で借りて住むパターンや、「WG(ヴェーゲー)」という、一つの物件に何人かでシェアして住むパターンもあります。

私の住んでいるアパートは家具付き物件というタイプです。
毎月お支払いする家賃に、家具の分の追加料金も含まれているのですが、その代わりに家具を交換したり、使わない家具を取り出したりを、不動産会社が対応してくれるというメリットがあります。

日本では見かけることのない
個性的な家がドイツにはいっぱい!
気に入ったものは写真に集めています🎶

不動産会社とのやり取り

「最初住んだ時から10年以上使っているベッドが、壊れてボロボロになってきたので交換したい」という連絡を、8月の下旬あたりにメールで連絡しました。

しかしいつまで待っても返事が来ません...

電話をかけてみると「担当者が夏休みで、来週の月曜日に戻ってくるので、それ以降連絡します。」と言われ、月曜日以降も待っていたのですが、やはり連絡は来ず、再度電話をかけることに。

やっと本人に繋がったのですが、送ったメールは見ていない、そして私が送ったメールは届いているにも関わらず、もう一度写真や文章を最新情報に合わせて送り直してほしいとお願いされました。

ドイツ生活でのコミュニケーションの取り方

このようにドイツでは休むことをとても大事にしているので、担当者が休みの時に送ったメールなどは、本人が不在の場合、また戻ってきた時にもう一度連絡する必要があるということを、この不動産以外でも様々な場面で感じてきました。

手間がかかることですが、逆に時間の猶予があるので、やっぱりこうしようかな?など、空白の期間に考えが変わった場合、それを提示することもできるので、そういう部分ではとても合理的なシステムだなと思います。

今回はドイツではオン・オフがはっきりしていることで、どうゆうことが起こるのか、またコミュニケーションの取り方について書いてみました。

他にもドイツの価値観について気づくことがあったらシェアしたいと思います。

今後、書いてほしい記事のリクエストや、ご質問などありましたら、コメント欄に記入していただけると嬉しいです。

最後までご覧いただきありがとうございました😊

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