東京ドームに行ってきた<後編>
前回は外周だけで終わってしまったのでその続きとなります。
ということでようやく入場します。
今回はライト外野指定席を購入したので25ゲートから入場しました。
チケットを提示し、回転ドアを通るとデジタルサイネージが迎えてくれます。東京ドームって多目的施設だと思うんですがいきなりジャイアンツ一色ですね。
今回はライト外野指定の見切り席を購入しました。
ご覧のように柱で見えない部分があるんですね。
ライト外野指定席は通常価格で2,300円なのですが、この見切れ席はなんと1,500円で購入できました。
別途システム手数料が220円、QR発券手数料が110円と手数料で330円取られてはいますが、それでもふらっと見に来るには十分です。
そもそもですが、東京ドームのライト外野席って争奪戦の争奪戦が起きている人気席なんですよね。
なぜなら、安いうえに応援しているという雰囲気を楽しめて、かつ席数が(ほかの席種に比べて)少ないので、発売と同時にすぐに売り切れてしまうところなのです。
なので、前回でも書いたとおり外野席を金券ショップに持っていけば高値が付き、さらに高値でやり取りされあわよくばダフ屋に…なんとことが起きていたのです。なので、そんな手間暇を考えたら手数料330円は安いものだと思います。
さらに驚かれるかもしれませんが、外野席の上半分が自由席だった時代があります。当時のライト外野指定席が1,700円、ライト外野自由席が1,200円という人気の巨人戦にもかかわらず格安で見られたわけです。
しかし、安いからには裏がありまして、、
その格安チケットを取るためにチケット売り場に徹夜で長時間並んで、それを高値で転売して、さらに自由席なので入場するにも徹夜で長時間並んで、それを高値で代行する人が現れて、それならまだまだマシなほうで、そこでやり取りされた金銭がとある団体の資金源として入っていたという、、
なので前回書いた通り東京ドーム周辺のダフ屋行為は厳しく取り締まわれているのです。
そんな争奪戦のなか、なぜこの座席が取れたかというと見切り席だったからでしょう。
やはり視界を遮られることなくちゃんと試合見たいですよね。。
人気も高いうえにこの見切り席ですらも同じ外野指定席として受け入れられていたので、このような座席も同価格で売られていたんですよね。
なぜなら、このライト外野席で応援するということに価値があったから。
でも、ようやく気付いたわけです。
見切り席を同価格で一緒に売ってはいけないと。
そういう配慮ができないところは、長い目でみたらじわじわお客様を失っていくことになるでしょうね。
そして、外野席といえばやはり応援団の存在です。
プロ野球では、応援のリードを取る人たちの座席は最初から確保されています。なぜなら球団への申告制なので、今日行っていきなりできるわけではないのです。
Jリーグとの違いがありますね。
バックスクリーン横には外野席のVIP席がありました。
あとで調べたんですがこの裏に専用ラウンジがあるんですね。
いわゆる外野席のシーズンシートです。
いまさらですが、現在の東京ドームでのジャイアンツ戦は全席指定席です。
そしてライト外野席の上段をみると、立見席の名残が残っていました。
白いテープで囲まれている部分ですね。
コロナ禍前は立見席として1枚1,000円で売られていました。
しかし、長時間並ぶのと並ぶ人を管理しないといけない手間、そして通路の安全面を考えた結果なのでしょうか。立見席は全廃されていました。
その理由は後でも出てきます。
さて注意書きを適当にしっかり読んだところで東京ドーム内をぶらぶらしてみたいと思います。
ライト外野席から本塁へ向かって、一塁側を歩いていきます。
まず見つけたのが、クラフトカウンター立見席です。
あれ立見席は全廃したんじゃないのと思われるかもですが、カウンターを設けたうえで立見席として販売していたのです。これが発想の転換ですよね。
今までは立見席へ1,000円で適当に通路へ人を放り込んでおけだったのが、ちゃんと利益を出せる席として販売できるのは良いですね。
こちらは座席のあるカウンターです。
ところで私はごみ箱もチェックします。
分別もしっかりされていますし、食べ残しというスペースがあるのも良いですね。
最近感じているのが、スタジアムで飲食販売しておきながらごみはお持ち帰りください、って完全なサービス不足だと思うんです。
それで持ち帰ったごみって結局コンビニや高速道路のサービスエリアのゴミ箱に捨てられてしまうわけですし、挙句の果てには駐車場に捨てていくとか本末転倒だと思うし、それを起こしてしまうくらいならスタジアム内(出た場所)で処理してしまった方が良いと思うのです。
だからクラブはごみ処理をするお金も稼がないといけないわけです。
善意に任せて問題起きるって誰も得しないですよね。
ごみ箱の前で熱くなってしまったので移動します。
コインロッカー地味に便利なんですよね。。
あ、完全キャッシュレスなのでロッカーでしたね。
あれ、外野指定席のチケットなのになんで内野席に入れたのと思われたかもしれません。
先ほども申した通り、ジャイアンツ戦は全席指定席がゆえにドーム内でのチケットチェックが無いんですよね。
チェックがあったのはVIPエリアへの出入り口とビジター応援席の境くらいでした。
地味にこれがノンストレスで、一度もチケットを出さずに球場内を1周できた、つまり、両手にものを持っていても座席にたどり着けるのです。
だって全席指定席ですから、違う座席で観戦することはできないわけです。
で、チケットチェックに人を割くくらいなら、その人を別の業務に就かせることができるわけです。
これがJリーグだと、やれここはこの席種でチケットチェックだ、こっちの座席でもチケットチェックだ、自由席でもチケットチェックだ、両手がふさがっていてもチケットチェックだ、チェック、チェック、ザ・チェックでもうチケットチェックの達人になれそうですよね。
これから少子高齢化で人手不足になっているなかで、そもそも今やっていることが本当に必要かどうなのか、そして人員を割く業務へ適切に人員配置ができるかどうかってポイントになると思います。
ボランティアの存在や考え方も変わってくると思ってますので、それはまたの機会に。。
また熱く語ってしまったのでいったん通路に戻ります。
いやあ、ついに見つけました。VIPルーム。
というか、ここもシーズンシートですよね。
ここはマスシートという新設されたエリアです。
当然入ることはできなかったのですが、これが見られただけでも価値があります。
なぜなら、このマスシートがあった場所って、改修前は立ち見エリアだったからです。
つまり、立ち見の1,000円の客で通路を埋めるより、ちゃんと座席を作って売り上げにつなげようということですよね。
シーズンシートはなかなかの金額ですから、そりゃコンシェルジュさんつけても全然利益が出るわけです。
ここの立ち見エリアには何人入るからそれだけ人を押し込んで収入を得るのか、それとも人数は減るけど立ち見エリアを座席に改修して収入を得るのか。
スタジアムの満員は理想ですが、でももう人を無理やり押し込んでまで満員にこだわるスタジアム運営は本当に勘弁してほしいものだと思っています。
この選手プロデュース弁当も当たり前のように見えますが、改修前はほとんどありませんでした。
つまり、ジャイアンツ側が自由に販売することをしにくかったわけです。
こんな日テレジータスのブースもなかったですよね。
なのである程度自由が利くようになった証拠だと思うのです。
独り言をしゃべっていたら正面に到着しました。
意外なようですが東京ドームのジャイアンツ戦は再入場ができます。
で、東京ドーム正面から入場するとさらに派手なデジタルサイネージでファンをお迎えしてくれます。
ここから今度は三塁側を目指してみましょう。
ここは移動されたメディア向けの記者席です。
一般の方は入れないですが、チケットチェックが無いため近くで見ることだけはできました。
こちらは3塁側のシーズンシートです。
こういった大きな利益源があるから私のように見切り席の格安で試合が見られるわけです。
自由席を何枚も売って薄利多売で収益を確保しようという考え方とは違いますね。
ここからはビジターエリアに入ります。
チケットチェックはないですがジャイアンツのユニやグッズを着用して入ろうとすると警備員に止められます。
ビジターでもプロ野球で応援のリードを取る人たちの座席は確保されています。球団への申告制なので今日行っていきなりできるわけではないのです。
Jリーグとの違いがありますね。
てか野球でもサッカーでもかかわらず、リードを取る人たちは決して多くないのにその数十人が球場・スタジアムに集まった何万人もの応援や雰囲気を創り出しているのですからもっと評価されてもいいと思うんです。が、たいていの場合はチームが負けた場合に叩かれる役割になっているのも事実なのでかわいそうなものです。
そういうのを気にしすぎるのもどうかと思いますが、あまりにひどい場合だと結局誰もやらなくなってしまうのでそこはよく考えてやった方が良いのかなと思います。
おっと、外野席に陣取っているとジャマですね。
さて、ここからは1層スタンドの裏にあるコンコースへ移動します。
ここには飲食やグッズ販売ブースが並んでいますね。
自販機を見つけましたがこちらも完全キャッシュレスです。
さてここで興味深いものを見つけました。
なんと、東京ドームに男女共用トイレが新設されていたんですね。
英語表記でUNISEX(ユニセックス)となっています。
とあるところで男女共用のいわゆるジェンダーレストイレが話題になっていましたが、それだけだと批判が起こるのは当然だと思ってます。
男性用、女性用に合わせてジェンダーレスを設けるのが適切であるということでしょうかね。
東京ドームにはここしかないので、言い方を変えればわざわざここを使用しなくてもトイレはたくさんあるのですから、ここを使わざるを得ない方へ優先させてあげることが適切であると思います。
ちなみに東京ドーム内は女性用トイレも多く、行列は全くと言っていいほど見かけなかったですし、バリアフリーのトイレも多く見受けられました。
あまり目立たないところですが、そういうところが女性でも来やすい環境づくりになっていると思います。(当然男性用もストレスなく利用できています)
まあでもトイレが優れているのは日本のスタジアムの特徴でしょうね。
ここから最上段のスタンドへ行ってみます。
階段を上がっているとプレミアムラウンジの入り口を見つけました。
シーズンシートの特権ですね。
最上段スタンドへ上がってきました。
このあたりはわりとリーズナブルな料金で観戦でき、ふらっと来るには良いかもしれませんね。
さっそく、新設されたテーブルシートを発見。
ぐるっと見回してみましたが、あまり死角もなく、ダイヤモンドを見下ろす感じでこちらはこちらで見やすいです。
上層スタンドの裏にも飲食・グッズブースがあるので見に行きましょう。
なんと選手プロデュース弁当は完売していました笑
自分は球場で弁当は食べないのですが、よくよく考えたら座席についたまま食べやすいものといえばお弁当なんだなと。
そりゃ、試合中でもふらふら出歩く自分に弁当は合いませんね。
ガチャガチャ見つけたんですが、
光っていると高級感あるように見えませんか?
座席まで戻らなくても飲食できる場所があるのも良いですね。
ここでなんとなく見つけてしまった空き店舗。
シャッターに描かれた絵はおそらく開業時から残っていたものっぽいですよね。
ピッチャーの投球動作でしょうか。
しかし、これは、、、
どうみてもサッカーですよね。
実は東京ドームってサッカーの開催も想定されていた球場だったんですよね、、とはいっても人工芝なんですが。
これでほぼ中を見終えたのでようやく食事にありつけます。
スタグルはとても充実しているのですが、完全キャッシュレスなのでチャージしたい方はこのようにチャージ機も準備してあります。
自分は現金持っていないうえにモバイルSuicaというすぐにチャージできるアイテムを持っているのでスマホ1台ですべて完結します。
ということでようやく座席に戻ってきました。
最上段の座席を選択したのでふらふら移動するにはちょうど良いのです。
肉っぽいものをいただきたかったので、菅野プロデュース焼肉3種丼を買ってきました。
試合はほとんど覚えてないです。
いつのまにか7回裏になっていました。
ジャイアンツに得点が入ったようです。
いつのまにか試合が終わっていたようで
ジャイアンツが勝ったみたいです。
グラウンドにファンが乱入してきたように見えますが、ファンクラブ会員限定で試合後に東京ドームのグラウンドウォーキングができる企画だそうです。
さて、楽しかったので帰ります。
ごみ箱をチェックしながら。
ゴミ箱あふれているじゃないか!と思われるかもしれませんが、むしろ座席に残しておかずにごみ箱まで持ってきてくれるほうがマナーは良いと思っています。
飲食販売していてゴミゼロとか無理ですし、先にも書いた通りごみはお持ち帰りくださいなどと美談にして結局どこかに捨てられるくらいなら発生元で処分されるべきだと思っております。
自分から率先してやるならボランティアでもいいと思います。
しかし、他人にやってもらうならボランティアではなく、ちゃんとそれなりの報酬を支払うべきではないでしょうか。
そうでないと、結局やる人がいなくなるだけです。
正面まで回ってきましたらデジタルサイネージがお見送りしてくれました。
ここから水道橋駅まで歩きます。
あっというまに水道橋駅の西口に到着しました。
外野見切り席の1,500円だけでよくこれだけの内容書けたなと思いました。
やはり開場から35年経っているということもあり、老朽化という課題は避けられないようです。
最近築地スタジアムのウワサも再燃してきました。
ただ、それでも山手線内というこのアクセスの良さは勝てないと思います。
それに、やはり女性や一見さんでも来やすいスタジアムは魅力あります。
Jリーグがダメということではないんですが、こちらのアドバンテージが大きすぎるのかなと思ったしだいです。
なのでマネはできなくても個性を活かしつつ、これから迎える少子高齢化に向けたアップデートをしていかないといけないのかなと思いました。
以上、『東京ドームに行ってきた』でした。
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