物事の真実を想像する習慣

突然だが、私は焼肉が大好きだった。

豚肉も牛肉も鶏肉も、全部大好きだった。

ところが去年のある日、
大好きだったお肉を全く食べたいと思わなくなった。


それは、家畜のと殺映像を見た時だった。


恥ずかしながら、生まれてから二十数年間、
自分が食べているお肉がどうやって作られているのか、
考えたこともなかった。


もちろん、「豚肉」「牛肉」「鶏肉」になるため、
豚や牛や鶏が家畜として育てられていることを知っていた。

でも、その事実を、"自分で"深く考えたことがなかった。

”動物たちに感謝して、ありがたく頂こう”
この言葉に何も疑問を抱かず、
「そうだそうだ、動物たちに感謝しなければ」
そう思っていたかもしれない。
”かもしれない”という程、何も考えたことがなかった。

私が見たと殺映像に映る動物たちは、
苦しんでいた。
怖がっていた。
悲鳴をあげていた。

その時初めて、「自分たちが動物を食べている」
という事実を深く”自分の心で”考えた。


恐ろしかった。


可愛い可愛い豚や牛や鶏が、殺されるために生まれてきて、
早ければ生まれて数か月で殺される。
殺される時は、もちろん「痛み」「苦しみ」「恐怖」を感じる。

だって動物だもの。
私たち人間と同じように、「感情」「感覚」を持っている。

最も身近な動物「犬」を見れば、
動物に感情や感覚があることは誰でも分かるだろう。


身体に衝撃があったら、「痛い」と思う。
悲しいことが迫っているとしたら、
直感で危ないと感じ「怖い」という感情を持つ。


そんな当たり前のことを、
なぜ今まで一度も考えたことがなかったのだろうか。
ほんの少しだけ、「想像してみる」という習慣を持っていたならば…


想像してみる。
犬と豚の違いは何なのだろうか。
同じ動物で、豚は殺しても誰も怒らないのに、犬が殺されると非難される。


想像してみる。
もしも、ペットとして飼われる動物が豚だったとしたら…

想像してみる。
生まれてからずっと、狭い籠の中で生かされたとしたら。
ある日急に血の匂いが充満する場所に連れていかれ、
突然喉を切られたとしたら。

話は変わるが、地球は今、悲鳴をあげている。

地球温暖化による森林火災、台風や地震による災害、
頻繁に起きる災害から、地球が非常事態だということは容易に分かる。

日本人は特に、地球の問題に関心が薄い人が多いかもしれないけれど、
実際に、私達が思っている以上に地球は深刻な状態だ。
今この瞬間、この1年、2020年の一人一人の意識・行動で、
今後の地球の行く末が変わるだろう。

そんな中で、家畜産業は、
地球温暖化に大きな影響を与えると言われている。

想像してみた。
もしも、この世界で食肉のための動物=家畜がいなくなったとしたら…

・苦しむ動物がいなくなる
・地球温暖化が少しだけ食い止められ、地球を守ることができる

一方で
・人間が大好きなお肉を食べることができなくなる
・家畜産業に関わる方が経済的に困ることになる

どんな出来事もそうだけど、
物事には、良い側面と悪い側面とどちらもある。

でも、私たちはどちらか一方しか選択できないのだ。

たくさんの道が用意されている中で、
選ぶことができる道はたったひとつだけ。

それでも選択をしなければいけないのだ。

そんな時に大切になるのも、
想像することだろう。

高い視点で見たときに、何が大切なのかを想像してみよう。

どちらが、「愛」のある選択なのか、想像してみよう。

長い目で見た時に、どちらがより多くの人を
助けることができる選択なのか、想像してみよう。

当たり前のように「正しい」と言われていることは、
本当に正しいことなのだろうか。

自分の心で想像してみよう。


愛のある行動を。

愛のある選択を。

想像してみよう。


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