今さら聞けないマーケティング基礎講座
「マーケティング」って言葉は聞いたことがあるけれど、販売促進活動とか営業の一環だと思っている人も少なくないのではないでしょうか?
そこで、マーケティングの本当の意味が理解できる基礎知識をまとめました。
マーケティング初心者にも分かりやすく、マーケティングの意味・種類を詳しく解説していきますね。
マーケティングとは?
マーケティングをwikipedeaで調べると、
マーケティングとは、顧客、依頼人、パートナー、社会全体にとって価値のある提供物を創造・伝達・配達・交換するための活動であり、一連の制度、そしてプロセスである。
と定義されています。
でも、意味がよく分かりませんよね??
そこで、「もしドラ」で有名なピーター・ドラッカー先生の言葉を借りると、ドラッカーは、
「マーケティングの理想は、セールスを不要にするものである。」
と言っています。
つまり、マーケティングとは、お客様に「買ってください!」とプッシュしなくても、お客様から自然に買いたくなる状態を作るための活動なのです。
そして、そのためには、お客様のニーズに合った商品を、適切なターゲットに向け、適切なタイミングでオファーすることが大事になります。
いくら美味しいクリスマスケーキが作れたとして、夏にクリスマスケーキを薦められても誰も買いませんからね。
そのためには、商品開発から販売戦略の策定、広告宣伝に効果検証までの一連のプロセスを、一貫して計画して実行・管理すること。
すなわち、商品が「売れる仕組み」をつくることが、マーケティング活動といえるでしょう。
マーケティング活動とは?
売れるしきむを作ることがマーケティング活動だとして、具体的には、どういった活動のことを指すのでしょうか?
商品が生まれてから、お客様の手に届き、売上が生まれるまでのプロセスを見ていきましょう。
プロセス1.市場調査(マーケティングリサーチ)
はじめに、売れる商品を企画するためには、「お客様が求めているもの」を知るのが大切です。
そのために行われる活動を「市場調査(マーケティングリサーチ)」とよびます。
モニターへのアンケートや政府が出している統計データを調べたりしながら、定量的なデータを把握していきます。
お客様の年代や性別に近い方々を集めて、座談会を行ったり、商品を使ってもらい意見を募ったりして、定性的な情報も集めると効果的でしょう。
プロセス2,広告宣伝活動
「世界で最も高品質な商品」=「世界で最も売れている商品」とはならないように、せっかく良い商品をつくっても、お客さんに商品のことを知ってもらえなければ売れません。
そこで、次に行うプロセスが、広告宣伝活動となります。
テレビや新聞といったマスメディアに広告を出す昔からの手法のほか、最近ではインターネットを使って検索エンジンやソーシャルメディアからアクセスを集める手法も一般的になりました。
また、マスコミに記事として無料で取り上げてもらう「PR(パブリシティ)」や、口コミを広める「バズ・マーケティング」などその方法はさまざまですね。
そのため、商品を欲しがっているお客さんがどこにいるのか?
どんな媒体でどう広告を打つのが良いのか?
を見定めることが必要になるでしょう。
プロセス3.効果検証
最後に、これらの活動が「売上に実際に結びついていたのか?」を検証しましょう。
マーケティング活動にかかっていた費用と、それによって得られた売上を算出して、費用対効果をはかるのです。
マーケティング活動の最大のメリットは、効果検証を行うことにより、どこが悪かったのか?良かったのか?を分析して、どんどん改善を行っていけるところにあります。
ですので、ぜひ、効果検証を行って、PDCAサイクルをグルグル回していきましょう。
売上との直接的な関係を測定するのが難しい場合もあるので、その場合は「認知度の向上」や「見込み客の獲得」など、売上の手前にある指標を設定して、使いましょう。
マーケティングとは戦略である
マーケティングの概念は、そもそも軍事から来ているため、マーケティングも戦略がとても大事になります。
マーケティングは、そもそもの戦略の時点で成功か失敗かが決まっていると言っても言い過ぎではないくらいですから。
そして、これまで説明してきたそれぞれの活動は、マーケティングの戦略があってはじめて有効に機能するのです。
マーケティング戦略の考え方は、
「誰に、何を、どのように伝えるか?」
そして、
「どうやって売上を拡大するか?」
という2つの方針があり、経営戦略に近い立ち位置から考えます。
マーケティング戦略を考えるフレームワークはいくつかありますが、大学でも学ぶ最も基本的な考え方の1つである「3C分析」を紹介しておきましょう。
3Cとは、「市場/顧客」(Customer)「競合」(Competitor)、「自社」(Company)のこと。
まずは「市場」、つまりお客様が何を求めているか?を調べるため、プロセス1のマーケティング・リサーチを行います。
続いて、競合商品の特徴を洗い出します。
競合商品のWebサイトやカタログなどをチェックするほか、ライバルの商品を手にとって使ってみると良いでしょう。
そのうえで、ライバルと自社の商品の「強み」や「弱み」を書き出してい来ます。
また、お客様と実際に接している営業やカスタマーサービスの社員に聞いてみるのも良いヒントが得られるでしょう。
このように、市場・競合・自社の3つの観点をバランス良くとらえ直したうえで、
「私たちの商品を本当に喜んでくれるお客様は誰か?」
「商品の特長をどのように表現すれば、お客様に響くのか?」
「そのためには、どんな方法をとるのか?」
について考えを深めていき、戦略を立てましょう。
まとめ
マーケティングの超基礎的なことをお話しました。
ただ、文中にも書いたようにこれまでのマーケティング活動とは、狙ったお客さんにどう買わせるか?
というお互いに向き合った状態。
でも、これからのマーケティングは、お互いに向き合うのではなく、同じ方向を向いて進んでいくことが求められます。
クラウドファンディング とかはその典型でしょう。
これからの時代に求められるお客さんと同じ方向を見つめ、寄り添い、共に歩んでいくマーケティングについては、また、どこかで書きますね。
では!
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