見出し画像

集合的学習の可能性を実感する週末

 横浜では35度を超えるような真夏の週末の午前中は、WIAL JAPAN(World Institute for Action Learning Japan)2022年次カンファレンスに参加していた。

 マーコード博士の基調講演『新時代にアクションラーニング/チームコーチングが必要な理由』、つづいて、ICF日本支部代表 紫藤さんと日本アクションラーニング協会代表 清宮さんによる『チームコーチングの資質』対談だった。

 ICFでは、チームコーチングに関するコンピテンシーを以下のように定義したとのことだった。内容はなんと38頁!!

https://icfjapan.com/wp2018/wp-content/uploads/ICF-Team-Coaching-Competencies-for-website-20220614_fix.pdf


 僕自身は、シニアアクションラーニングコーチの資格を取得しており、複雑性が高まる時代におけるリーダーシップ開発や組織開発(とりわけ、少人数10名程度以下のチーム)や『学習する組織』の実装における、アクションラーニングの可能性を実感している。

 とりわけ、より複雑性の高い学習の実践的な場(例えばアクションラーニング)において、能動的なパフォーマンス開発を自ら行い、そのチャレンジを讃えあい、自己認識を深め(時には刷新し)、多彩で多様な思考様式に触れ、そこで再定義され続ける課題に関する多彩で多様なパッチワークのような思考様式に慣れ、その思考様式やニーズや価値観を、それぞれの多彩な自己に統合していくプロセスは、そう簡単にデザインできないし、この学習レベルをピアコーチング(ICF風に表現するなら1to1コーチング)で実現するには、コーチの相当な力量が求められるし、それはほぼ個のコーチでは不可能なレベルにありそう、という点において、個のコーチングの限界と、チームコーチング(例えば、アクションラーニング)の可能性を感じている。

 『学習する組織』の実装手法としてのアクションラーニングの可能性は、多くのアクションラーニングコーチが実感していることだと思う。『学習する組織』は、何か特別なことではなく、複雑性が高まる時代における、身近な家族・小さなコミュニティ・企業の組織等に実装し得る『新しい組織の健全な(ウェルビーイング)在り方』だと思っている。
 なぜなら、環境やシステムの劇的な変化に伴う個や集合における存在意義は、流動的であり、その学習を通じた柔軟な変容が、より多くの存在意義を健全に維持しつづけると思っているからでもある。



 また、今日もマーコード博士は、リーダーシップ開発の文脈での可能性を強調されてらっしゃったが、僕自身は、リーダーシップの垂直的(人間的、精神的、成人発達論的)な可能性を感じており、それは、アクションラーニングシニアコーチ取得における探究でも深めてきたし、限られた場ではあるけれど表現してきたつもりもある。

 僕自身の問題意識、『個と集合の学習を相互に深め合うメカニズムとプロセスは何か?。そのレバレッジポイントはどこにあるか?』、『私たちの存在は、健全な在り方で、どのように変容していくのか?』という問いに、様々なナラティブが重なり合う3時間はあっという間だった。

 きっと今夜に遭遇する夢の中で、この感覚が深まっていく未来を感じながら…



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?