テレビ東京に学ぶ、時間とお金が「ない」時の考え方

今日もお疲れ様です。
「やっぱりコロナでお金ないし、どうすればいいのかなあ」って
企業のマーケティング施策を考えるとき、新規事業を考えるときに最近でてきがちな言葉です。

そんな時に真似したいのがテレビ東京の考え方。
民放の中で圧倒的に弱者。ですがその独自性が評価されている珍しいテレビ局。

今回はテレビ東京のプロデューサー2名の著書を読んでポイントをまとめました。

佐久間宣行著「できないことはやりません〜テレ東的開き直り仕事術〜」
濱谷晃一著「テレ東的、一点突破の発想術」

お金がない、時間もない、きっかけがない、そんな「ない」こと尽くしのこんな時期にこそ、学びになる要素も多いことかと思います。

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<1>テレビ東京制作のスタンス
①何もないからこそ、なんでもできる。
「できないことはやりません〜テレ東的開き直り仕事術〜」の著者、佐久間さんは、ゴッドタンのプロデューサーを務める、テレビ東京のバラエティの第一人者のような方です。そんな佐久間さんのテレビ東京入社時は、テレビ東京にバラエティの鉄板番組はありませんでした。入社すぐの佐久間さんは先輩と一緒にテレビ東京の王道バラエティを作り始めましたが、周りは業界の先輩だらけ、総合演出として番組に関わるものの、まだまだ若い佐久間さんは信頼を得られず、スタッフをうまくまとめられず、低視聴率が続いていました。ただ、そんな時だからこそ、自分でできることを、面白い企画を全力で考え続けることで、結果を出し、信頼を得る事ができました。
⇨信頼がないからこそ全力で取り組める。

また、ゴットタンの「キス我慢選手権」が番組の枠を超えて映画化した時、企画の映画化という前代未聞の挑戦ということで、心配されることも多かったそうです。どんな状態でも佐久間さんは「絶対大丈夫」と言い切るので、周りも「まあ佐久間さんが大丈夫と言うなら大丈夫だろう」と話が進んでいたそうです。確かに、前例がない挑戦=失敗した前例を知らないということなので、どんな状態でも「まあ大丈夫か」という状態になるということですね。

→前例がないから無茶ができる。
 なのですが、もっと学びとして捉えるのであれば
→前例がないことも全力で取り組む。


②打席に立つのに、早過ぎることはないし、遅過ぎることもない。
チャンスが目の前に来た時に、「自分にはまだ経験がないからって」チャンスを遠慮をしたことありませんか?僕はかなりあります。新卒1年目の時に、新規事業企画を社長に提案し、却下はされたもののそこそこ高評価され、社長に覚えてもらっていた時期、先輩から「もっと社長にアピールすればもっといいポジションに行けるよと」と言われましたが、僕は「まだ自分の十分に能力が備わっていないから」とアピールすることはありませんでした。今ではすごく後悔しているのですが、学びにもなりました。自分の話で紹介しましたが、
打席に立つのに、早すぎることはないということです。

また、僕はまだ経験がないのですが、打席に立つのが遅すぎることもないと書いてありました。「もう自分は歳だから」とチャンスを逃すことももったいないよねという意味合いですね。上記と矛盾しますが、
打席に立つのに、遅すぎることはないということです。

③自分のできること、できないことを見極める
これはキャリアの話でもnoteに記載したのですが、自分のできることとできないことの見極め、そして、できないことを無理にやろうとしないということは非常に大事です。自分の弱点は、自分で補おうとするのではなく、得意な人とチームを組み、その人を最大限信頼するという事が大事です。

④自分の「好き」が企画になる / その「好き」を現役で続けられるか。
自分が好きなものを持っているってめちゃくちゃ大事という話です。僕も野球がとても好きで、よく野球にまつわる企画を提案するのですが、野球の何が面白いのか(=グッドポイント)を抽象化して、目の前の課題に応用するというシステムで企画を考えています。ここで重要なのがこの「好き」を現役で続けるということ。どの業界にしろ過去好きだったものを抽象化しても、それは過去のグッドポイントであって、それが今に通じるポイントではない可能性が高いです。しかし、その「好き」を現役で好きでいると、今の消費者に受けるグッドポイントを探す事ができます。さらに言えば、やっぱり特化した好きなものがあると、「〇〇と言えば、この人」みたいなのがあると社内外から指名が来たりするので、やっぱり自分の代名詞となる好きな分野は積極的に現役で好きになりましょう。

⑤アイデアの量がアイデアの質を生み出す。
いいアイデアは沢山のアイデアの屍を超えてアイデアになっています。
アイデアの数がアイデアの質に比例します。僕みたいな凡人は特に、すぐにいいアイデアが出てくるわけではないので、アイデアの量を出すことを第一に考え、その中にいいアイデアがあったらラッキーみたいな感じで考えています。そこでアイデアの量を生み出すために大事なのは下記の2つです。
・アイデアの生み出し方を考える
・アイデアを生み出す環境を考える
次の項目では、アイデアの生み出す方について本にあった方法を記載します。

<2>アイデアを生み出す7つのチャンネル
こちらでは濱谷さんが実践しているアイデアが生まれるための姿勢を紹介します。
①一人会議
もはや当たり前かもしれませんが、企画は会議で生まれるものではありません。企画は一人で考えている時に生まれ、企画が事前に考えてきたアイデアをぶつけ合い、昇華させる時間です。

②フォルダ分け発想
アイデアをフォルダ分けという観点で量産していく考えです。例えば秋の特番であれば、運動というテーマでブレスト、食欲というテーマでブレスト、読書というテーマでブレスト、、など、10個のテーマ(=フォルダ)でブレストをし、それぞれのフォルダを親フォルダ「秋」に保存します。そして、その「秋」は「年末年始」に変える事で、またさらに全てのアイデアが新しくなります。こうしてアイデアが量産されます。

③アイデアの掛け合わせにギャップをいれる
アイデアは基本何かの掛け合わせで生まれるものですが、その掛け合わせは遠いもの同士の方が面白くなりがちです。濱谷さんがプロデュースしたドラマ「俺のダンディズム」は、雑誌で言えば「monoマガジン(商品紹介モノ)」×「SPA(若い女子にモテたい男の欲望モノ)」という組み合わせのドラマです。

④1週間パスタ思考
アイデアは掛け合わせで生まれるという事ですが、その掛け合わせのうち、一つのアイデアを固定し続けるという思考法です。今週はパスタを食べるぞと決めて、月曜日はたらこスパゲッティ、火曜日はペペロンチーノ、みたいなイメージです。例えば、新規事業を考える時に、「SNS×インフルエンサー」「SNS×PR」「SNS×リアルイベント」のように何か一つを固定して新しいアイデアを量産します。

⑤自分の「好き」を研究
自分の好きな事の好きなところを列挙してみましょう。それは映画でも音楽でも、色々なジャンルから抽出しましょう。そしてその共通項を探してみましょう。その共通項に今の人間が動くポイントが潜んでいます。

⑥テーマを他人に決めてもらう
また、テーマを他人からしてしもらうという手法も紹介されています。人は条件が限定されていた方が、アイデアを生み出しやすい習性を持っています。

⑦企画の種の見つけ方を考える。
企画の種を見つける事が企画を生み出す上でめちゃくちゃ重要なのですが、書籍ではこれがすごくあっさり紹介されています。ちょっとここがアイデアの肝だったりするので、あえて別項目で紹介します。

<3>タネを見つける7つの方法
①街の変人観察
街には変わった服装をしている人や、変わった習慣を持っている人は沢山います。どうしても家にずっといる、オフィスでずっと作業をしていると、同じような人にしか会いません。しかし街に出てみると変わった人が沢山います。その変わった人たちの「何が違和感を生み出しているのか」それを言語化できると、企画に応用できるようになります。

②尊敬リストを作る(異業種のすごいを探す)
異業種のヒットを抽象化して、自分の事業に応用してみましょう。特に広告施策を考える際には、エンターテインメント業界、テクノロジー業界でヒット作を飛ばしているモノは常に見続けた方がいいと思います。

③嫉妬リストを作る(同業種のすごいを探す)
同業種のヒットを常に追い続けることも大事です。それこそ自分の専門分野なのでさらに深く、そのヒット作の抽象化をできると思います。

④アイデアの百貨店を見つける
短時間でヒット商品を見渡せる場所が刺激を与えてくれます。例えばTSUTAYAに行ってみる、日経MJを読んでみる、VERYの特集一覧を見てみる、などが該当すると思います。

⑤アイデアのソムリエを見つける
これは常に新しいアイデアを提供してくれる人をSNSなどでフォローしておくということです。僕は広告業界におけるアイデアのソムリエとして下記の人をフォローしています。

・中川リョウ/コピーライター•PRアーキテクト
 https://twitter.com/ryonotrio
 海外の事例をいち早く知る事ができます。
 
・アネーロ|𝙏𝙖𝙠𝙪𝙢𝙞 "𝘼𝙣𝙝𝙚𝙡𝙤 "𝙎𝙚𝙠𝙞𝙮𝙖
 https://twitter.com/ANHELO69
 博報堂のプランナーで2019年のヤングカンヌPR部門で世界を制している人です。基本緩いツイートなのですが、その緩いツイートも視点が新しいです。

・牧野圭太@カラス/エードット
 https://twitter.com/MAKINO1121
 クリエイティブスクール NOVUSの学長で、クリエイティブエージェンシーカラスの代表の方です。社会と広告の接点の考え方が非常に勉強になります。

⑥畑違いのランキングを持ってくる
アプリランキングの企画をバラエティで応用してみるといった考えです。全然違うランキングから持ってくるという発想が大事ですね。

⑦アイデアにいいねを押しまくる
「いい」と思ったアイデアにいいねを押しまくる事が大事です。さらにいうのであれば、その「いい」と思ったアイデアの因数分解が大事です。なのでTwitterでいい事例をリツイートするのではなく、引用リツイートで分解した要素を発信してみると「いい」の解像度が高くなります。

<4>企画書をアップデートする7つの「さ」
企画を実施する上で企画書はめちゃくちゃ大事です。その企画書のクオリティを上げる7 つの「差(さ)」をまとめています。

①分かりやすさ
企画書は究極3枚でまとめられると理想です。業界にも寄りますが、3名で分からない企画書は複雑過ぎる事が多いです。そして3枚にまとめるにあたり、企画のタイトルが大事です。ヤフートピックスの13文字のような究極に伝わりやすいタイトルを考えましょう。

②新しさ
企画に新しさがないと、通すことは難しいです。その新しさを作り出すポイントは3点です。
・既存の事例のルールを自分なりに定義して、そのルールを破る。
・史上初と言い切る。
・あえて矛盾を含ませる。

③可愛らしさ
背伸している企画は愛されません。僕がGOみたいな企画提案しても受け入れられません。等身大の企画を提案しましょう。

④相応しさ
マーケティングを前段できちんと置いておくという事ですね。その企画の妥当性をデータで証明する事で、説得力が増します。

⑤思いがけなさ
9割期待通り、1割は期待を裏切りましょう。

⑥今っぽさ
テレビの企画提案と同様、「なぜ今」というのを考えましょう。

⑦自分らしさ
最後にモノを言うのは、「熱量」です。自分の一番熱を込めてい企画を説明しましょう。

以上2冊を抽象化して、まとめたものになりますが、テレビや広告の企画提案のみならず、新規事業の提案や日々の活動の中にも活かせそうな内容でした。明日は、コロナ時代のPR戦略を更新しつつ、次は「社会を動かす言葉の作り方」についてまとめられればと思います。

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PR会社のPRディレクター。PRの事例や、読んだ本に関して抽象化してまとめています。
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