場面緘黙
私は子どもの頃、おとなしい子どもでした。
ざっくり言えば。
家では家族と話すけれど、幼稚園や学校では話さない子どもでした。
場面緘黙症というのを大人になって知りました。
不安障害の一種とされるそうです。
小学校低学年のとき、理科の一環だと思いますが、クラスでアゲハチョウの幼虫を飼っていました。
やがてサナギになり、私はいつ蝶になるかなと待ちわびていたわけですが、ある日、授業が終わって休み時間に虫かごの中をのぞいたら、見事に蝶として羽を開いていました。
「わああすごい」と思うんですよ、誰かにだって伝えたい。
だけど伝えられない。
言葉がでない。
次の瞬間、AさんとTくんが蝶になっていることに気づいて虫かごに近づいてきました。
「Sさん(私)が最初に気づいたんだね!すごいね!」と言われたんです。
今思えば、親がどう教育したらこんなステキな言葉をかける子どもになれるのかわからないです。。
意地悪な人なら、なんで言わないの!とか責めそうなところですが。
気づいてくれてよかったぁ。
そんな安堵感がありました。
私は本当に徐々に話すようになりました。今では仕事上の報連相などはできていると思いますし、ある程度のコミュニケーションはできますが、治ったとか普通になったとかは思っていません。
結構複雑なものだと思うんですよね。
説明できないですけど。
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