スクラップアンドビルドに風穴を開ける:耐久年数200年以上の建物を創る
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スクラップアンドビルドに風穴を開ける:耐久年数200年以上の建物を創る

お元気様です!進和建設工業の伊藤と申します。

社会的にSDGs(エスディージーズ)など持続可能な開発が重要視されている中で、不動産市場においてもそれに貢献できるかどうかという点は大変重要視されています。

最近普及し始めているのが、以前ご紹介した、ZEH(ゼッチ)と呼ばれる建築様式です。

これは建物の断熱性を高めて空調の効率を上げるとともに、自家発電システムを設置することで、建物から出るCO2を0にするというものです。

実は建設業界にはもう一つの動きがあります。
それは日本固有のスクラップアンドビルドの文化を見直し、今ある物件をなるべく保存・活用しようという動きです。

リフォーム、リノベーションによる古屋再生や、倉庫・工場など大規模施設の再利用はまさにそれに当たります。

スクラップアンドビルドの文化を見直すということは、実は古い物件を再生・再利用することだけを指すのではありません。

そもそも、長持ちする建築物が必要とされているのです。

建築物の耐久性

一般的に建築物の耐久性は木造<<鉄骨造<<鉄筋コンクリート造とされています。木造で30年程度、鉄筋コンクリート造なら50~100年程度です。

鉄筋コンクリート造の年数の幅が広いのは、使用されるコンクリートや業者の影響を受けるからです。とはいっても、鉄筋コンクリートが最も頑丈な構造体なのは間違いないです。ちなみに解体業者の方からお聞きした話では、鉄筋コンクリートの解体作業は気が引けるんだとか。コンクリートを砕いていかないといけないので、ものすごく手間がかかるようです。裏を返せばそれだけ頑丈だということ。

さて、そんな最強の構造体である鉄筋コンクリートにも弱点が存在します。日光と雨水です。(これは他の構造体でも同じで、日本で建築物が長持ちしにくい要因のひとつです。)

どういうことか?
実はコンクリートの主成分は水酸化カルシウムというアルカリ性の物質です。これが雨と日光(紫外線)にさらされると、空気中の二酸化炭素と化学反応を起こしてしまい、主成分のアルカリ物質が変質してしまうのです。これによって、あんな頑丈なコンクリートでも腐食が進んでしまいます。
結果として最強の鉄筋コンクリート造であっても100年程度しか持たなかったのです。

建物に200年以上の耐久性を

ではその対策は...
雨水と紫外線に直接触れないように外断熱層をつくるとともに
室内側には塗装を施してしまえばいいのです。

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このようにしてしまえば、コンクリート部分が日光や雨水、水分に直接触れることはなくなるため、劣化の要因を無くすことができます。

万全な状態であれば鉄筋コンクリート造は重力や地震など、外からかかる力には非常に強いので、通常であれば50~100年の耐久年数が数倍の200年以上に跳ね上がるのです!

さらに重要なこと

壁を完全に取っ払うようなリノベーションができるかどうか、これは建物を長く保たせるうえでとても重要な考え方です。

理由はとても簡単で、人々の生活環境は日々変化しており、今日ウケているような間取りでも50年後(もっと言えば20年後でも)には間違いなくウケなくなるからです。

状況が大きく変わるので、建築前にどんなに市場調査を徹底しても、50年にもわたって変わらずに通用するタイプを判断することはできません。

物件タイプが地域のニーズに合っていないとなれば、外壁や内壁をきれいにするという比較的小規模なリノベでは入居者が集まらなくなってしまいます。

なので何十年も資産価値が保つものを造るのなら大胆なリノベーションで物件のタイプを変更できるようにしなければなりません。

スケルトン・インフィルという建築仕様があります。これは躯体部分(建築物を支える骨組み、基礎部分)と内装・配管設備部分が分離した構造体のことを指します。

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例えば、先日進和建設が見学会を開催させていただいたマンション「lala clantz NAMBA」でいうと躯体部分は矢印で示した4つの柱と床の基礎だけになります。

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間取りを仕切る壁は「間仕切り壁」といい、躯体を支えるものではないので、取り除きが可能です。

なので、この単身向け、カップル向けの部屋の壁を取り除き、↓↓↓のようなファミリー向けの部屋にすることができます。(もちろん逆もできます)

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逆に壁自体が躯体を支えているものは「構造壁」といい、こちらは取り除くことができません。
傷つけることすら建物の耐久力を下げてしまう要因になります。

コンクリート(躯体)以外のサッシ・ベランダ・外部階段・共有配管・配線・玄関ドアなどを交換を前提とした施工方法にしておくことも大事です。

躯体のコンクリートよりも配管部分などの設備の方が寿命が早くきます。(配管部分25~30年)

躯体と寿命がきている部分が一体となっていると修繕難易度が上がって費用が膨大になります建て替えとなります。こうなると躯体はまだ生きているのに、他のもろい部分が交換できないばかりに余計な出費をしなければなりません。工事の手間などを考えると、建物ごと建て変えてしまうということにもなりかねません。

そのため躯体の寿命を最大限生かすためには、躯体部分を除くすべての部分を簡単に変えられるようにしなければならないのです。

まとめ

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スクラップアンドビルドの文化に風穴を開ける進和建設の取り組みが、今回ご紹介した耐久年数200年以上の建物をつくることです。

これは全く不可能な話ではなく、コンクリートの性質と、長く建物が建つ上で生じる問題を理解していれば、実はそれほど難しいものではありません。コストは嵩みますが、弊社の場合そこは企業努力で普通のものと同程度の建築費におさえることができます。

雨と日光を避けるために外を覆う外断熱材のおかげで、断熱性能が大きく上がり、自然とZEHの基準を満たす物件にすることができます。また劣化しなくなるため、耐震機能も長期間にわたって飛躍的に向上します。

200年以上の耐久性を持つ建物をつくる取り組みは、「住み続けられる街づくりを」というSDGsの目標をあらゆる面で叶えるものなのです!



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進和建設工業の広報です。弊社は堺市北区もず梅町で地域の皆さんに支えられながら52年間営業してきました。RCのデザインマンションやサービス付き高齢者住宅を中心に、手広くやっております。 コーポレートサイトはコチラ→→→https://e-shinwa.net/