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EMBAの始め方

色々書いてきましたが、それでも学び直しで「もう40歳だし、今さらMBAはちょっと、、、でも経営やリーダーシップの勉強がしたい」という人はExecutive MBA(EMBA)を始めてはどうでしょうか?

なお、以前書きましたが中年の学び直しはおすすめです。でもMBAにこだわる必要はありません。何でもいいと思います。

そのうえで、EMBAに興味がある方のために、私の経験を踏まえてEMBAの始め方を書いておきます。

その1:「EMBAに行きたいかも」という直感が正しいのかを色んな人にきいてみる。色んな人と話すことで、なぜ自分がEMBAに行きたいのかがより明確になってくる。反対しそうな人にも賛成しそうな人にもはなしてみる。これが志望動機のCrystallizationにつながるのでしっかりやろう。ここで一つ提案したいのは事前に自分のキャリアを外部の目から長期的に評価してくれる人を作ることだ。リーダーシップのコーチングをしている人や戦略コンサルタントの経験のあるヘッドハンターなどが良いと思う。もちろん家族への相談も必須。家族の協力がなければEMBAは乗り切れない。よって家族はEMBAを目指すものにとっては同じ航海に出る仲間のようなものだ。逐一相談して、一緒に進めていこう。

その2:いきたい学校を選ぶ。前にも書いたけどMBA(EMBAも)が量産される時代が来ている。これによって価値は下がってくるので、どこでもいいからMBAというのはやめたほうがいい。ブランドが確立されているスクール、業界に特化したスクール、その他特色のあるものが価値が下がりにくいと思う。これが1点目。2点目は自分が成長できるところを選ぶこと。この学校は大変そうっていうところを選ぶべき。EMBAの場合はとりあえず適当にやっておけばDiploma出しますよっていう学校もあるんだろうけど、そういうところは学びが中途半端になるのでやめましょう。やっぱり「ひーひー」いいながら勉強しないと卒業できないような厳しい学校が良いと思う。ここでも色んな人の意見を聞くのが良いてみよう(みんなバイアスかかってるけど)。

その3:Linkedinを最新にしておく。まあEMBAに限った話じゃないけど、学校のリクルーターもすぐにLinkedinをチェックするはずだ。大学にコンタクトする前にLinkedinを最新にしておく。Linkedinは自分のキャリアがいかに進捗してきたかがわかるようにアップデートしよう。これはEMBAの選考では出身大学よりも、どんなキャリアを歩んできたか、単純に出世というよりはどんな経験をしてきたのかを見られるから。同じ会社、同じ部署でもプロジェクトごとに区切って書けばより多様な経験をしてきたように映る。ちなみに学校の資料をダウンロードするにはユーザー登録が必要なケースがある。そのような学校はユーザー登録をしたらLinkedinをチェックされていると思ったほうが良い。よって、資料をダウンロードする前にLinkedinをUpdateしておくのを勧める。

その4:興味のある学校にコンタクトをし、テレカンを設定する。たいてい資料請求すると向こうから「一度話しませんか?」と連絡がくる。この最初のテレカンを甘くみてははいけない。テレカンは自己紹介から始まるし、実際には試験だと思ったほうが良い。

というわけで最初のテレカン前に、自分のプロフィールをシンプルかつ魅力的に説明するフレーズを考えておく。

「自分はこういう人間で、こういうキャリアを歩んできました。今後こういう道に進み、こういうインパクトを世界に与えたいと思っています。そのためには、この学校のEMBAでこういうことを学ぶ必要があると思っており、連絡しました。」と、自分のキャラクター、プロフィール、キャリアアスピレーション、志望動機を包含するようなフレーズを考えておこう。

また、学校に質問したいこともリストアップしておこう。IMDの場合は英語力の証明書(TOEFLなど)が求められない代わりにこういうテレカンで英語力をチェックされていると思う。僕の場合は1時間くらいは話したと思う。聞き取りに自信がないので、PCのスピーカではなくて外付けのスピーカをPCにつないでこなした。

その5:実際にアプライする。IMDの例ではエッセイとRecommendation letter(2通)、CVが必要。エッセイは

・Please briefly state your career objectives (150 words)

・Please describe three situations, business or otherwise, in which you were involved and which were of importance to you. Explain why you view them as such (200 words )

・Please comment on a situation where you failed to reach an objective and what you learned from it (200 words)

・In what ways do you believe you can contribute to the IMD Executive MBA program? (200 words)

という4つの質問に答える。どれもシンプルで奇をてらわないものだ。人生を振り返って、また自分の将来を考えて書けばいいと思う。

その6:合否通知が2週間くらいでくる。人によってはアプライした後に数回インタビューされることがあるみたいだけど、私の場合はあっけないくらいシンプルでした。受かったら他の学校を受けるか、受けないか決めればいい。僕の場合は第一志望がIMDだったので、これで終わり。

他のいくつかの学校はTOEFLとかGMATとかを求めたりもするけど、IMDでは求められない。仕事、子育てしながらEMBAを目指すものとしては助かるし、理にかなっていると思う。TOEFLはテレカンでもエッセイでもチェックすればいい。Executive MBAにおいて英語力はもはやベーシックな用件で、一定以上であればそれ以上求めても仕方がない。一定以上なのかどうかはテレカンとエッセイで判断できるはず。

GMATも同様だ。EMBAの選考は積み重ねたキャリアとこれからのアスピレーションを基準に行われるべきだ。MBAは積み重ねたキャリアが少ないので、GMATによるチェックも必要だろう。40歳のビジネスリーダーに求められるのはリーダーシップだ。今さら数学とか言われても困っちゃう。さすがにEMBAでGMATを求める学校は少ないみたいだけど。ちなみにフランスのINSEADは、GMATの代わりにEMBA用のテストを受けることができる。テストの内容をリーダー向けに改編したもので、こういうテストなら受けるのも納得できる。

最後にどの学校もDiversityを重視している。よって日本人の応募は貴重で受かるチャンスは現地の人より大きいと思う。IMDもそうだけど、EMBAは積み重ねてきたキャリアとこれからのビジョンで評価されるし、それをもって応募ができ、十分に合格できる。面倒な準備が少なくて実際の学びを始めることができる。思い立ったら吉日ということで、EMBAでググってしまおう。

最後に何かご質問がある方はお気軽にNote経由でご連絡ください。みんなで学び直しをしましょう。





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