さけ【羽切】

詩「さけ【羽切】」



さば・さけ・さば・さけ・さば・さけやけ

うなぎ・うさぎ・うなぎ・うさぎ・うなぎ
あわび・ほたて・あわび・ほたて・あわび
う・あゆ・う・あゆ・う・あゆ・う・あゆ
かえる・ばった・かえる・ばった・かえる
せみ・いなご・せみ・いなご・せみ・ひと



おやのしにめ みとどけ
はねられて とんだくび
おさめた しゅちゅうに
あわの はなさきほこり
また ひがくれてひとり



昔殺した恋人への後悔転じヤク中しっぽり
再会叶わずしかしどっこい生きてない蜻蛉



すずめすすめ
まてどてまど
とおしどおし
ながいなかい
おもきおもい
からだだから
よもやよもや
かたきがたき
かわしがわし
つづみつつみ
みざるすざる
すすめすずめ



ら抜き、い抜き。
け抜き、は抜き。
ボーナス、抜き。
ピクルス、抜き。
今日は晩酌抜き。

抜っき抜き人生。
抜きまくりな人。
抜きん出た新人。
明日も沢山抜く。



なんじゃにんじゃなんじゃ
にんじゃさんじゃよんじゃ
ほんじゃもんじゃかんじゃ
のんじゃえんじゃこんじゃ
わんじゃをんじゃんんじゃ



カマトト御法度野郎、根菜に伏す。




(2022年12月「小文芸誌 霓 xviii」にて発表)

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