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首吊り縄

首吊り縄



人が死んでいくことに鈍感でいたくない。生と死を深く考えない人生でありたくない。
自死や処刑について問いを立ててみたく、こんな絵を描いている。
デッサンは先月で一旦やめた。

この輪っかには、殺意で固められた人々の団結がある。
死刑制度は僕たちにとっては常識だけど、いつそれに賛同したんだろう。


子供の頃から凶悪犯罪を犯した人が死んでいくニュースに触れてきたが、改めて人が首をつって死んでいく様を想像すると、この水で薄めた醤油のような殺意に図らずも同意してしまっていることに気づいた。


またこの宙吊りの形から、世界の自由のうちへ放り投げられている人間の存在形態を暗示しているようにも感じられる。
スカルは身体に常に宿っているものとして、人間の生の裏に常に結びついている死の根源的な形態を表しているのに対し、この縄には用意された死という在り方によって、自らの死という可能性を問い詰める人間の了解と態度があり、もう一つは処罰という非常に社会的な側面を備えている。
いずれにせよ、描いてその内容を消化するしかない。

また、関心の薄さを表現したくて、ある程度ばかばかしく描きたい。



首吊り縄も5つ並べれば、五輪であるが、これは政治的な意見を述べるための絵画ではなく、よどみ切った僕たちの殺意に対しての反省である。


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