【追加公開】前作が評判だったので、2014-2017で出展した、さらに6つの展示会の費用対効果を全公開。
前回書いた展示会の費用対効果が評判良かったので、調子に乗らせて頂きまして、
さらに展示会6つ分の費用対効果を書きました。結果としてはこんな感じです。
前作の3つを加えた9つの展示会の合算
・投資費用:¥8,187,480
・回収費用:¥413,292,191
・投資効果:5047%
前回の3つと、今回の6つで、合計9つ分の展示会の3-6年後みたいなものを見て頂けたらと思ってます。
まあまあ母数ができたので、1小間2小間くらいの小規模出展を
・ある程度の数を出展するとどうなるのか?
・4〜6年くらい後、どう案件が動いているのか?
みたいなイメージを持って頂けるとうれしいです。
自分としては再現性も多分にあるやり方と思ってますが、皆さんの自社に役立ちそうなエッセンスだけ持ち帰って頂ければと!
前回Twitterでも、プチバズしました記事「展示会に出展して5〜6年後の費用対効果とか案件の状況は一体どうなっているのか?解説しよう。」も見てみてください。今回はその続編です。
では詳細いきます。
マーケティングテクノロジーフェア2015 費用対効果1846%
展示会概要
前作でも紹介した展示会で2回目の出展です。その後も毎年出ています。
2015年1月28日(水)と29日(木)の期間で開催された展示会です。2014年は「B2Bマーケティング元年」とも呼ばれ、マーケティングオートメーション(MA )への注目が一気に高まった年だったので、実質的にはこの展示会以降にMAが市場に急速に普及していくことになります。
出展しているB2Bマーケティングで活用できるCRMサスケは、リードデータの名寄せが強いのでそこの訴求。そして展示会のフォローアップにもつながるリードナーチャリング専門ツールの訴求を目的に出展しました。
うちの場合、ビジネスモデルがB2B向けSaasの典型的なサブスクリプション型です。なので一回受注を頂いて、その後解約がなければずっと費用対効果が計上されていきます。展示会ととても相性の良いモデルと思っています。
投下
・出展/ 装飾/運搬等の投資費用:¥762,480
・展示会人員リソース:準備人員1名、展示会人員5名(2日間)
効果 1年11ヶ月経過後
・リード獲得:362件
・成約:5件(当時の契約数)/5件(受注数)
・回収費用:¥5,378,724
・投資効果:705%
効果 5年経過後
・成約:3件(現在の契約数)/6件(受注数)
・回収費用:¥14,079,264
・投資効果:1846%
5年経った今でも6件中3件が、ご契約更新中です。
この解約率の圧倒的低さは、もはやうちのB2Bマーケティングで活用できるCRMサスケの場合、デフォルトになりつつあります。プロダクトが強い(自画自賛)。
2年半のフォローアップで受注
それ以上に2015年1月から2年半追いかけて、2017年5月に受注を獲得している案件が1件ありまして、これは前作で書いた展示会後のフォローアップで△を○×つくまでしっかりと追いかけた好例でした。
こういうところを徹底できるチームは展示会とめちゃ相性が良いと思っています。
受注後まもなく3年ですが、ご契約も続けて頂いています。
リードナーチャリングとかインサイドセールスは、マーケティングの考え方を営業と共有できるので、取り組むと絶対良いと思います。
第2回 営業支援EXPO2015 費用対効果418%
展示会概要
これも前作でも紹介した展示会で2回目の出展です。その後も毎年出ています。2015年7月13日(水)~15日(金)の期間で開催された営業支援ツールの展示会です。
投入
・出展/ 装飾/運搬等の投資費用:¥761,400
・展示会人員:準備人員1名、展示会人員5名(3日間)
効果 1年6ヶ月後
・リード獲得:389件
・成約:3件(当時の契約数)/3件(受注数)
・回収費用:¥1,826,280
・投資効果:239%
効果 4年6ヶ月後
・成約:1件(現在の契約数)/3件(受注数)
・回収費用:¥3,187,080
・投資効果:418%
来場ターゲットに合わせた訴求を
これは正直結果が思わしくなかった展示会なのですが、
マーケティングに訴求が寄りすぎたなあと反省しています。今回の営業支援EXPOであれば、営業責任者や営業の担当者の課題解決につながるような内容のプロモーションを打たなければなりませんでした。
インサイドセールスといっても、マーケティング目線で話をするのと、営業目線で話をするのでは訴求内容は全然違いますよね。反省です。
マーケティング担当者
●ニーズ:データやシステム、ノウハウに関連する専門的な課題のケースが多い
●担当者のミッション:優良なリードデータの取得
●考え方の傾向:マーケットやユーザーの声等、市場動向や傾向を掌握したい。
営業の担当者
●ニーズ:システムへの入力作業の軽減や、営業結果の集計作業の簡素化
●担当者のミッション:売上アップ
●考え方の傾向:売上に直結する術を探している
当時であれば、SFA(営業支援システム)にプラスして何ができるのか、何が勝っているのか、何が特長的なのか。エクセルより何がどう良くなるのか。
細かい機能やテクノロジーの話ではなく、営業の担当者に向けてわかりやすいようエクセルやSFAとサスケの違いのプロモーションを優先順位として高くおくべきであったと思います。
マーケティング・テクノロジーフェア2016 費用対効果1396%
展示会概要
3回目の展示会出展です。2016年1月に開催されました。この時は小間数を2小間へ拡張して出展し、バーコードも利用したのでリード獲得数は増えています。
投入
・出展/ブース装飾/パンフレット制作/運搬費等の投資費用:¥1,498,608
・展示会人員:準備人員1名、展示会人員6名(2日間)
効果 1年経過後
・リード獲得: 1001件
・成約:6件(当時の契約数)/6件(受注数)
・回収費用:¥6,114,960
・投資効果:408%
効果 4年経過後
・成約:4件(現在の契約数)/6件(受注数)
・回収費用:¥20,923,500
・投資効果:1396%
全部署連動でチャーンレートを下げる
少し展示会の文脈から外れますが、この頃から、マーケティング、営業、コンサルティング、CSの分業に取り組み始めた時期だったので、サポートのクオリティが少しずつあげられてきているのも解約率の低さの要因のひとつだろうなと思っています。
社員一丸で顧客の成功をバックアップしています。
リード獲得からCSまでシームレスに流れると受注率や継続率に直で影響してきますよね。
バーコードやキャンペーンガールの効果は?
展示会のフォローアップがしっかりできれば効果的だと思います!
ただ、名刺獲得枚数だけをKPIにするのは正直反対なんですよね。
展示会って開催する事で、自社のプロダクトの顧客って誰だっけ?
みたいな事をマーケと営業で確認できるメリットもあると思っています。ここを理解すると、営業やマーケ施策の精度をチーム単位に落としても成果上がるんですよね。
全く別軸の話ですが、私の場合はCOOとしても業務にあたってますので、より多くの箇所の波及効果も確認できています。
話を戻します。
そういう意味でも、名刺獲得枚数というよりは、名刺+ペルソナ該当の見込みAや見込みBを何枚みたいな少し粒度の細かい目標設定が良いと思っています。
これをやっておくと会期中も、全く見込みのないお客さんに営業が時間を使うという事もなくなるので、運営効率にも効果が出てきます。
みなさまには釈迦に説法ですが、リード獲得数=案件数ではない事は理解しておいたほうが良いと思います。ちなみに私は運営であまりバーコードは使いません。
コールセンターCRMデモ&コンファレンス2016 費用対効果13685%
展示会概要
2016年11月17日~18日ので2日間に渡って開催された展示会です。ビッグサイトや幕張メッセのような大きなイベント会場ではなく、池袋サンシャインシティ内、展示ホールで開催された小規模な展示会です。
これも前作で書きましたが、
イノベーターやアーリーアダプタが集まりやすいこの手のマニアックなイベントは個人的にとても好きです。テレココール関連のアウトバウンドとインバウンドのツールが集まるイベントとなっています。
投入
・出展/ブース装飾/パンフレット制作/運搬費等の投資費用:¥546,544
・展示会人員:準備人員1名、展示会人員4名(2日間)
効果 4年3ヶ月後
・成約:1件(現在の契約数)/1件(受注数)
・回収費用:¥74,799,646
・投資効果:13685%
受注数自体は1件と少なかったのですが、大口受注がとれた展示会でした。
受注金額よりも、受注までの経緯をお伝えしたい例
マーケターとしては、大口のホームラン案件は、日頃の行いが良かったからだなあくらいで、考えていたほうが良いと思っています。自分やチームの力量と混在してしまうと分析にノイズが入ります。
で、これは案件的に売りの数字のほうが目立つのですが、これは売上数字よりも経緯のほうをぜひご紹介したいです。プロセスがとても素敵です。
こちらの案件は2015年11月からアタック開始していて一度失注。こちらの展示会の案内を入れて、来場してもらって再アプローチ。(2016年11月)直後に受注が決まりました。
で、スモールスタートで導入してもらい、先方の事業拡大に合わせてアジャストしながら契約も拡大して今に至るという案件です。展示会マーケティングに収まらない話ではあるのですが、展示会が後押ししてくれた好例となりました。
第3回 営業支援EXPO2016 費用対効果1301%
展示会概要
3回目の出展ですね。2016年の7月開催です。毎回何か新しい取り組みを入れるようにはしているのですが、裏面プリントを実施しました。
展示会出展者なら、理解してもらえると思うのですがスペースの有効活用はかなり運営で大事になってきます。この時はブースの裏が休憩スペースになっていて、そこへのリーチ。裏側からのブース集客にも力を入れてみました。我ながら天晴れ。
投入
・出展/ブース装飾/パンフレット制作/運搬費等の投資費用:¥761,400
・展示会人員:準備人員1名、展示会人員5名(3日間)
効果 3年6ヶ月後
・リード獲得: 428件
・成約:1件(現在の契約数)/2件(受注数)
・回収費用:¥9,911,896
・投資効果:1301%
受注件数が少ないので課題は残りますが、結果としてはこんな感じでした。良い施策(と思っている)が結果に必ずつながるわけではないという例ですね。
プロダクトや会社の実力も上がってきたので、単価が上がってきた事もあり、売り上げの数字上はそういった要素に助けられていますね。
ついでに、第4回 営業支援EXPO2017 費用対効果790%
展示会概要
もうお馴染み4回目。2017年7月5日(水)~7日(金)に開催されました。小間数を2小間に拡大して出展しました。
投入
・出展費用/ブース装飾費用/パンフレット/運搬費用などの投資費用:¥1,381,548
・展示会人員:準備人員1.5人、展示会人員6名
効果 2年6ヶ月後
・リード獲得:639件
・成約:3件(現在の契約数)/6件(受注数)
・回収費用:¥10,927,427
・投資効果:790%
リードチャネルは複合して俯瞰分析すると効果大
直接的なリードとはならなかったのですが、この展示会でお会いできた代理店さん経由で5000万以上の受注を頂く結果となったり、クロスセルで各拠点利用になったりした案件が発生しました。
新規、代理店、クロスセルチャネル、マーケティング、営業、CSが連動して複合的に案件を動かしていくのが理想であり、事業推進する立場としては追求する姿ですよね。
なので、ここまで書いておいてあれなのですが、ひとつのリードチャネルから費用対効果いくらは、実は本質的ではないんですよね。(すいません)
6つの展示会の合算
・投資費用:¥5,711,980
・回収費用:¥133,828,813
・投資効果:2342%
前作の3つを加えた9つの展示会の合算
・投資費用:¥8,187,480
・回収費用:¥413,292,191
・投資効果:5047%
結果としてはこんな感じです。
本来はこれに他のWeb施策、セミナー、お問い合わせ、インサイドセールス、営業、CS、クロスセル、代理店、など全チャネル、ビジネスサイド全部署の動きと結果を複合して数値化するべきなんでしょうね。
ただ展示会だけを切り抜いても上記の結果くらいは出せるので、ぜひ積極的に展示会を活用してみてはいかがでしょうか(回し者ではない)。
軽く評判良かったから、書くかみたいな感じで始めましたが、5000字を超えるまあまあ大作になってしまいました。
皆さんの参考になるとうれしいな!現場からは以上です。
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